【トイレタリー大手3社】2018年度(本決算)

関連過去記事。

★トイレタリー大手3社決算比較(2017年度)

http://tamojun51.com/archives/1923

★花王、2018.12期、本決算

http://tamojun51.com/archives/2315

今回は、2018年度、トイレタリー大手3社の決算比較分析を行う。

決算情報は各社決算短信より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額については切り捨てるものとする。

 

経営成績比較

花王 ユニチャーム ライオン
売上高 1,508,007 688,290 349,403
営業利益 207,703 95,107 34,196
営業利益率 13.8% 13.8% 9.8%
営業CF 195,610 110,867 31,879
営業CFマージン 13.0% 16.1% 9.1%
最終利益 153,698 61,353 25,606

 

売上はやはり王者花王がひときわ大きい。1.5兆円。1兆円の大台に唯一乗る。

営業利益率は花王、ユニが13.8%で同率。ライオンは9.8%と相対的に弱い。

営業CFマージンはユニが強い。16.1%

花王も13.0%と高いが、ユニの15%超えはお見事。

ユニは売掛債権の減少や、仕入債務の増加など、運転資本が良化。

ただ、売上に関しては、花王はユニのダブルスコア以上の大きな開き。

このサイズ感の売上を計上しながら、これだけの営業利益率や営業CFマージンを叩きだす、花王が相変わらず国内最強ということで間違いないと思われます。

 

決算ストック比較

花王 ユニチャーム ライオン
総資産 1,460,986 795,483 355,365
株主資本 822,360 441,456 191,108
現金預金 265,978 135,065 104,972
有利子負債 120,827 40,262 2,619
流動資産 726,312 384,441 215,934
流動負債 430,838 231,498 129,742
支払利息 1,256 2,280 137
非資金的費用 60,662 30,353 8,707
EPS 314 104 88
BPS 1,681 746 658
配当金額 120 24 20
配当総額 58,691 14,195 5,813
発行済み株式数 489.089 591.476 290.627
株価 8,568 3,504 2,269
時価総額 4,190,519 2,072,531 659,433

 

時価総額は花王が4.1兆円でトップ。追うユニは2.0兆円と、こちらのサイズもダブルスコア以上の開きとなっている。

花王 ユニチャーム ライオン
自己資本比率 56.3% 55.5% 53.8%
D/Eレシオ 0.15 0.09 0.01
流動比率 168.6% 166.1% 166.4%
ネットキャッシュ 145,151 94,803 102,353
 対総資産比率 9.9% 11.9% 28.8%

 

各社とも、財政状態はとても良い。

自己資本比率はどこもそれなりに高い。

D/Eレシオも当然低い。良い財務管理なのではないでしょうか。

ただ、ライオンなどむしろ借金しなさすぎ?

低金利なので、ある程度は借りて、事業投資にレバレッジを掛けたいところ。

流動比率も各社横並び。似たストック構造になるのかもしれない。

ネットキャッシュでは花王がやはり一歩リード。

1,451億円という潤沢な資金。

ネットキャッシュ対総資産比率ではライオンが28.8%とかなり安定。

しかし上記もしたように、カネを豚積みしているだけでは能がない。

できるなら事業投資をしないと。将来に対する危機意識が低いのかな?と見られかねない。

貧乏よりはまあ、いいのかもしれないが。

 

当決算から計算する経営指標

花王 ユニチャーム ライオン
ROE 18.69% 13.90% 13.40%
ROA 10.52% 7.71% 7.21%
ROIC 14.17% 12.71% 11.36%
PER 27.3 33.8 25.8
PBR 5.1 4.7 3.5
WACC 6.4% 3.4% 3.1%
EBITDA 268,365 125,460 42,903
FCF 16,867 △ 19,570 24,771
EV 4,045,368 1,977,728 557,080
配当利回り 1.40% 0.68% 0.88%
配当性向 38.2% 23.1% 22.7%

 

ROEはご覧の通り、花王の一人勝ち。

ROAも唯一、花王のみが、10%台に乗せている。

ROICも同様。花王はもう少しで超優良と言われる15%に乗せられた。

配当利回りも花王が一番高い。配当性向も。

名実ともに、花王がトイレタリー王者。

花王 ユニチャーム ライオン
グレアム指数 138.9 158.6 88.9
EV/EBITDA 15.1 15.8 13.0
PEGレシオ 26.9 30.8 23.0
FCFマージン 1.1% -2.8% 7.1%

 

グレアム指数ではライオンが一番安い。

3社の中では、事業投資に一番消極的でもあるし、今は良いけど、将来的には・・というところさすがに相場は上手く反映しているのかな、と思った。

EV/EBITDAもライオンが一番安い。

PEGレシオも比較するとライオンが一番安い。

FCFマージン。ライオンが7.1%でトップ。

それはとりもなおさず、投資CFの差が大きい。

花王は▲157M、ユニは▲113Mも投資に回している。

相対して、ライオンは▲8.9Mとかなり小さい投資額。

ユニのように、FCFが赤字になるほどに、投資するのもどうなのか?と思うが、あまりに事業投資に消極的だと、今後が少し心配になるという気持ちの、投資家はあわせもっているのではないでしょうか。

 

業績予想から計算する経営指標

花王 ユニチャーム ライオン
売上 1,580,000 730,000 360,000
営業利益 225,000 100,000 31,000
営業利益率 14.24% 13.70% 8.61%
最終利益 162,000 63,500 21,000
EPS 331 107 72
予想配当金額 130 28 21
予想配当総額 63,582 16,561 6,103

 

売上はやはり花王が桁違いでトップ。引き続き1.5兆円をスコープ。

営業利益率でも花王が14.24%でトップという格好。

花王 ユニチャーム ライオン
ROE 19.70% 14.38% 10.99%
ROA 11.09% 7.98% 5.91%
ROIC 15.35% 13.36% 10.30%
PER 25.9 32.6 31.4
EBITDA 285,662 130,353 39,707
FCF 205,472 94,713 28,659
配当利回り 1.52% 0.80% 0.93%
配当性向 39.2% 26.1% 29.1%

 

ROE,ROA,ROICではご覧の通り、花王の一人勝ち状態となる予定。

特に、ROAの10%超えと、ROICの15%超えはかなりの優等生っぷり。

配当利回り・配当性向も1社だけやたら頑張ってくれている。

花王 ユニチャーム ライオン
グレアム指数 131.8 153.2 108.4
EV/EBITDA 14.2 15.2 14.0
PEGレシオ 23.9 31.0 測定不能
FCFマージン 13.0% 13.0% 8.0%

 

グレアム指数、上記同様、ライオンがやや安めか。

しかし、EV/EBITDAでは、花王とほぼ同等になる。

PEGレシオでは花王が一番割安。ライオンはマイナス成長を見込むなど、少し弱き。

FCFマージンは13.0%で花王とユニが同等。ライオンが少し寂しい感じがどうしてもしてしまう。

 

総括

やはり花王が強いな、という感じ。

誠実な経営/商売を続けていて、一歩一歩、増収増益そして増配を積み上げている好印象です。

心配なのは、アジア商圏を中心とした、マクロ経済状況の悪化でしょうか。

とは言いながらも、トイレタリー事業というのは、不況にも強い(景気が多少悪くなっても、みんな風呂に入らなくなることはないし、掃除をしなくなることもない)イメージはあります。

むしろP&Gなど、外資などを雌伏していく、契機にすらなるんではないかという前向きな期待も持ちたいところです。

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