【東海カーボン】2018.12(本決算)

関連過去記事。

★2018.6期、中間決算

http://tamojun51.com/archives/2089

★2018.9期、3Q決算

http://tamojun51.com/archives/2170

★中期経営計画

https://www.tokaicarbon.co.jp/ir/pdf/T-2021.pdf

中期経営計画についてはいつか読み込みたい。

今回は2018.12期、本決算について分析。

決算情報は決算短信より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額は切り捨てている。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 当期純利益
当決算① 231,302 75,284 73,998
前決算② 106,252 11,093 12,346
当期業績予想③ 230,000 75,000 74,000
翌期業績予想④ 322,700 98,700 66,100
①-② 125,050 64,191 61,652
成長率 217.7% 678.7% 599.4%
①-③ 1,302 284 △ 2
達成率 100.6% 100.4% 100.0%
④-① 91,398 23,416 △ 7,898
成長率 139.5% 131.1% 89.3%

 

【対前期】

増収(+125,050、217.7%)、増益(+64,191、678.7%)

営業利益率は10.4%から32.5%へと+22.1%で異次元の成長を達成。

とりわけ営業利益の成長率が、6.7倍になっていてすごい。

セグメント別で見ても、どのセグメントもかなりの成長を遂げているが、中でも圧巻は、「黒鉛電極事業」。

セグメント利益が、1,354⇒56,040へと、41.3倍という破格の快進撃。

世界的な黒鉛電極市況に恵まれたのと、2017.11より、北米新拠点が連結の仲間入りをしたことが大きい。

すごい決算。

【対当期事業計画】

売上(+1,302、100.6%)、営業利益(+284、100.4%)、最終利益(▲2、100.0%)

ほぼほぼ計画通り。営業利益率は32.6%を見込んでおり、こちらもほぼ達成。

ここまで綺麗に着地を決めるのも凄い。

財務能力もかなり高いのかもしれない。

【対次年度事業計画】

増収(+91,398、139.5%)、増益(+23,416、131.1%)

営業利益率は30.6%を見込む。

当然、当期のような凄まじい決算と比較すると多少は見劣りするが、それにしても意欲的な数字には見える。

マクロの経済環境に多少の不安もありつつも、これだけの事業計画を立案してくるあたり、もちろん根拠はあるのでしょう。

とても良い決算だったと思いました。

 

営業CF

営業CF マージン
当期 44,109 19.07%
前期 10,543 9.92%
当期-前期 33,566 9.15%
成長率 418.37% 92.19%

 

対前期で、+335億円(318.3%)で、マージンも+9.15%とCFも調子良い。

営業利益と比較すると多少見劣りしないでもないが、それでも営業CFマージンが19.07%というのはとても素晴らしいスコアだと思います。

主な増減内訳は以下の通り。

・税引き前利益→+824億円。

・段階取得に係る差損益→▲228億円。

・棚卸資産→▲216億円。

・売上債権→▲107億円。

急激な売上高の増加により、売掛債権や棚卸資産など大きくなっている。

今後はこれらの回収サイトなどをどれだけ早めていけるか、不良債権や貸倒などをどうヘッジするのか、という売掛管理も、よりボリュームがアップしていくであろうことは少し心配。

 

決算パラメタ

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 決算短信 75,284
有利子負債 当決算期末残高 49,709
現金預金 当決算期末残高 46,797
株主資本 当決算期末残高 180,105
当期純利益 決算短信 73,998
総資産 当決算期末残高 317,084
発行済み株式数 当決算期末残高 213.155
支払利息 決算短信 614
減価償却費 決算短信 10,927
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 347
BPS 純資産÷発行済み株式数 845
株価(円) 直近株価 1,515
配当金額 決算短信 24
配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 5,115.720
時価総額 株価×発行済み株式数 322,930

 

総資産3,170億円。株主資本1,801億円。自己資本比率は56.8%

有利子負債497億円。D/Eレシオは0.28倍。

流動資産1,665億円。流動負債916億円。流動比率は181.7%

ネットキャッシュは▲29億円の赤字。

借金が多いというか、キャッシュが少し少ないか。それだけ積極投資の姿勢ということで、これは良いとも悪いとも、現時点では判断できない。

時価総額は3,229億円。営業利益率が32.5%規模を維持できるなら、これは安いと言わざるを得ないような気もする。

 

当決算から計算する経営指標

各指標
ROE 自己資本利益率 41.09%
ROA 総資本利益率 23.34%
PER 株価収益率 4.36
PBR 株価純資産倍率 1.79
ROIC 投下資本利益率 21.08%
WACC 加重平均資本コスト 2.40%
EBITDA 減価償却前営業利益 86,211
FCF Free cash Flow -38,788
EV 企業価値 325,842
配当利回り 1.58%
配当性向 6.91%

 

ROE,ROA,ROICのスコアもかなり良い。

グレアム指数は7.82倍とかなり割安。PBRは1.79倍と安いように感じる。

EV/EBITDAは3.78倍とこちらもかなり安い。

PEGレシオは脅威の0.64倍。1倍割れしている企業は初めて見た。

FCFは▲387億円の赤字。

理由は運転資本(売上債権▲248億円、棚卸資産▲312億円)

そして投資CF(▲538億円)

カネも派手に使っている。しかし使う先があるだけマシ。

配当利回り・配当性向は高くない。

つまり、まだまだカネを使いたいフェーズということ。

それはそれで頼もしい。ガンガン投資してガンガン稼げるようになると良い。

 

次年度業績予想から計算する経営指標

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 決算短信 98,700
当期純利益 決算短信 66,100
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 310
予想配当金額 決算短信 48
予想配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 10,231.440

 

次年度は営業利益が987億円で1,000億円が目前。配当も2倍になる予定である。

各指標
ROE 自己資本利益率 36.70%
ROA 総資本利益率 20.85%
PER 株価収益率 4.89
ROIC 投下資本利益率 27.64%
EBITDA 減価償却前営業利益 109,627
FCF Free cash Flow 74,450
EV 企業価値 325,842
配当利回り 3.17%
配当性向 15.48%

 

当期と比較すると多少見劣りするが、それにしてもすごいROE,ROA,ROICのスコアである。

グレアム指数は8.76倍、EV/EBITDAは2.97倍、PEGレシオは3.73倍。

かなり割安であると感じている。

FCFマージンは投資CF加味前において、+744億円。マージンは32.37%と景気良い。

配当利回りもガツンと3%台到達。それでも配当性向はそこまで高いわけではない。

つまり、株価が安いということを意味している。

 

総括

すごい決算。そして勢いがまだまだ続きそうな期待感を持たせてくれる。

次年度も増収増益を企図しているために、現在の株価はかなり割安なのではないか?と疑っている。

ただそうは言っても、当期はでき過ぎ、という気も同時にしている。

マクロの市況がこれからどう動くのか、誰にも未来は分からないわけだが、どちらかと言うと、悲観的なムードを誰もが感じているのではないでしょうか?

ただまあ、こうやって、ガンガンカネを使って、景気を盛り上げてくれる企業がいっぱい増えていかないとつまらないとも思うので、私はこういう企業は応援していきたいと考えてはいる。

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