【ZOZO】2018.12(3Q決算)

関連過去記事。

★2018.3期、本決算

http://tamojun51.com/archives/1847

★2018.9期、2Q決算

http://tamojun51.com/archives/2120

★カジュアルウェア小売大手3社決算比較

http://tamojun51.com/archives/1951

今回は2018.12期、3Q決算について分析。

決算情報は決算短信より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額は切り捨てている。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 当期純利益
当決算① 89,774 20,630 13,665
前決算② 70,915 23,551 16,285
業績予想③ 118,000 26,500 17,800
YoY 18,859 △ 2,921 △ 2,620
126.6% 87.6% 83.9%
③-① 28,226 5,870 4,135
進捗率 76.1% 77.8% 76.8%

 

【対前四半期累計】

増収(+18,859、126.6%)、減益(△2,921、87.6%)

大きく増収したのに、減益してしまった。

営業利益率は33.2%から23.0%へと大きくダウン。(それでもかなり大きい営業利益率ではあるが)

期待の「ZOZOSUIT」で少しつまずいちゃったかな、という感じ。

ただまあ今の時点で、「ZOZOSUIT」の正否を議論するのは時期尚早なのかもしれません。

まだ改善の途上なのでしょう。

【対業績予想】

ZOZOにしては珍しく、下方修正。減配も。

★下方修正と減配リリース

https://d31ex0fa3i203z.cloudfront.net/wp/ja/wp-content/uploads/2019/01/20190131_Dw-Rvs_JP.pdf

売上 147,000⇒118,000(△29,000)

営業利益 40,000⇒26,500(△13,500)

下方修正したため、進捗率は良い。これなら達成は無難に見えます。

業績予想の営業利益率は22.5%とZOZOにしてはやはり保守的であり、予算は過達してくれる期待が大きいのではないでしょうか。

減配したとは言っても、240億円ほど借金をして、それで自社株買いをしてくれた会社でもあるので、株主還元を考えていないどこぞの大企業なぞと比べれば遥かにマシです。

★株主還元なぞ露ほども考えていない、どこぞの大企業はこちら

http://tamojun51.com/archives/2124

 

決算パラメタ

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 業績予測 26,500
有利子負債 当決算期末残高 22,000
現金預金 当決算期末残高 8,234
株主資本 当決算期末残高 20,208
当期純利益 業績予測 17,800
総資産 当決算期末残高 76,441
発行済み株式数 当決算期末残高 306.514
支払利息 業績予測 69
非資金的費用 業績予測 2,082
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 58
BPS 純資産÷発行済み株式数 66
株価 直近株価 2,090
予想配当金額 決算短信 24.0
予想配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 7,356.346
時価総額 株価×発行済み株式数 640,615

 

総資産764億円。株主資本202億円。自己資本比率26.4%

有利子負債220億円。D/Eレシオは1.09倍。

流動資産564億円。流動負債529億円。流動比率は106.7%

ネットキャッシュは△137億円で赤字。

上にも書いたように、240億円借金して、それで自社株買いをしてくれたので、財務がかなり傷んでいます。

低成長国家、というか衰退国家である日本は金利が安いので、こういう成長余地のある数少ない優良企業は、もっと借金をして、投資してくれた方が、みんなハッピーになれるので、借金自体は全然悪いことばかりではありません。

時価総額は6,406億円。

少し前には、1兆円の大台に乗っていたので、それと比べると寂しいものはありますね。

 

業績予想から計算する経営指標

各指標
ROE 自己資本利益率 88.08%
ROA 総資本利益率 23.29%
PER 株価収益率 35.99
PBR 株価純資産倍率 31.70
ROIC 投下資本利益率 40.41%
WACC 加重平均資本コスト 17.53%
EBITDA 減価償却前営業利益 28,582
FCF Free cash Flow -115
EV 企業価値 654,381
予想利回り 1.15%
配当性向 41.33%

 

自己資本が薄くなったことも影響して、ROEのスコアはやはりすごい。

そしてROAやROICのスコアもかなり良い。やはり優良企業ではある。

グレアム指数が1140.9倍と超割高。PBRも31.70倍と高い。

これだけ見るとやはりグロース株筆頭である。

EV/EBITDAは22.9倍。PERやPBRと比較すると安めではあるが、それでも少し割高感。

FCFは珍しく赤字。とりわけ売掛債権の増加(△13,415)が効いている。

配当利回りは決して高くはないが、配当性向はかなり高い。

つまり高い株価ではあるが、配当は頑張ってくれてはいる、ということです。

 

総括

【ZOZOSUITについて】

私は消費者としても、結構ZOZOを使っています。

なんだかんだでやはりUI/UXに関しては他のECサイトと比較しても、かなり良いことは議論の余地はないのではないでしょうか?

