【日本の農家は守られ過ぎている】農業改革の必要性

Global Noteの資料によると、農業生産物の輸入額(2015)は多い順に下記の通り。

単位は100万US$

1位 アメリカ 134,806

2位 中国   102,787

3位 ドイツ   82,043

4位 日本    62,782

 

そして輸出国は多い順でこちら。

1位 アメリカ 133,006

2位 オランダ 88,353

3位 ドイツ   72,010

4位 ブラジル 70,982

 

輸入では世界第4位だった日本は輸出では世界第47位です。

日本は食料品の輸出が全然できていない国なわけです。

 

加えて日本は食料自給率も低いのは周知の事実です。

食料自給率を測定する方法は以下の2つの方法が採られています。

・カロリーベース

・生産額ベース

 

政府はカロリーベースに準拠して自給率をリリースしています。

しかしこのカロリーベースという量り方はなかなかの曲者。

G7でこの方法により食料自給率を測定している国は日本くらいです。

要はカロリーの高い燃えやすい食料の肉やオイリーなものは輸出に頼っている日本ですから、カロリーベースで測ったら当然、自給率は低くなるわけです。

食料自給率のグローバルスタンダードは「生産額ベース」だということは覚えておいた方がいいと思います。

農林水産省の発表している2014年の日本の食料自給率は以下のようになっています。

・カロリーベース 39%

・生産額ベース  64%

なんと25ポイントも開きがある。

なぜ、政府がカロリーベースを採用しているのかは謎ですね。

生産額ベースの方がよっぽど実態に近いわけです。

 

日本の食料自給率の推移は以下の通り。

【1965年】

・カロリーベース 73%

・生産額ベース 86%

【2014年】

・カロリーベース 39%

・生産額ベース 64%

 

どちらも減少していますが、落ち込みの主因はどちらも、「食文化の欧米化」によるもの。

肉料理、油を使った料理を食べるようになった事から、食料自給の対外依存が進んだわけです。

 

なぜ日本はこんなに食料自給率が低いのか。

それは日本の農業政策に原因があるのは言うまでもありません。

各主要国の農地面積は下記のようになっています。

・日本  1.83ha

・EU   16.9ha

・アメリカ 181.7ha

・オーストラリア 3,407.9ha

かなり狭いわけです。狭いゆえに、生産量も少ないです。

農業就業者率は、日本は2.4%

一方、アメリカやドイツ、UKなどは1%程度です。

つまり日本は農地面積は狭いけど、農業労働者は多い。

小規模農家が分散した、非効率な農業をやっている構造になってしまっているわけです。

これは農協が小規模農家をあまりにも過保護に守り過ぎているから可能な事なのですが。

 

日本経済研究センターの出している農業保護政策の概要は以下の通り。

【高関税】

現在、輸入されてくる農産物に一人当たり、2,003円もの関税を課しています。

これが我々日本人の消費者物価指数を1.1%押し上げていると計算されるそうです。

これを消費税率に置換すると、3.4%もの税率に相当するのだそうです。

外国から入ってくる農産物に対して、日本国内で作られた農産物が競争優位になるように、関税をかけて日本の農業を保護している。

そしてその保護の為の負担はいつの間にか国民に押し付けられていたのです。

価格転嫁という罠ですね。

【耕作放棄地】

また耕作放棄地の問題もあります。

自民党とかの政党は農家や農協の組織票が喉から手が出るほど欲しいため、農家に有利な政策を展開しようとします。

耕作放棄地として土地を保有していると固定資産税は普通の土地より格段に安いのです。

そのため、農家は土地を耕作地として持ち続けている。

しかし若い、意欲的な農家にとっては、耕作地が欲しいのに、高齢農家などが土地をいつまでも明け渡さないでいるのです。

これもシルバー民主主義。こうした行き過ぎた農家保護が日本の農業の成長機会をスポイルしている事を国民はもっと怒るべきなのです。

 

たくさん作って、日本国内で消費して、余ったら外国にガンガン売ればいい。

日本の農産物ですから、きっと外国のものより味がいい可能性も高いような気もします。

政府は2013年に減反政策はやめたものの、まだまだ上記のような課題が山積み状態。

2019年3月末までにJA全中を一般社団法人に転換するそうですが、どうなるでしょうか。

政府は輸出する農家に対して補助金などを交付して、若い意欲的な農家を後押しして欲しいと思います。

農家保護から、競争力強化の方向へ舵を切らないと日本の農家は早晩ダメになるでしょう。

 

それゆえ私はTPPなどいい機会かと思っていましたが、頓挫しましたからね。

日米二国間FTAでは農産物の取扱いはどうなるのか。注視しておきましょう。

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