【リンクアンドモチベーション】2018.12(本決算)

組織・人事・IRなど経営コンサルが主柱。

IT・資格取得教室や外国語指導講師の配置も。

関連過去記事。

★人材紹介大手3社決算(2017-2018)比較

http://tamojun51.com/archives/2070

★金銭解雇について

http://tamojun51.com/archives/151

★2018.3期、リクルートHD本決算

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今回は当社2018.12期、本決算について分析。

決算情報は決算短信より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額は切り捨てている。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 当期純利益
当決算① 39,941 3,825 1,945
前決算② 36,894 3,365 2,107
当期業績予想③ 40,700 4,120 2,530
翌期業績予想④ 42,500 4,500 2,550
①-② 3,047 460 △ 162
成長率 108.3% 113.7% 92.3%
①-③ △ 759 △ 295 △ 585
達成率 98.1% 92.8% 76.9%
④-① 2,559 675 605
成長率 106.4% 117.6% 131.1%

 

【対前期】

増収(+3,047、108.3%)、増益(+460、113.7%)

営業利益率は9.1%から9.6%へとアップ。

パッと見、営業利益率が結構高いんだな、という印象。

この、組織開発だとか、コンサルだとか、何をやっているんだか、よく分からないビジネスで、よくもこんなに稼げるものだという意味。

個人的には、組織が、こういうコンサルにカネを出しちまうようだとその会社はオワコン近いんではないかとか考えてしまう。

もっと有意義なことにカネ使えよ、経営者、と思うからです。

社員にボーナスで還元してやればいいじゃない。

そうでないなら、配当とか自社株買いとか、こんなよく分からないコンサルに出すくらいなら、より有効と思われるカネの使い道なんて10も20も思いつきますけどね。

【対当期業績予想】

減収(▲759、98.1%)、減益(▲295、92.8%)

営業利益率は10.1%を見込んでいたため、大きく劣後している。

特に、営業利益の未達率はそれなりに高い。

当期の業績予想を策定して、それを達成できなかった。

当事業年度の前半くらいまではかなり市況が良かったにも関わらずである。

予算を達成するという意識が希薄に見える。未達の反省が、あまり伝わってこない。

これを既存株主はどう考えているのだろうか?

【対次年度業績予想】

増収(+2,559、106.4%)、増益(+675、117.6%)

営業利益率は10.6%を計画。飽くまで計画。

当期の業績予想を達成できておらず、その反省もないままに、どうして大風呂敷を広げられるのか、理解に苦しむところではある。

上記もした通り、市況は悪化しているという専らの見方。

マクロ環境は決して追い風ではない中で、これだけの成長を遂げられるのはどうしてなのだろうか。

少なくとも、当期の業績予想は未達なのだから、説得力はないだろうとは思う。

 

営業CF

営業CF マージン
当期 3,611 9.04%
前期 2,944 7.98%
当期-前期 667 1.06%
成長率 122.66% 13.30%

 

当期の着地は、3,611、マージンが9.04%

+667で、マージンは+1.06%という出来上がりであった。

主な増減内訳は以下の通り。

・営業債権→+1,344

・法人所得税→▲578

営業CFは改善。

マージンもまあまあ高いように思う。

税金の支出が増えてしまっての減少ということで、内容自体は悪くないように思う。

 

決算パラメタ

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 決算短信 3,825
有利子負債 当決算期末残高 11,207
現金預金 当決算期末残高 1,979
株主資本 当決算期末残高 7,696
当期純利益 決算短信 1,945
総資産 当決算期末残高 27,664
発行済み株式数 当決算期末残高 105.622
支払利息 決算短信 132
減価償却費 決算短信 751
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 18
BPS 純資産÷発行済み株式数 73
株価(円) 直近株価 801
配当金額 決算短信 6.8
配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 718.232
時価総額 株価×発行済み株式数 84,603

 

総資産276億円。株主資本76億円。自己資本比率27.8%

有利子負債112億円。D/Eレシオは1.46倍。

流動資産78億円。流動負債121億円。流動比率64.6%

ネットキャッシュは▲92億円の大赤字。

財政状態は明瞭に悪い。

のれんの簿価は6,551で、対総資産比率で23.7%もあります!

