日本に根強く残る大企業病と大企業信仰

日本以外の国の取締役会における社外取締役の比率(2014)は以下の通り。

アメリカ 84%

フランス・UK 60%

日本 TOPIX100社 24.9%

日経225    22.6%

 

相対的に日本の企業の社外取締役比率はかなり低い。

そんな現状を憂い、2015年6月にコーポレートガバナンスコードが制定されました。

東証一部・二部の企業対象で、

「少なくとも2名以上の社外取締役を選任すべき」または、

「必要に応じて取締役会の3分の1以上を独立社外取締役にすべき」と推奨されています。

 

その結果が奏功し、東証1部企業の社外取締役が取締役会に占める比率は以下のように変化しました。(日本取締役協会資料より)

2014年 29.4%

2015年 42.9%

2016年 69.3%

これはなかなかの改善ぶりだと思います。

社外取締役は風通しの悪い密室主義の取締役会を透明化する期待がもたれています。

しかし、東芝やシャープは社外取締役がいたにも関わらず結局あんな事になってしまいました。

今の所、まだ社外取締役が当初期待されていた効果を発揮しているとは言い難いようです。

 

日本は昔の総会屋対策として、6月下旬に株主総会を集中させている会社が多いです。

これは3月決算の会社が多いからです。

日本の法律では基準日(3月31日)から3か月以内に株主総会を開催するという既定があります。

よって6月下旬に株主総会を集中させ一斉に開催する事で、総会屋リスクを排除していたわけです。

しかし今や総会屋は法律で禁止されていますので、最早こんな既定は意味を成しません。

もっと株主総会の日程をばらつかせて、取締役会と株主との対話をきちんとすべきという声が多くなってきています。

ちなみに日本以外の主要国の株主総会のルールは以下の通り。

アメリカ→基準日から10日以上60日以内に開催。

UK→決算後7か月以内に開催。

ドイツ→決算後8か月以内に開催。

 

アメリカは日本より短期間ですが、UKやドイツなどは上記のように、株主総会開催の日程を広めにとって、株主と経営者が向き合える仕組みを組成しているのです。

 

【大学生人気就職先ランキング】(日本)リスクモンスター調べ

1位 地方公務員

2位 国家公務員

3位 三菱東京UFJ銀行

4位 みずほ銀行

5位 三菱東京UFJ信託銀行

6位 日本赤十字社

7位 三井住友銀行

7位 日本郵便

9位 大塚製薬

10位 トヨタ自動車

 

【アメリカの就職先ランキング】2016 Universum調べ

1位 グーグル

2位 ウォルト・ディズニー

3位 アップル

4位 ナイキ

5位 アーンスト・アンド・ヤング

6位 J.Pモルガン

7位 ゴールドマンサックス

8位 デロイト

9位 アマゾン

10位 FBI

 

日本人はおしなべて安定志向。

なんと、ランキングのツートップが公務員だそうです。それ以外だと金融系という。。

逆にアメリカはヴェンチャースピリットが旺盛で、就職よりむしろ起業する学生が多いです。

日本人はみんなサラリーマンや公務員になる教育を施されているので、当然と言えば当然の結果なのですが、日本とアメリカ、どちらに活力が生まれるかと言えば、答えは明白かと思います。

 

各国の企業活動率(TEA)という指標があります。

起業家精神に関する調査(Global Entreprenership Monitor)通称GEM調査(2013)

1位はザンビア、ナイジェリアで39.9%なんだそうです。

まあ新興国は安定企業がそもそもないので当然と言えば当然ですが。

しかし成熟国家のアメリカは12.7%もあるのだそうです。

これは先進国ではすごい数字です。

この背景には、出資者の存在があります。ヴェンチャーキャピタル(VC)

ヴェンチャーキャピタルの投資額のGDP比をOECDが調査したのが、以下の通り。

イスラエル、アメリカ、カナダ、ハンガリー、スウェーデンなどは軒並み大きいのですが、

日本はほとんど0なんだそうです。

 

日本のお金持ちはヴェンチャー企業なんて危ないものだから投資しないという精神性が根付いているわけです。

日本のお金持ちは将来不安を背負った高齢者ばかりで安全資産にしか投資しない。

よって日本ではヴェンチャーが育たない。

従って日本には活力が生まれないという悪循環が繰り返されているわけです。

 

これでは将来を担う若い会社など生まれようはずもありません。

翻って、税収が増えるわけもないので、いずれどこかでとてつもない痛みを伴った緊縮財政が敷かれる事を覚悟しておいた方がいいのです。

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