【アイネス】2017.3決算

主業はソフトウェア開発。

しかし事業領域はかなりお堅い。(産業・金融・公共)

バリバリの硬派のシステム屋さん。

大株主も銀行や、社員持ち株会、日立系など良くも悪くも日本的。

役員も銀行出向・出身や日立から出向・出身などが多くを占める。

そう言う意味では財務は盤石。以下、財務状況の単位は百万円。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 比率
2017.3 38,488 2,407 6.3%
2016.3 39,455 2,212 5.6%
2018.3(予) 40,000 2,200 5.5%

 

対前期比で売上は△967百万円の減収。一方、営業利益は+195百万円の増益。

営業利益率は5~6%で推移。決して高くはない。役所や銀行系の仕事をしていたら原価かつかつで仕事しているので、利益が確保できているだけ御の字か。

財務数値 前期 比率 当期 比率
売上高 39,455 38,488
売上原価 31,729 80.4% 30,307 78.7%
販管費 5,513 14.0% 5,772 15.0%

 

ご覧の通り、原価率が高い。当期は前期より少し改善して、78.7%、80%を切った。まあそれでも低くはない。

ボリュームゾーンとしては大きく2つ。「労務費」が30%前後、「外注費」が40%前後というところ。

システム開発を受注したら、もちろん納期がありますから、自分の会社内にいるSEだけでは設計や開発に限界がありますから、外注にオーダーするのですが、外注費の方が、労務費より高い。

優秀な開発集団に開発は発注して、プロパー社員は主には上流工程、つまり設計とテストとかを担当するという役割分担なのでしょう。

役所から公共事業として受注して、それを納期までに完成させて引き渡す。

正に、システム開発というのは土木工事や、建設工事みたいなもんなのです。

だから、会計的にも、工事会計基準が適用されるわけですから。

役所や金融受注で、逆にこれだけ利益が確保できているのはあっぱれ。というか社員にかなり泣いてもらっているのではないでしょうかね。

 

セグメント情報

業種別売上 前期 当期 増減率
金額 構成比 金額 構成比
産業 7,596 19.3% 7,345 19.1% -3.3%
金融 12,627 32.0% 11,811 30.7% -6.5%
公共 19,231 48.7% 19,331 50.2% 0.5%
合計 39,455 100.0% 38,488 100.0% -2.5%

 

上記したように当社の大きなセグメントは大きく分けて3つ。

「産業・金融・公共」ですね。

中でもボリュームが大きいのは、公共。役所のシステム開発を請け負っているという事です。

役所は取引先として、ある意味とんでもなく理想的。なぜならつぶれないですからね。

色々役所を相手にする苦しみもあるのでしょうが、一回役所系のシステムを安定軌道させられたら大きい。

運用・保守という定期的な売上が立つからです。金融も同様ですが。

安定稼働させられたら、後は少々の設計変更とか仕様変更に対応していくことで、大儲けはできないですが、なんとか利益を確保する事はできるという事です。

お堅いので突然スケールする事は考えにくい会社ですが、倒産の心配はかなり少ないでしょう。

 

業種別売上 前期 当期 増減率
金額 構成比 金額 構成比
システム開発 19,485 49.4% 18,220 47.3% -6.5%
運用 9,997 25.3% 10,103 26.2% 1.1%
システム保守 4,085 10.4% 4,417 11.5% 8.1%
情報機器販売 1,905 4.8% 1,287 3.3% -32.4%
その他 3,982 10.1% 4,459 11.6% 12.0%
合計 39,455 100.0% 38,488 100.0% -2.5%

 

業種別売上。システム開発売上がおよそ売上の半分を占めています。

開発屋さんなので当然なのですが、それと同時、運用とシステム保守の売上構成比が40%弱まで上がっています。

上記したように、当社としては、この運用や保守業務で食っていきたいわけですね。

新規のシステム開発はまあしんどいですから、あまりやりたくない。

しかし新規開発でシステムをローンチしないと運用も保守もできないのですから、開発というのはソフトウェア開発会社にとっては生命線なわけですね。

役所や銀行にシステムを導入させる実績が伸びれば伸びるほどに、運用・保守ののびしろも増えるという事です。

まあ運用とか保守とかも、突然システムが止まったりして、その対応で徹夜したりして、現場の人間にとっては天国でも地獄でもあるわけなんですけどね。

 

キャッシュフローと各指標

CF 営業活動 投資活動 財務活動
2017.3 7,258 △ 1,458 △ 2,110
2016.3 2,113 1,495 △ 5,850

 

営業CFに関して言えば、+5,145百万円の増加。

これは売上債権の減少や棚卸資産(引渡し物件)の減少と増益が主な要因。

たまたま決算期に、開発が完成して、引き渡した物件があったというめぐりあわせが前期よりは良かった決算と言えるでしょう。

 

各指標
PER 25.32倍
EPS 45.50
PBR 0.79倍
BPS 1,455.09
利回り 1.74%

 

PERが25.32倍。少しお高めに見えない事もないですが、PBRを見てください。

なんと、PBRは0.79倍。滅茶苦茶割安ですね。

堅実な役所や銀行相手の商売で、コツコツ財務状況を良くしている事はうかがえます。

PERに現れるような利益面での派手さはないですが、この財務の安定っぷりは買えます。

利回りも悪くない、隠れた好物件と言えるのではないでしょうか。

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