【電力大手3社】2019.3(本決算比較)

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今回は電力大手3社(東京電力、関西電力、中部電力)の2019.3期の本決算比較分析。

決算情報は各社決算短信より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額は切り捨てている。

 

経営成績

東京電力 関西電力 中部電力
売上高 6,338,490 3,307,661 3,035,082
営業利益 312,257 204,853 125,924
営業利益率 4.9% 6.2% 4.1%
営業CF 503,709 449,716 296,406
営業CFマージン 7.9% 13.6% 9.8%
最終利益 232,414 115,077 79,422

 

・売上高だけ見ると、東電が関電と中電のほぼダブルスコア。

・しかし営業利益率は各社思ったほど高くない。関電のみ5%を超えていて相対的に強い。

・営業CFマージンも関電トップ。10%を超えている。(東電は廃炉等積立金を2,000億円も計上しており、それが営業CFをネガティヴに見せている背景あり)

・廃炉等積立金がなければ東電の営業CFマージンは11.1%くらいにはなる。

・電力会社というのは規制産業の中では相対的に営業利益率がかなり低く設定されていることが分かる。

(消費者側からすると、下記規制業種と比較したら、電力会社はかなりマシな部類と言えるのかもしれない)

【参考】

【航空運送サービス大手3社】2019.3(決算比較分析)

【鉄道大手3社】2019.3(決算比較分析)

【通信サービス大手3社】2018-2019(決算比較分析)

 

決算パラメタ

東京電力 関西電力 中部電力
総資産 12,757,467 7,257,363 5,987,526
株主資本 2,903,699 1,438,839 1,737,172
現金預金 1,000,681 180,628 546,082
有利子負債 2,126,509 2,924,845 1,781,011
流動資産 2,099,748 830,687 1,093,754
流動負債 5,080,336 1,633,925 1,733,792
支払利息 55,541 30,430 24,024
非資金的費用 541,805 331,984 256,465
EPS 145 129 105
BPS 1,812 1,611 2,296
配当金額 0 50 45
配当総額 0 44,662 34,050
発行済み株式数 1,602.238 893.241 756.662
株価 556 1,374 1,661
時価総額 890,844 1,226,866 1,256,438

 

当分無配が決まっている東電の株価がかなり低い。

それに伴い、時価総額も8,908億円と会社の規模からするとかなり小さくなっている。

そして、なんと、2位の関電よりも、3位の中電の方が時価総額1.256兆円で大きい。

面白い逆転現象。まだまだ営業利益率や営業CFマージンでは関電が強そうなのに意外。

今決算が伸び悩んでいるからか。

東京電力 関西電力 中部電力
自己資本比率 22.8% 19.8% 29.0%
D/Eレシオ 0.73 2.03 1.03
流動比率 41.3% 50.8% 63.1%
ネットキャッシュ △ 1,125,828 △ 2,744,217 △ 1,234,929
 対総資産比率 -8.8% -37.8% -20.6%

 

このように軒並み、自己資本比率が低い。

ただ東電に関しては、単に借金が多いというわけでもないようである。d/e Ratioが0.73倍なので。

関電の借金はかなり重たい。d/e Ratioが2倍を超えている。中電も1倍超えているので、普通の企業ならちょっと困った財政状態とも言える。

東電は特に、災害損失引当金448,829、原子力損害賠償引当金549,042などの固定負債を合わせるとおよそ1兆円規模の固定負債が重たい。

流動比率は東電が一番弱い。理由としては、1年以内に期限到来の固定負債や短期借入金の金額が東電は相対的にかなり大きいため。(普通は100%を超えていて欲しい指標)

ネットキャッシュではぶっちぎりで関電が悪い。▲2.7兆円のネットキャッシュの赤残はすごい。

いくら何でもレバレッジかけすぎ。関電の株価が中電よりも低いのは、成長性以外にも、ここに理由があったりするのかもしれない。

 

当決算から計算する経営指標

東京電力 関西電力 中部電力
ROE 8.00% 8.00% 4.57%
ROA 1.82% 1.59% 1.33%
ROIC 4.00% 3.02% 2.30%
PER 3.8 10.7 15.8
PBR 0.3 0.9 0.7
WACC 1.1% 1.7% 1.7%
EBITDA 854,062 536,837 382,389
FCF 192,029 △ 151,685 △ 98,833
EV 2,016,672 3,971,083 2,491,367
配当利回り 0.00% 3.64% 2.71%
配当性向 0.0% 38.8% 42.9%

 

