【百貨店大手3社】2018-2019(決算比較分析)

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今回は百貨店大手3社(三越伊勢丹、H2Oリテイリング、高島屋)の直近決算の比較分析を行う。

H2Oリテイリングとは私は聞き慣れない企業名だったのだが、阪急と阪神、そしてスーパーのオアシスが合併してできた社名のようである。(あだち充の漫画みたいで滅茶苦茶ダサいと思う)

決算情報は各社決算短信より。

特筆なき場合単位はすべて百万円とし、単位未満は切り捨てている。

 

経営成績

三越伊勢丹 H2Oリテイル 高島屋
売上高 1,196,803 926,872 912,848
営業利益 29,229 20,422 26,661
営業利益率 2.4% 2.2% 2.9%
営業CF 28,286 15,392 67,913
営業CFマージン 2.4% 1.7% 7.4%
最終利益 13,480 2,162 16,443

 

売上では、3社全部合計して、3兆円ちょっと。

三越伊勢丹が何とか1兆円超えしているという感じです。

そして軒並み営業利益率が低い。

一番良い営業利益率が高島屋の2.9%ぽっち。。

営業CFマージンでは高島屋の7.4%が何とか見られるかな、と言った様子。

(高島屋の営業CFがポジティヴになっているのは大きくは売上債権の減少によるもの)

他2社は営業利益率も営業CFマージンもあまりにも薄すぎる。

現状における、百貨店の苦境と、そしてこれから来るますますの苦境を考えると、黒字であるだけまだマシ、と言った地合いなのかもしれない。

 

決算パラメタ

三越伊勢丹 H2Oリテイル 高島屋
総資産 1,247,427 663,335 1,078,130
株主資本 566,084 239,755 411,851
現金預金 47,345 55,229 97,090
有利子負債 136,746 174,354 197,603
流動資産 268,251 150,003 307,568
流動負債 372,704 174,092 349,216
支払利息 770 728 697
非資金的費用 28,670 17,969 20,041
EPS 35 18 94
BPS 1,452 1,941 2,357
配当金額 12 40 18
配当総額 4,679 4,942 3,145
発行済み株式数 389.876 123.539 174.735
株価 910 1,212 1,149
時価総額 354,787 149,729 200,771

 

時価総額では三越伊勢丹が一歩抜きんでており、3,547億円。

次点が高島屋で、2,007億円。

元々、三越と伊勢丹と高島屋が別々の会社だったとすると、まあ、高島屋という会社はひとりで頑張っているのかもしれない。

H2Oは1,500億円未満で寂しい。

この時価総額がこれからどんどんそぎ落とされていくのだと、思っています。

三越伊勢丹 H2Oリテイル 高島屋
自己資本比率 45.4% 36.1% 38.2%
D/Eレシオ 0.24 0.73 0.48
流動比率 72.0% 86.2% 88.1%
ネットキャッシュ △ 89,401 △ 119,125 △ 100,513
 対総資産比率 -7.2% -18.0% -9.3%

 

財務内容も横並び感。ただ、三越伊勢丹が相対的に見るとそれなりに良いかな。

ネットキャッシュは全社ともに、赤字。

D/Eレシオは各社とも、そこまで大きいわけではないのだが、Cashが薄い。

ただその分、土地がそれなりにあるので、見た目ほど財務内容は悪くないのかもしれない。

土地の簿価は各社それぞれ以下の通り。

・三越伊勢丹→539,852

・H2O → 147,281

・高島屋 → 411,507

時価評価するとどれくらいになるのかは知りませんが、そうは言ってもやはり土地持っていると財務強い感出ますね。

 

当決算から計算する経営指標

三越伊勢丹 H2Oリテイル 高島屋
ROE 2.38% 0.90% 3.99%
ROA 1.08% 0.33% 1.53%
ROIC 2.68% 3.17% 2.82%
PER 26.3 69.3 12.2
PBR 0.6 0.6 0.5
WACC 0.8% 1.4% 0.6%
EBITDA 57,899 38,391 46,702
FCF 20,298 △ 10,503 △ 20,326
EV 444,188 268,854 301,284
配当利回り 1.32% 3.30% 1.57%
配当性向 34.7% 228.6% 19.1%

 

ROE,ROA,ROICともに、軒並み酷いスコア。上記した土地も重たい。

まあ、土地が重たいのは確かにそうなのでしょうが、やはりなんと言っても、利益を上げてない。

ここに尽きる。

PBRも仲良く1倍を割り込んでいます。

私などは、小売も経営も素人ですが、素人的に解決策を考えると、もはや、「リストラ」一策なのではないかと感じます。

給料だけ年功賃金で上がり切っているのに、パフォーマンスの悪い老人社員を解雇する(法的に可能ならば)。

そして、利益率が低い、あるいは赤字の不採算店舗はもう大胆に閉める。

縮小均衡以外に、一体何ができるのでしょうか?

