【カカクコム】2017.3月期決算

有名な「価格.com」や「食べログ」などのネットサーヴィスを運営している企業。

有名なのは上の2つのサイトだが、新興ネットサーヴィスならば他に20以上も運営しているというから驚き。

小売市場は最近のAmazonの勃興やヤマトの人手不足問題などで騒がれており、よほど成熟しているのかという印象があるが、EC化率はまだまだ4.8%に過ぎないのだと言う。(2015年度時点)

また外食事業は2015年度時点において25.1兆円で、年2.2%程度の成長が未だあるという。

そういう意味ではまだまだのびしろがあると思っている企業と業界である。下記いずれも数字は単位百万円。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 比率
2017.3 45,089 21,161 46.9%
2016.3 41,275 19,534 47.3%
2018.3(予) 48,000 23,300 48.5%

 

対前期比において、増収が+3,814百万円。増益が+1,627百万円。

好調に成長してますね。売上成長率は9.2%

しかしこの成長率もすごいのですが、もっとすごいのは、この営業利益率46.9%

前期は47.3%だったわけで少し利益率は鈍化したわけですが、それにしてもこの利益率はすごい。

ネット運営企業ならではです。原価がほとんどないですからね。

財務数値 前期 比率 当期 比率
売上高 41,275 45,089
売上原価 3,876 9.4% 4,493 10.0%
販管費 17,863 43.3% 19,434 43.1%

 

上記表をご覧いただけばお分かりの通り、原価率が10%前後。

旅行代理店とか自動車メーカーなどのある意味資本集約的な企業では原価率は80%前後ですから、いかにネット運営が原価が必要でないかが分かる。

それゆえに参入障壁が低く、競合がひしめき、レッドオーシャン化する危険性といつも隣り合わせなわけですが、アーリーアダプターになり、プラットフォームを形成すれば、この甘い果実を総取りという事で、若者を中心にネット系事業に求心力があるのは当然と言えます。

ただこういう技術集約型の事業は本家本元はやはりグーグルやAmazonやFacebookを有するアメリカだとは思っていて、日本はやっぱ得意なのは製造なのかなあと思ってはいるのですが。

しかしとにかく一度事業が軌道に乗ったら、Web事業は美味しいですね。

 

セグメント情報

セグメント売上 前期 当期 増減
インターネット・メディア 40,248 44,161 3,913
ファイナンス 1,026 927 △ 99

 

「価格.com」や「食べログ」が伸びているのだから、「インターネット・メディア」事業が伸びているのは当然ですね。

セグメント利益 前期 当期 増減
インターネット・メディア 19,251 21,024 1,773
ファイナンス 278 132 △ 146

 

当然セグメント利益も、収益の母集団が大きいインターネット・メディアが大きいに決まっています。

上記したセグメント情報は決算短信に記載されているものをそのまま転記したのですが、この情報ってなんか意味あるんでしょうか?

「インターネット・メディア」と「ファイナンス」を分けてなんか意味があると思っているなら、カカクコムの財務部とか監査法人はどうかしているとすら思います。

投資家が知りたいセグメント情報は、「価格.com」と「食べログ」事業の売上と利益でしょ、少なくとも。

誰が、ファイナンス事業と切り分けたセグメント情報が見たいと思っているのか。少しIRというものを考えて欲しいですよね。

ちなみに短信から数字を拾うと、

「価格.com」のセグメント売上は21,287百万円で対前期+1.5%

内訳としては、

「ショッピング」が9,139百万円。

「広告」が4,161百万円。

「サーヴィス事業」が7,986百万円。

投資家はこのセグメント情報こそが欲しいんですがね。

また、「食べログ」事業のセグメント売上は18,608百万円。

これは個人課金と広告売上の合計だそう。ファイナンスより、ここを詳述すべきじゃないですかね。

「価格.com」と「食べログ」以外の新興メディアセグメント売上は4,264百万円。

むしろ20以上ある新興メディアというものの成績が知りたいですわ。

なのにファイナンスを切り出してセグメント情報と言い切っちゃうあたりまだまだIRは未熟と言わざるを得ないような気がしますが。

ちなみに2017.3月期の月間利用者数は、

・「価格.com」が5,275万人。

・「食べログ」が1億429万人。との事。

 

キャッシュフローと各指標

CF 営業活動 投資活動 財務活動
2017.3 16,337 △ 2,082 △ 11,656
2016.3 13,301 1,023 △ 7,775

 

営業CFは3,036百万円の増額。まあ増益しているので順当な結果。調子いいですね。

各指標
PER 22.14倍
EPS 73.50
PBR 10.07倍
BPS 161.63
利回り 1.84%

 

PERが22.14倍。この規模のネット企業にしては高くはない。

上記にもある通り、ショッピングのEC化率はまだまだ過渡期ですし、飲食業も成長しているので、少し評価としては抑え目なのかなと思いつつ、(ただ私ならまだ買わないですが)

「価格.com」も「食べログ」もネットサーヴィスとしては有名すぎるほど有名ですから、もうネットサーヴィスにしては、成熟したという市場の評価なのでしょうか。

だからこそ、20以上あるという新興ネットサーヴィスをこそ詳述して、まだまだスケールする雰囲気を見せて、資金調達するのが常道だと思うのですが。「価格」と「食べログ」以外には自信がないという事なのでしょうか。

利回りも滅茶苦茶いいわけではないですが、滅茶苦茶悪いわけでもない。

もう少し下がらないかなーとウォッチ中です。

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