【自動車大手3社】2018年度(本決算比較)

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【自動車3社】財務分析

今回は2019.3期のトヨタ・ホンダ・日産の本決算の比較分析。

決算情報は各社決算短信より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額は切り捨てている。

 

経営成績

トヨタ ホンダ 日産
売上高 30,225,681 15,888,617 11,574,247
営業利益 2,467,545 726,370 318,224
営業利益率 8.2% 4.6% 2.7%
営業CF 3,766,597 775,988 1,450,888
営業CFマージン 12.5% 4.9% 12.5%
最終利益 1,882,873 610,316 319,138

 

トヨタは売上を30兆円の大台に乗せている。国内2位のホンダにダブルスコア。

営業利益率もトヨタが8.2%で強い。ホンダ、日産は利益率薄いか。

各社原価率は、トヨタ(83.2%)、ホンダ(78.1%)、日産(83.5%)

日産だけは製品販売売上と金融収益を別掲していないのでごちゃまぜ。

最低限、製品売上と金融収益は他2社と同様に別掲するべきでは?

営業CFマージン。トヨタと日産はそれなりに強い。

日産に関しては、売上債権と金融債権の減少が寄与している。

営業CFが良いのは素直に好感ではあるが。

会計上の見せかけの利益よりも、大事なのはキャッシュです。

 

決算パラメタ

トヨタ ホンダ 日産
総資産 51,936,949 20,419,122 18,952,345
株主資本 19,348,152 8,267,720 6,243,019
現金預金 3,574,704 2,494,121 1,219,588
有利子負債 20,150,178 7,331,120 8,029,686
流動資産 18,879,237 7,347,294 11,613,105
流動負債 18,226,938 5,981,124 7,730,531
支払利息 28,078 13,217 13,478
非資金的費用 1,792,375 721,695 899,541
EPS 656 346 82
BPS 6,738 4,687 1,596
配当金額 220 111 57
配当総額 631,737 195,802 222,968
発行済み株式数 2,871.534 1,763.983 3,911.716
株価 6,529 2,803 782
時価総額 18,748,245 4,944,445 3,057,006

 

トヨタ総資産51.9兆円。自己資本19.3兆円。時価総額が18.7兆円。

押しも押されもせぬ、日本企業のTop of the Top

次いでホンダが総資産20.4兆円。自己資本8.2兆円。時価総額4.9兆円。

資産規模的にはトヨタの半分以下。時価総額に至っては、かなり差がある。

日産は総資産18.9兆円。自己資本6.2兆円。時価総額が3.0兆円。

つまりトヨタと2位以下の差がかなり大きい。

トヨタ ホンダ 日産
自己資本比率 37.3% 40.5% 32.9%
D/Eレシオ 1.04 0.89 1.29
流動比率 103.6% 122.8% 150.2%
ネットキャッシュ △ 16,575,474 △ 4,836,999 △ 6,810,098
 対総資産比率 -31.9% -23.7% -35.9%

 

自己資本比率は各社横並びだが、ホンダが40%台で若干良い。日産は32.9%で少し薄いか。

d/eレシオはトヨタと日産は1倍超。ホンダも0.89倍と少なくはない。

各社借金は多い印象。自動車メーカーってそういうものなんでしょうか・

流動比率も低い。日産が若干相対的にスコアが良いか。

ネットキャッシュ。トヨタが▲16.5兆円。ホンダ▲4.8兆円。日産▲6.8兆円。

図体がでかいだけあって、借金もとんでもなくでかい。

日産の借金が相対的に多く見える。

財政状態的には、各社レバレッジかけているなあ、という印象。

 

当期決算から計算する経営指標

トヨタ ホンダ 日産
ROE 9.73% 7.38% 5.11%
ROA 3.63% 2.99% 1.68%
ROIC 4.02% 3.00% 1.43%
PER 10.0 8.1 9.6
PBR 1.0 0.6 0.5
WACC 1.7% 1.3% 1.7%
EBITDA 4,259,920 1,448,065 1,217,765
FCF 420,455 476,420 203,918
EV 35,323,719 9,781,444 9,867,104
配当利回り 3.37% 3.96% 7.29%
配当性向 33.6% 32.1% 69.9%

 

ROEはトヨタが抜きんでているか。各社ともそこまで高いわけではないが。

上記で借金が多いことは明白であるが、あそこまでレバレッジをかけても、ROEがこのくらいにしかならない。

ROAも同様。BSが重すぎる。特に日産が利益薄い。ROICも同様。

特筆すべきは配当利回り。日産の配当利回りは有名だが、なんと7.3%程度まで跳ね上がっている。

まあ、この配当は結構無茶でしょ、という印象。配当性向も1社だけ飛びぬけて高い。

トヨタ ホンダ 日産
グレアム指数 9.6 4.8 4.7
EV/EBITDA 8.3 6.8 8.1
PEGレシオ 9.7 測定不能 測定不能
FCFマージン 1.4% 3.0% 1.8%

 

グレアム指数。各社とも決して高くはない、というか安いが、その中でも、期待値としてはトヨタか。

ホンダと日産は安すぎな感じもする。PBRもトヨタ以外1倍切っちゃっているような状況。

とはいえ、日本の基幹産業と言えば、未だ、自動車であることは議論の余地ないと思うのだが。

このスコアを見ると、もう少し自動車株は買い上げてあげても良いような気がします。

EV/EBITDAも安い。特にホンダは安いみたい。

PEGレシオは、トヨタ以外マイナス成長。2.8%程度だったとしても、まだ成長を続けるトヨタが驚異的な努力をしているということなのでしょう。

FCFマージンは各社薄い。でも黒字ではある。

投資CF/売上高のスコアは各社、

トヨタ(8.92%)、ホンダ(3.64%)、日産(9.79%)

