【オススメ漫画】ラストイニングが面白い。

昔、スピリッツで連載されていた名作野球漫画「ラストイニング」を久しぶりにマンガワンアプリで読みました。

昔から大好きな漫画ではありましたが、時を経た今でも少しも色あせない名作。

私の選ぶ野球漫画ですと、

「ラストイニングー私立彩珠学院高校野球部の逆襲」「MAJOR」のいずれかが最高峰です。

でも「ラストイニング」と「MAJOR」の大きな違いは主人公が監督か、ピッチャーかというところでしょうか。

普通野球漫画というと、選手目線で描きがちですが、最近は超人的な能力を持った監督目線の理論的スポ根漫画が増えてきていい傾向だと思います。

バレーだと「神様のバレー」とかサッカーだと「アオアシ」とか。

最初から、最適解を持ち合わせている監督がいる漫画だとその監督キャラの万能感に心地よく浸れる事ができ、結局より強敵のライヴァルを打ち負かしていく、というインフレ前提のプレイヤー目線の漫画では醸し出せない大人の魅力があるのです。

 

人間は猿・猫・犬の3種類に分けられるという鳩ヶ谷圭輔の持論。

「ラストイニング」の有名な話で、選手をそれぞれ猿、猫、犬の3種類に分けて管理するという描写があります。
【猿】とは、一番人間に近くて、知恵のある生物。
監督から指示があっても、その指示内容をよく吟味し、理屈として腹落ちしないと実行に移すことをしない。
慎重で思慮深く、考えて野球をする賢い子。
作中では、キャッチャーの八潮がこの猿で、物語全般を通して、鳩ヶ谷圭輔(ポッポ)の愛弟子として一番の成長株として描かれています。
キャッチャーというのは重労働な上にバカでは務まらない。その上、あまり目立つこともない報われない縁の下の力持ちと言うべきポジションなのだとこの漫画を読むとよく理解できます。

【猫】とは、能力は高いが、気まぐれで、監督や上の言う事をよく聞かない。団体行動のできない自由奔放なキャットです。
作中ではエースの日高がこの猫として描かれている。
能力は高いのでキャッチャーや監督が上手く使いこなせれば、強い駒になるのですが、気まぐれキャットなのでなかなかそう上手くはいかない。
独りでフォークの練習をしたりして、大会中に肘を壊したりしてしまうという欠点は多いティームプレイのできないキャラ。
下級生キャッチャーの八潮と最初の内は上手く行ってませんでしたが、八潮が徐々にコントロール方法を覚えていき、いつの間にか高校トップクラスのピッチャーに成長していました。

【犬】とは、日本の公教育で生み出される一番多いタイプで、監督や上の指示に素直に従うキャラ。
4番の剛士やキャプテンの滑川。その他、日高と八潮以外はみんなこの犬でした。
言う事はよく聞くので、統制を利かせコントロールしやすいという利点はあるのですが、猿のように理論家というより上に従順なだけですし、また、猫のような個としての高い能力もない平均的な生徒です。
日本の大企業のような、成長よりもガバナンスを重視する、保守的な組織では重宝される存在。
つまり昔から日本が公教育で作り出そうとしてきた人材なわけです。

大体人間とはこの3種類に大別され、その種類ごとにポッポ独自の管理手法を適用すれば、組織の管理はなだらかに上手くいくという描写があり、これは大人になった今でもなるほどと思わされる箇所です。
しかし上記したように猿は八潮しかいないし、猫は日高しかいない。
少なくとも日本だけ見れば、猿と猫は希少材なのです。
希少材=マイノリティ、だから日本社会ではいじめられスピンナウトされないようにみんな犬になるように躾けられているのかもしれません。
しかし、作中でポッポは猿や猫がいないと勝ち抜くのが難しいと言っており、この時代から既に、多様性の重要性と本質に気付いていたのだなあと感心させられます。

高度経済成長時代にただ犬になるように躾けられ、組織の中で生きていくしかないと思い込みがちの高齢労働者にこそ、この漫画を読んでもらって、固い頭を柔らかくしてもらいたいものだと思います。

この漫画はまた、速い球を投げるとか、すごい変化球を投げるとか、バッティング理論とかももちろん出てくるのですが、配球を読んだり、逆に敵の待っている球を読みあったりと言った、知能戦の方に重きが置かれています。
頭が悪いと一流のスポーツ選手にはなれないという事がよくわかります。
そんなこんなで、この漫画を読むと、野球観戦も何倍も面白くなる事請け合いです。

 

 

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