レバレッジを目いっぱいかけているので、ROEはそこそこ。中電は悪いが。

ただ全資産は大変に重たいので、ROAは各社ともかなり低めである。電気事業にかかる固定資産がガッシリと各社B/Sに乗っているわけでこれは当然。

金融機関などもそうだが、こういう特殊な規制業種については、単純にROA比較はできないようだ。

ROICも各社低い。DEBT,EQUITYともに大きいので、分母が大きくなるため。

こういう資本集約企業については、単純な営業利益率よりもこのROICの方が大事。

投下資本利益率で考えないとその企業価値を見誤る。

東京電力 関西電力 中部電力
グレアム指数 1.2 9.1 11.4
EV/EBITDA 2.4 7.4 6.5
PEGレシオ 3.5 測定不能 測定不能
FCFマージン 3.0% -4.6% -3.3%

 

グレアム指数。東電が異常に安いことが分かる。ただ無配なので仕方ないが。禊が終わるまでは当分このまま。

他2社も十分低い。しかし重たい借金や、エネルギー政策の先行き不透明なども鑑みるに、当然の結果とも言えるのかもしれない。

EV/EBITDAも各社低い。これだけ見るとかなりの優良企業が割安で放置されているようにも見えるが。

東電以外はマイナス成長。関電・中電はPEGレシオ測定不能。

FCFマージンも東電のみ黒。

理由としては配当していないことや、投資CFが相対的に低いことなどから。

FCFが赤字なのに、それでも配当しなくてはならないのはそれはそれなりにきつそうと思った。

 

業績予想から計算する経営指標

東京電力 関西電力 中部電力
売上 3,250,000 3,050,000
営業利益 200,000 185,000
営業利益率 #DIV/0! 6.15% 6.07%
最終利益 140,000 165,000
EPS 0 157 218
予想配当金額 0 50 50
予想配当総額 0 44,662 37,833

 

各社業績予想。東電のみ決算短信に開示していないため記載していない。

あるいは決算短信以外で業績予想のリリースはあるのかもしれないが、筆者は発見できていない。

関電も中電も営業利益率6%超えを狙う。

東京電力 関西電力 中部電力
ROE 0.00% 9.73% 9.50%
ROA 0.00% 1.93% 2.76%
ROIC 0.00% 2.95% 3.38%
PER #DIV/0! 8.8 7.6
EBITDA 541,805 531,984 441,465
予想FCF 541,805 460,704 375,531
配当利回り 0.00% 3.64% 3.01%
配当性向 #DIV/0! 31.9% 22.9%

 

関電・中電ともに、ROEがかなり改善。

ROA,ROICはまだまだではあるが。

東京電力 関西電力 中部電力
グレアム指数 #DIV/0! 7.5 5.5
EV/EBITDA 3.7 7.5 5.6
PEGレシオ 測定不能 測定不能 5.2
FCFマージン #DIV/0! 14.2% 12.3%

 

グレアム指数、EV/EBITDAともにかなり割安感はある。

(安いのには理由があるのは上記した通りであるが)

FCF、投資CFを加味しない状態ならば、各社ともそれなりの数字が出せる。

やはりそれだけ資本を投下していかないといけない業種ということでもある。

ある程度利益を出さないとやっていられない。公益性に関わる大事な仕事である。

 

総括

直感的に感じるのが、営業利益率や営業CFマージン、そしてFCFマージンなどが相対的にかなり低いことだ。

それはJR東海などの規制業種と比較すると大変によく分かる。

【鉄道大手3社】2019.3(決算比較分析)

JR東海などが規制産業であることを良いことに、暴利を貪っている横で、電力会社は逆風の中、それでも電力を供給するという公益性を守るため、今も日夜努力をしてくれている。

鉄道会社などに比べると、かなりマシな業種であると筆者には感じられる。

いわゆる再生可能エネルギー(太陽光や風力や地熱、水力など)はクリーンエネルギーと持てはやされているが、エネルギー原子が安定せず、安定供給に適さない発電方法であるということは自明である。

つまり既存の技術ならば、ベースの電力供給は原子力でまかない、バッファは火力発電でカヴァーする、という運用をしたいのが電力会社の本音。

ここはもう少し政治家に頑張ってもらい、エネルギー政策を科学的な見地に基づき再設計してもらいたいところだが、若き環境相の下記発言などもあり、その行く末に暗雲が立ち込める。

【血液型星座】第4次安倍再改造内閣

電力とは産業・医療・生活の正に基盤。

徹底した科学的・経済的な議論とファクトとロジックに基づいた定量的な議論が展開され、日本のエネルギー政策が自明である最適解へと突き進んでいくことを切望しています。

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