当然素人の私にそんな小売ビジネスが分かろうはずもないのですが、そうは言っても、プロの小売のコンサルタントなどが、エラそうなことをネットメディアなどで吠えていても、現状は全然変わっていませんね。

一体リストラや組織再編以外に、有効な打ち手があるならば、早くそれをしないと、百貨店という文化も風前の灯火なんではないでしょうか?

(それをしたところで多少延命できるかな、という程度なのかもしれませんが)

三越伊勢丹 H2Oリテイル 高島屋
グレアム指数 16.5 43.3 6.0
EV/EBITDA 7.7 7.0 6.5
PEGレシオ 22.0 測定不能 測定不能
FCFマージン 1.7% -1.1% -2.2%

 

特にH2Oリテイルが酷いですね。PBRが0.6倍なのに、グレアム指数が高すぎます。

こんなの買っちゃダメなんでは。。

EV/EBITDAでは割と全社ともに割安。まあそれでも買おうとは思いませんが。

安いのには、安いことの、理由がある。

FCFに至っては、三越伊勢丹以外は赤字。

高島屋は、結構大胆に投資しているので、それが大きい。(858億円も投資しています)

カネがないのに、FCFが赤字になるほど、頑張って投資しており、かなり危機感を感じているんだなとは感じました。

 

業績予想から計算する経営指標

三越伊勢丹 H2Oリテイル 高島屋
売上 1,190,000 947,300 942,000
営業利益 30,000 18,400 31,000
営業利益率 2.52% 1.94% 3.29%
最終利益 14,000 7,700 20,000
EPS 36 62 114
予想配当金額 12 40 24
予想配当総額 4,679 4,942 4,194

 

三越伊勢丹は1.2兆円弱の売上を狙います。

それでも各社利益率が低い。高島屋がちょっと頑張っているか?

絵に描いた餅にならないと良いですが。

三越伊勢丹 H2Oリテイル 高島屋
ROE 2.47% 3.21% 4.86%
ROA 1.12% 1.16% 1.86%
ROIC 2.75% 2.86% 3.27%
PER 25.3 19.4 10.0
EBITDA 58,670 36,369 51,041
予想FCF 47,978 29,811 39,993
配当利回り 1.32% 3.30% 2.09%
配当性向 33.4% 64.2% 21.0%

 

ROE,ROA,ROICについては当決算と比べるとかなり頑張る予定のようです。

しかしそれにしたって低い。

理由は上に書いたように、土地が重たいからなのですが、土地が重たいのには、重たい理由がある。

つまり土地にはそれだけ価値があるからそのプライスがBSに載っているという話。

土地は重たいけど、上手く利用すれば儲けられる。だから価値が高い。

逆に言うと、これだけの土地を保有しながら、これっぽっちしか稼げないこの百貨店って何なの?ということなのかと思います。

土地もCashと同様、社会資源ですので、上手く使って、より多くの富を創出し、より多くの人々をハッピーにする企業に使われるのがMORE BETTER

そういう意味では、百貨店やその経営者は、これだけ大きな土地という資産を持っている資格はないということなのかもしれません。

より上手く使ってくれる企業や経営者に明け渡して欲しいです。それが社会正義でしょう。

三越伊勢丹 H2Oリテイル 高島屋
グレアム指数 15.9 12.1 4.9
EV/EBITDA 7.6 7.4 5.9
PEGレシオ 24.7 測定不能 8.6
FCFマージン 4.0% 3.1% 4.2%

 

割高な株はないが、それだけ期待値が低いということを意味しています。

FCFマージンも投資CFを加味する前でこれですから、まあ、お察しと言った体。

H2Oに至ってはマイナス成長を計画しており、むしろ潔いですね。

 

総括

私自身は、百貨店で買い物をしたという経験がほとんどありません。

高いブランドものの洋服や貴金属などに、何の興味もなかったからなのですが、わざわざ買い物のためだけに遠出する、という習慣がそもそもないですね。

人ごみはリスクありますし。(ということで電車にもほとんど乗らない生活をしています。大体変な人って電車にいたりするイメージありますので)

買い物はもっぱらネット。

服ならZOZOを使ってよく買っていますし、日用品ならば、楽天、ヨドバシカメラ、Amazonなどで宅配してもらいます。

出かけることで疲労してしまうこともないですし、また、上に書いたように人ごみリスク(変なバカに絡まれたり、ウィルス感染したり、人ごみにストレスを感じたり)も避けられます。

これからはますます小売のEC化率は上がっていくと思っています。

百貨店離れはもっと起こるんでしょう、きっと。3社で3兆円も売上があるとか、まだまだ百貨店が使われ過ぎだと思います。

だとすると、そこから連想するのは、百貨店の株なんかを買っている場合ではなく、

ZOZO、楽天、なんかのEC企業か、(ヨドバシは上場してない)

ヤマト、佐川、なんかの陸運企業とかの方が将来有望なんだと普通の人は気づくと思います。

そしてEC企業や陸運企業なんかに、今後は頑張ってもらわないといけないでしょう。

もはや、百貨店という文化は栄枯盛衰の倣いで、消滅してしまってもよいでしょう。

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