トヨタと日産はかなり投資している。ホンダが1社少し保守的か。

かなりレバレッジかけていると思うがそれでもこれだけ投資する、なかなか「いっちゃえ、日産」という感じである。

 

業績予想から計算する経営指標

トヨタ ホンダ 日産
売上 30,000,000 15,700,000 11,300,000
営業利益 2,550,000 770,000 230,000
営業利益率 8.50% 4.90% 2.04%
最終利益 2,250,000 665,000 170,000
EPS 784 377 43
予想配当金額 220 112 40
予想配当総額 631,737 197,566 156,469

 

各社売上成長見込み率は、

トヨタ(99.2%)、ホンダ(98.8%)、日産(97.6%)

全社、減収予想。さすがにこれだけ成熟しきったマーケットでは致し方ないのでしょう。

しかし営業利益の成長率に関しては、

トヨタ(103.3%)、ホンダ(106.0%)、日産(72.2%)

トヨタとホンダは頑張って営業利益については増益を企図。

日産はかなり保守的な見積もりである。

トヨタ ホンダ 日産
ROE 11.63% 8.04% 2.72%
ROA 4.33% 3.26% 0.90%
ROIC 4.16% 3.18% 1.04%
PER 8.3 7.4 18.0
EBITDA 4,342,375 1,491,695 1,129,541
予想FCF 3,433,555 1,217,267 1,047,569
配当利回り 3.37% 4.00% 5.12%
配当性向 28.1% 29.7% 92.0%

 

ROE,ROA,ROICについて、トヨタはそれなりに改善。ホンダも若干改善。

日産は悪化。全スコア、ちょっと薄すぎやしないですかね。。。

配当利回りは各社高い。日産は減配。それでも利回り5.1%、配当性向92.0%という大盤振る舞いではあるのだが。

こんなに配当払って大丈夫なのか、日産は。。

トヨタ ホンダ 日産
グレアム指数 8.1 4.4 8.8
EV/EBITDA 8.1 6.6 8.7
PEGレシオ 8.1 7.0 測定不能
FCFマージン 11.4% 7.8% 9.3%

 

ホンダ、安い。トヨタの陰に隠れているから?

日産も安いが、上記ROE,ROA,ROICのスコアなどについてはもっと改善させないと株価は厳しいと思う。

まず何より、配当を続ける体力が。。。

 

総括

★トヨタ「終身雇用守るの難しい」

https://newspicks.com/news/3890447?ref=search&ref_q=%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF&ref_t=top

★ホンダ英工場の閉鎖を正式発表。

https://www.asahi.com/articles/ASM5G4K77M5GULFA01H.html?ref=newspicks

★日産4,800人削減へ=年300億円のコスト低減。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019051401461&g=eco

各社、リストラの記事。

もはや売上の継続的な増収を図っていくのが難しくなってしまった現在、多少の身を切る改革が必要なのは当然ですね。

中でも、トヨタの、「終身雇用無理」発言は、ご最もだと思います。

年齢差別はしてはいけませんが、確かに会社にいる多くの年寄り(特に60歳前後)の多くが、ただ長く生きているだけの使えない人材、というのはまあ、口には出さないだけで割と明明白白かと思います。

それなのに、年功序列・終身雇用のままでは、使えない年寄りに大金払って、そんな使えない人材の下で働きたくないという若手は欧米とか、中国や台湾、韓国などの外資に市場原理で吸い取られます。

日本の基幹産業たる自動車メーカーの危機でしょう。

デフレ=供給過剰ならば、ホワイトカラーをリストラし、需給調整すればいいという話

【働き方改革】ホワイトカラーが人手不足になる事はおそらくないだろうと思う

つまり、日本の大企業というのは、多くの使えない、社内の高齢社員の生活保障をする社会装置としての機能も果たしてきており、今現在ですら、その機能を担わされているということを意味します。

これは本来、生活保護などで、役所が行うべき仕事のはずです。

しかも日本という国は他国と比較して、法人税率が高いです。

税金もガッポリ収奪して、生活保障もしない。

国際的に、ハードな競争をしているトヨタのような企業からしてみれば、日本の役所というのは、カネだけ収奪して、全然働かない、寄生虫のような存在だということがお分かりになるでしょう。

トヨタとしては、「法人税率をガッツリ下げるか、生活保障は役所が面倒を見るか、どっちかにしてくれ」という至極真っ当な正論を言っているに過ぎないわけです。

日本の政治家数は多すぎるのか(定数削減すべきなのか)検証する。

政治家が多すぎる、官僚が多すぎる、そのあたりには議論があるでしょうが、少なくとも、他国より法人税率が高く、かつ生活保障すら、民間企業に甘えているような、現在の行政には改革が必要なことは火を見るよりも明らかでしょう。

努力を続ける、自動車メーカー。そんな日本の基幹産業たる彼らの足を引っ張るのではなく、彼らを助けていかないと、日本という国が本当に経済地盤沈下をしてしまいます。

大手3社の決算を見て、もう改革待ったなし、ということがより如実になってきたと思います。

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