それだけに惜しいと思うのは「ZOZOSUIT」のプロモーション。

私も「ZOZOSUIT」は持っているのですが、実は一度も計測をしたことがありません。

なぜなら、「めんどうくさい」からです。

アプリダウンロードして、あれを着て、スマホで撮影して、って本当にすごいめんどうくさくて、興味はありながらも、ずっと計れずにいたのです。

そういう面倒くさがりって、絶対私以外にもいるんだよな、ということがはっきりはしました。

それでそもそも、最初は「ZOZOSUIT」は着るだけで計測してくれるので、撮影とかは不要だったんですよね。

着るだけでジャストサイズを計測してくれるという近未来感が若者を中心に期待感を増幅させたわけですが、実際にリリースしたのは写真撮影が必要という代物で、これに市場が多少失望したのは否めない事実ではないでしょうか?

天才経営者前澤の珍しい失敗だったのでは?というような気もしています。

 

【ブランド撤退について】

加えて、最近ネガティヴなニュースとして、ZOZOからブランドが撤退するというのを目にします。

https://www.dailyshincho.jp/article/2019/01240631/?all=1

ZOZOの新たな割引プランに難色を示したオンワードやらミキハウスやらが撤退するとか。

まあ、私はオンワードとかミキハウスから洋服なんか買ったことがないので、むしろ膨大な表示量が少し減って使いやすくすらなるんじゃないか、とまで感じていますが。

(ミキハウスは東海道新幹線のグリーン車のシートバックに置かれている雑誌「ひととき」の表4の広告枠をずっと独占しています。つまり、JR東海にお布施をせっせと納めているブランドでもあります。そんな新幹線に対して払う莫大な広告料が最終商品には転嫁されているわけで、それで値引きが厭だなんだ、とは随分ご意見だな、と思い、大嫌いなブランドになりました)

ZOZOは1,300店弱くらいの多数のブランドがひしめいていますので、新たなブランドはむしろ台頭のチャンスですね!

自前のECサイトがあるから、勝手に割引するようなECサイトには三行半、という感じなのでしょうが、そりゃブランドの固定客やリピーターは自前のECサイトから購入するでしょうが、ZOZOの棚にあって、「いい!」と思った服を買う顧客は取り逃すことにはなるのではないでしょうか。

なんせZOZOのPV数は破格ですから。

それも含めての経営判断ならまあZOZOとしては、「来るもの拒まず、去る者追わず」の精神で悠然と構えていればいいのではないかと私などは思います。

 

【社長自身が目立つことについて】

私は社長が、月旅行に行こうが、アイドルと付き合おうが、高い外車に乗ろうが、twitterで1億円をばらまこうが、高い絵画を買おうが、それは自分のカネなので好きにすればいいと思います。

金持ちがカネをガンガン使うことで、みんながハッピーになれますから。

蓄財するドケチな金持ちと比べれば、本当に理想的な金持ちだと思います。

ただ「勝てば官軍、負ければ賊軍」という言葉があります。

好調な経営成績を維持していれば、誰も文句は言えないのですが、少しでも隙を見せると、「ZOZOSUIT」で大損ぶっこいた、ブランドが抜け出した、とメディアにやいのやいの叩かれ、そして株価も下がってしまいます。

これは従業員や株主などのステイクホルダーに迷惑をかけていることでもあり、「基本そういう目立ち方は自重したら?」という気分感情になることは否定できません。

一種こういう目立ちたがりで、常人とは違うところが、「天才前澤」を天才経営者にならしめている部分もあるとは思うので一概に否定はできませんが、まあ、今のような目立ち方は芸能人にでも任せておけばいいのでは?とは思わないではないですね。

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