【ロコンド】2019.2(本決算)

関連過去記事。

★2018.8期、ロコンド、中間決算

http://tamojun51.com/archives/2229

今回は2019.2期、当社本決算について分析。

決算情報は決算短信より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額は切り捨てている。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 当期純利益
当決算 6,710 △ 979 △ 465
当期業績予想 6,600 △ 1,000 △ 506
①-③ 110 21 41
達成率 101.7% 102.1% 108.8%

 

※当社は連結財務諸表の作成を当期から始めたということで、前決算の開示はなし。

※当社は「見積もりが困難」という理由で、業績予想の開示をしていない。

過去比較も、計画比較もできないというお粗末な開示である。

【対業績予想】

当決算はお寒い結果だが、業績予想で計画していた数値よりは若干マシだったようだ。

認知度向上を目的としたテレビCMなどの広告宣伝費がかさみ、赤字決算ということ。

その広告投資の結果は一体いつ出るのか。当然、投資家は気になるだろう。

それでも、商品取扱高は140億円(返品後)もあるというので驚き。

売上も67億円。それだけのユーザーがいるということに驚き。

ZOZOの直近決算(2019.3)での商品取扱高が3,231億円。

★2019.3期、ZOZO、本決算

http://tamojun51.com/archives/2400

★2019.3期、ZOZO、決算短信

https://d31ex0fa3i203z.cloudfront.net/wp/ja/wp-content/uploads/2019/04/201903_J_Consolidated-Financial-Results-FY2018.pdf

ロコンドは、ZOZOよりも圧倒的に知名度が低い印象なので、ZOZOの4%も既に取扱高があるというのは逆に結構大きいなと感じました。

【営業CF】

営業CF マージン
当期 △ 1,175 -17.51%

 

営業CFは営業利益よりも、もっと悪い。

赤字の主な内訳は以下の通り。

・税引き前損失→  ▲466

・関係会社売却益→ ▲397

・仕入債務→    ▲244

・売上債権→    ▲150

・棚卸資産→    ▲142

・法人税等の支払→ ▲108

こんなボロボロのCFなのに、108もの法人税を支払わされている。

共通の敵、税務署。

翌期には法人税のキャッシュアウトはもっと抑えられるのでしょうが、本業がこれだと。。。

 

決算パラメタ

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 決算短信 △ 979
有利子負債 当決算期末残高 1,000
現金預金 当決算期末残高 2,741
株主資本 当決算期末残高 3,092
当期純利益 決算短信 △ 465
総資産 当決算期末残高 5,523
発行済み株式数 当決算期末残高 10.949
支払利息 決算短信 0
減価償却費 決算短信 89
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 △ 42
BPS 純資産÷発行済み株式数 282
株価(円) 直近株価 1,249
配当金額 決算短信 0.0
配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 0.000
時価総額 株価×発行済み株式数 13,676

 

総資産55億円。株主資本30億円。自己資本比率56.0%

有利子負債10億円。D/Eレシオは0.32倍。

流動資産47億円。流動負債23億円。流動比率205.2%

ネットキャッシュは+17億円で、対総資産比率が31.5%

まだカネがある。ただこれが最後のよりどころ。

時価総額が136億円もある。本当にこれだけの価値はあるのだろうか?

財政状態が危険な水域に達成する前に、何とか事業を黒字基調にしたいところでしょう。

 

当決算から計算する経営指標

各指標
ROE 自己資本利益率 -15.04%
ROA 総資本利益率 -8.42%
PER 株価収益率 -29.41
PBR 株価純資産倍率 4.42
ROIC 投下資本利益率 -15.40%
WACC 加重平均資本コスト 0.00%
EBITDA 減価償却前営業利益 -890
FCF Free cash Flow -664
EV 企業価値 11,935
配当利回り 0.00%
配当性向 0.00%

 

赤字なので、当然、ROE,ROA,ROICすべて測定不能。

PERも。よってグレアム指数も測定不能。PBRは4.42倍と、ここに来て、それほど安いわけでもなさそうだ。

EVは119億円とご立派な数字だが、分母のEBITDAは大赤字なので、EV/EBITDAも測定不能。

FCFは▲6.6億円の大赤字。

運転資本(売掛▲150、棚卸▲142、仕入債務▲244)と、軒並み悪い。

期ずれなどで、売掛は悪いが、仕入債務は良い、というのをケースとしては良く見るが、見事に全てが赤字。

キャッシュ的にかなり不利な取引を余儀なくされている。

投資CFは▲123の赤字。

もちろん配当などしている状況ではない。

 

総括

私なら絶対に手は出さないであろう銘柄。

ところで、当社の代表の田中という人物が、NewsPicksなどで、よく、ZOZOに対して意見などしているのを目にします。

その意見が何というか、優等生的というか、まあ、勉強はできるんだろうな、という感じ。

さすがにマッキンゼー出身。分析やら後講釈やらはお得意なのでしょう。

しかし、ことビジネスの成否に関して言えば、ロコンドは大きくZOZOに劣っている。

良くも悪くも、非凡な前澤友作と比べると、田中氏は明らかに、「お勉強はできる。でも凡人」に見える。

私は、ビジネス・経営はド素人ですが、何となく思うのは、大成功する経営者というのは、やはり狂えないとダメだろうと思う。

戦略コンサルとして、目抜き通りを大手振って歩いていたような人間がそんな風に、タガが外せるとはとても思えないのだ。無駄な知力が邪魔をする。

学力の高い秀才として、戦略コンサルでも続けていた方が、みんな幸せだったのではないだろうか?などと、天才前澤に一方的に噛みつく彼を見ていると考えてしまう。

それと、前期実績は仕方ないとしても、業績予想を開示しないのも上場企業としてはどうなのだろうか。

株主としては、「そんなに赤字になるほどに、広告宣伝費を費やしたのならば、それがいつ結実するのか教えて欲しい」という気持ちになるのは当然。

それに対して、「そんなもんのタイミングが分かったら苦労はしない。今は知名度をとにかく上げて、取扱高と売上を伸ばすのが先決だ。カネだけ出して、黙って見てろ」とは肝心なところで、あまりにお作法が悪すぎない?

前澤さんは非難されるところもいっぱいあるが、そういうところは外していない経営者だと思う。

前澤さんを意識して、その揚げ足を取る前に、我が身を振り返ったらどうなんだろう?といつも思います。

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