再配達をヘッジするために有効な手段とはなんなのか。

国土交通省によると、宅配便は2016年、約39億個に達したと言う。
ここ10年間で3割も増えたのだと言う事だ。
そして、このうち約2割の荷物が再配達されているとされ、年間約9万人分の労働力が費やされているのだそう。
配達スタッフは食事をとる時間も制約されるなど、大きな負担となっており、社会問題化して久しい。
では、手始めにまず、この再配達問題をどうヘッジしていくべきか。
【ざっくりとした日本の宅配便の状況】2015

日本全体

39億個

(内、Amazon2.5億個。約15%)
 ヤマト運輸

17億個

 
 佐川急便

12億個

 
 日本郵便

5億個

 

 

 

初回受け取りに限りインセンティヴを付与する。

大手EC運営の楽天はもし利用者が宅配便を初回で受け取りできたならば、5~50ポイント程度の楽天ポイントを付与するんだそう。
これはすごくいいアイデアだと思って感心した。
このように初回受け取りにインセンティヴを設ければ、得をするために初回にちゃんと受け取ろうという意識が消費者に芽生える。
規制やペナルティではなく、受け取りにポジティヴな視点を提供した楽天は本当に偉いと思う。
顧客囲い込みの効果もあろう。
ただあの買い物のしづらさ(UIのデザイン)だけどうにかしてくれればもっと楽天を消費者として応援してあげられるのにと残念に思っている。

 

コンビニや郵便局などを物流基地として利用

コンビニは大手チェーンだけでも全国に50,000店舗以上もあると言う。
また、郵便局は全国に26,000店舗以上ある。
ここを物流基地として利用すればいい。
コンビニの店員さんに預かってもらい、仕事帰りなどに荷物をピックアップするという事だ。
ただ問題もあると思う。
物流基地と言っても、そのために作られた施設ではないから、荷物を置くスペースなんて限られているだろう。
また、何日も放置して取りに来ない変な利用者もいるかもしれない。それだけでコンビニや郵便局に保管コストが発生する。
そして、利用者としても、例えば重たいものなどを買って、それを家に届けてもらえるから、敢えてECを利用しているのに、駅やらコンビニやら、郵便局やらに重い荷物を取りに行かねばならなくなったら、普通に小売店舗で買うのと何が違うのかとなりかねない。
さはさりながら、運送会社が一から物流基地インフラを作るのは財政が重たくなるからやりたくなかろうし。
また、統制の利かないコンビニバイトなどが窃盗してしまったりというリスクもある。
コンビニや郵便局受け取りには、高級品でないものやさして大きくないものなどだけ、などの詳細なルール作りが欠かせないだろう。

 

宅配ロッカー、大家受け取り制度など

宅配ロッカーをマンションに設置する案など出ていた。
これはインフラとしてはぜひ整備して欲しいと思っている。
配達の人も宅配ボックスに入れればいいだけで楽だし、消費者としても、いちいち受け取りで対面しなくていいから気が楽。防犯効果もあるのでは。
あるいはマンションオーナーや管理人が集約して受け取り機能を持たせるとか。
とりあえず誰か人間を常駐させて、まずはその人が受け取り窓口になってくれれば、これまたみんな気が楽である。
問題としては、受け取りの本人確認ができない事か。
また、大家との人間関係が煩わしいと考える店子もいるかもしれないし。
それに荷物が着いているのかどうかの確認業務も発生する。
また、宅配ロッカーのキャパシティの問題などもある。
単純に荷物量が多かったり、宅配ロッカーに入らないでかさの荷物ならどうするか等々。
ここらへんの課題が解決できるなら、宅配ロッカー便利なんだけど。

 

日本でも一戸建てとかならば、アメリカみたいに、庭に荷物を置いておくなんて手法も可能かもしれない。
何と言ってもアメリカでも大丈夫なのだから、治安のいい日本なら滅多に盗難被害など発生しないのではないだろうか。

それに昨今のドローンや自動運転車などのイノヴェイションがゆくゆくは起こる事を期待している。
ドローンや自動運転車で荷物を運んだ場合、どんな風に受け取ればいいのか課題は残るが、それらのハイテクが軌道に乗るまでの一時的な供給力不足という声もある。

いずれにせよ、まだまだ日本はEC過渡期と言われている。
これからどんどんEC利用・消費が増えていくのに、肝心の物流がこういう感じではせっかくの消費熱に水が差されかねない。
何とか、早期に問題が解決してもらいたいものだ。

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