【アルファシステムズ】2018.9(中間決算)

関連過去記事。

★2018.3期、本決算

http://tamojun51.com/archives/1906

今回は2018.9期、中間決算について分析。

決算情報は決算短信より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額は切り捨てている。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 当期純利益
当決算① 14,303 1,553 1,070
前決算② 13,427 1,308 902
業績予想③ 28,700 2,900 2,000
YoY 876 245 168
106.5% 118.7% 118.6%
③-① 14,397 1,347 930
進捗率 49.8% 53.6% 53.5%

 

【対前中間】

増収(+876、106.5%)、増益(+245、118.7%)

営業利益率は9.7%から10.9%とアップ。

威勢のいい成長とは言えないが、それなりの成長幅。

セグメント別で言うと、通信システム開発(ノードなど)やオープンシステム開発(流通・サービスなど)がそこそこ伸びている。

通信とか流通などが伸びているのは、さもありなん。

お堅い感じではある。

【対業績予想】

進捗率。売上は若干ショート気味だが、営業利益は順調に消化している模様。

営業利益率は10.1%を見込んでおり、ここもクリアしている。

特段、季節変動性などがないならば、このまま順調にクリアできるのだろうか。

 

営業CF

営業CF マージン
当期 1,498 10.47%
前期 2,575 19.18%
増減 -1,077 -8.70%

 

肝心の営業CF。

営業利益とは対照的に、ガクンと減少しているのがお分かりになると思います。

対前中間で、▲1,077、マージンは、▲8.7%と大分落としている。

その主な増減内訳は下記の通りである。

・売上債権→▲1,113

・退職給付引当金→+87

・仕入債務→▲224

この営業CFの落ち込みは、例によって例のごとく、売掛債権の増加で説明がつくようです。

カネが何よりも大事。

カネがなかったら、取引先にも、従業員にも、不動産オーナーにも、支払ができない。

つまり、CF計算書は、PLよりもずっと大事です。

その営業CFで大きく落としているというのは注目点ではあるかと思います。

売掛債権が増えているからと言って、即座に、「粉飾だ、不良資産だ、水増しだ」と言う気はありませんが、売掛債権や棚卸資産は、その会社の優位性を計るバロメーター。

もしその会社が提供している商材やサービスが、真に価値があるもので、向こうから「買わせてくれ」と殺到しているならば、売掛はすぐ回収できるし、在庫もすぐハケます。

もちろん、企業経営をしていて、全てがそう、理想通りに運ぶことばかりではないでしょうが、売掛先に対して、立場が弱いのならば、売掛がそれなりにサイトを伸ばされたり、滞留されたりするリスクが生じます。

売掛債権とは、計上するよりも、ある意味、回収する方がずっと大変で大切だったりするのだと思います。

そういう点から、この会社はPLだけ見ると、その価値を見誤るのではないか、と危惧します。

 

決算パラメタ

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 業績予測 2,900
有利子負債 当決算期末残高 0
現金預金 当決算期末残高 14,835
株主資本 当決算期末残高 32,588
当期純利益 業績予測 2,000
総資産 当決算期末残高 39,379
発行済み株式数 当決算期末残高 14.722
支払利息 業績予測 0
非資金的費用 業績予測 253
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 136
BPS 純資産÷発行済み株式数 2,213
株価 直近株価 2,653
予想配当金額 決算短信 50.0
予想配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 736.123
時価総額 株価×発行済み株式数 39,059

 

総資産393億円。株主資本325億円。自己資本比率は82.8%

有利子負債はなし。

流動資産224億円。流動負債58億円。

ネットキャッシュは+148億円で、対総資産比率は37.7%

上記の通り、財務状態は良い。

ただ、レバレッジをかけて(カネを借りて)まで、事業投資にベットするほど、経営者に先見性や胆力がないだけに見えなくもないが。

それが証拠に、150億円ものカネを無闇にホールドしている。

カネは使ってなんぼ。無駄遣いすればいいというものではないが、すぐに10や20の事業投資を思いついてくれる経営者でないと。

結局、不況が怖い、支払できなくなるのが怖い、という弱気な守りの経営に堕することになるでしょう。

当然、守りの経営が悪い、などと言うつもりはないが、思考停止して、ただただカネを豚積みしているのならば、あまり先行きの明るい会社とは言えない。

この会社はどちらなのだろうか?

時価総額は390億円。

カネが150億円なので、それを差し引いても、240億円の価値があるということである。

本当にそうなのだろうか???

 

業績予想から計算する経営指標

各指標
ROE 自己資本利益率 6.14%
ROA 総資本利益率 5.08%
PER 株価収益率 19.53
PBR 株価純資産倍率 1.20
ROIC 投下資本利益率 5.73%
WACC 加重平均資本コスト 2.26%
EBITDA 減価償却前営業利益 3,153
FCF Free cash Flow 1,094
EV 企業価値 24,224
予想利回り 1.88%
配当性向 36.81%

 

ROE,ROA,ROICはそれぞれ低いスコア。

グレアム指数は23.4倍と保守銘柄にしてはむしろ割高。

PBRは1.2倍と上に同じ。

EV/EBITDAは7.7倍なので、高くはない。

PEGレシオは16.45倍。それなり。

FCFマージンは3.8%とこちらも低い。

理由は投資CF▲1,116、これが謎。

有価証券、あるいは投資有価証券を1,099取得したと投資CFには記載があるのだが、BSを見ると、特に同勘定がそれほど増えていない。

???

だとすると、該当の1,099ものカネは一体どこに消えてしまったのでしょうか???

これは謎。株主は何も言わないのでしょうか???

配当利回りはそこそこ。ただ、配当性向は高い。

つまり株価は高い。

 

総括

気になったのは以下3点。

・売掛債権の増大による営業CFの悪化。

・投資CFに記載のある1,099ものカネを使った有価証券の証跡がBSに存在しないこと。

・カネは確かに持っているが、それによりASSETSやEQUITYが重くなり、ROE,ROA,ROICのスコアが低いこと。

劇的に売上が増えたというわけではないにも関わらず、売掛債権がかなり増えていて、営業CFを悪くしている。

とりあえずカネをホールドしているのはいいが、そのせいで、ROE,ROA,ROICなどの主要な経営指標は低空飛行。

そして何よりもおかしいのが、投資CFで▲1,099もの有価証券あるいは投資有価証券を取得したと書いてあるのに、それがBS上において増えていないこと。

これは本当におかしい。投資CFか、BSか、どちらかが間違っているのでは?

いずれにせよ、こんな怪しい会社は、私なら絶対買わないでしょう。

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