こののれんの簿価の大きさを見ただけで、少なくとも私は、この銘柄を買おうとは絶対に思わないです。

借金をして、それがのれんに化けている。

ただ日本は低成長時代で、金利がどん底に低いのは事実なので、資金調達をするなら借金をするのは一概に悪いとは言えない。

レバレッジをかけてまで、他社を買収するような元気な会社が増えること自体は歓迎すべきでしょう。

ただ、モチベーションクラウドねえ。。。そんなに競争力のあるプロダクトなのでしょうか??

それで、時価総額が846億円!マジかよ。そんな価値、ホントにあるの??

 

当期決算から計算する経営指標

各指標
ROE 自己資本利益率 25.27%
ROA 総資本利益率 7.03%
PER 株価収益率 43.50
PBR 株価純資産倍率 10.99
ROIC 投下資本利益率 13.02%
WACC 加重平均資本コスト 4.25%
EBITDA 減価償却前営業利益 4,576
FCF Free cash Flow -1,233
EV 企業価値 93,831
配当利回り 0.85%
配当性向 36.93%

 

ROEとROICが意外と良い。ただROAは良くない。

BSが重たいからです。総資産の内、およそ1/4はのれんが占めているというような状態ですから。

のれんは一応資産として扱われてはいますが、単なる費用の塊ですからねえ。

グレアム指数は478.18倍。PBRが10.99倍。高い。とても買いに検討する銘柄ではない。

EV/EBITDAは20.51倍。上記と同様。

PEGレシオは38.27倍。上記と同様。

FCFは▲12億円の赤字。

仕入債務の減少が▲16億円もあるのと、投資CFで▲31億円も費やしているのが主因。

まあ、カネを使う元気があるのは良いことだとは思いますが。。(投資家が良いというんなら)

配当利回りは低いが、配当性向はかなり高い。

つまり株価が高すぎると結論できるとは思います。

 

次年度業績予想から計算する経営指標

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 決算短信 4,500
当期純利益 決算短信 2,550
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 24
予想配当金額 決算短信 7.2
予想配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 760.481

 

上記次年度の業績予想パラメタを入力して、経営指標を再計算する。

各指標
ROE 自己資本利益率 33.13%
ROA 総資本利益率 9.22%
PER 株価収益率 33.18
ROIC 投下資本利益率 15.32%
EBITDA 減価償却前営業利益 5,251
FCF Free cash Flow 3,647
EV 企業価値 93,831
配当利回り 0.90%
配当性向 29.82%

 

ROEとROICがかなりすごいスコアになる(予定)

ほんまかいな、という感じはする。ROAは10%に届かない。やはりのれんなどで重くなったBSの影響は無視できないと感じる。

グレアム指数364.73倍。EV/EBITDA17.87倍。PEGレシオ28.20倍。

まあそれでもかなり割高だなという印象。

このプライスで買おうとは到底思えない。

FCFマージンはおよそ9%

唯一、この会社で評価できるのは、稼いだカネを惜しみもなく、派手に使うところです。

こういう会社がもっと増えれば、景気が良くなる。

しみったれた経営者は見習うべきだとも思う。

ただ、この会社の株主でも何でもないから、そう考えられるわけではありますが。

配当利回りは相変わらず低い。ただ配当性向はそれなりに高い。

やはり株価はまだまだかなり高いのだろうと思う。

 

総括

そもそも、この会社のプロダクトとかの競争力に、結構疑問を持っていたりする。

「組織の人事コンサル」とかいう存在ほど、ふわっとしたものもない、と感じるからです。

実際、コンサルする前とした後で、組織を運営する上で、明確な違いって感じられているのでしょうか?

およそ、定量化が難しい、人の心というものをどうコントロールできるというのか。

もし本当に、そのあたりに対する、真のソリューションを提供できているならば、今の利益率やCFマージンどころではない、と思います。

あと、借金が多い。そしてその借金が、のれんに化けていると思います。

まあ、今の低成長に喘ぐ日本で、レバレッジをかけてまで、投資をするなんて元気が良い証拠なので、それ自体は歓迎できる動きではあります。

私が既存株主ならば、辞めて欲しいと思うでしょうが。

のれんとはつまりは、費用の塊のことを意味しますから。

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