【レオパレス21】2018.9(2Q決算)

関連過去記事。

★2018.3期、本決算

http://tamojun51.com/archives/1900

★2017.9期、2Q決算

http://tamojun51.com/archives/1479

★2018.6期、1Q決算

http://tamojun51.com/archives/2126

今回は2018.9期、2Q決算について分析。

決算情報は決算短信より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額は切り捨てている。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 当期純利益
当決算① 255,479 7,192 △ 5,819
前決算② 258,740 13,987 9,488
業績予想③ 510,000 7,500 △ 7,000
YoY △ 3,261 △ 6,795 △ 15,307
98.7% 51.4% -61.3%
③-① 254,521 308 △ 1,181
進捗率 50.1% 95.9% 16.9%

 

【対前四半期累計】

減収(△3,261、98.7%)、減益(△6,795、51.4%)

営業利益の落ち込みがエグイ。

営業利益率は5.4%から2.8%へと△2.6%もの大幅ダウン。

元々それほど高いわけではない営業利益率が更に大幅ダウンしてしまっている。

そして最終利益に関しては△5,819もの大赤字。

大赤字の大きな要因は次のふたつ。

・減損損失 7,560、

・補修工事関連損失引当金繰入額 6,724、

延焼防止や遮音のため天井裏等に設置が必要な「界壁」と呼ばれる仕切り壁の未設置、施工不十分による、建築基準法違反。

そのほか、エアコンの自動停止などに見られる利用者軽視。

家賃保証して取り付けた不動産オーナーとの契約を家賃減収を理由にちゃぶ台返しして、経営責任を外部不動産オーナーにおっかぶせる無責任経営。

この会社の悪質さを評価するための悪評については枚挙にいとまがない。

「終わるべき会社」だとは私個人は考えています。

【対業績予想】

進捗率。

売上、営業利益ともに、消化率は良いようです。

対象物件において、界壁施工不良の調査と補修工事完了までは対象物件の入居募集を停止している影響があり、逆に事業計画数値などは計算しやすいのでしょう。

まあそれでもこれだけ数字が上振れてしまったりするあたり、財務能力も低いのではないかと疑っています。

投資家などのステイクホルダーに対する不実にもつながっていく危険性も大きいと言えるでしょう。

とにかく、人の命を脅かすような施工をしながら、平然と営業活動していたような会社にサブリースする大家や、それを好んで使う利用者、そしてそんな会社に大事なカネを投資する投資家などがいるのだとしたら、ちょっと私には理解できないかな、と感じるところです。

 

営業CF

営業CF マージン
当期 -1,187 -0.46%
前期 8,003 3.09%
増減 -9,190 -3.56%

 

△11億円。対前期比で、△91億円の大幅減少。赤字に転落。

主な増減理由を下記。

・税引き前利益→△139億円。

・補修工事関連損失引当金→67億円。

・仕入債務→△36億円。

この補修工事関連損失引当金繰入額は、特別損失に計上しているが、意義や背景など鑑みても、私は、販売費及び一般管理費に計上すべき費用なのではないかと考えています。

引当金繰入なので、CFに影響はないのですが。

補修工事関連損失はきっちりと営業利益に反映させるべきなのでは?

いずれにせよ莫大な補修工事費用分のカネが出て行きます。

 

セグメント情報

事業構成比 売上 セグメント利益 構成比
賃貸 219,025 12,180 85.7%
開発 26,748 △ 1,301 10.5%
シルバー 6,869 △ 504 2.7%
ホテルその他 2,835 △ 840 1.1%
調整 △ 2,340 0.0%

 

逆に、賃貸事業以外は全部赤字という体たらくです。

新規募集を停止している賃貸事業の黒字だけで何とか経営しているという感じ。

補修工事に対して調査や工事費用にリソースを集中投下するのが大原則なのでは?

赤字事業などをやっている場合なのか?と大いに疑問に感じるものです。

既存の株主はこれらの赤字事業へのコミットをどう考えているのでしょうか?

 

決算パラメタ

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 業績予測 7,500
有利子負債 当決算期末残高 52,306
現金預金 当決算期末残高 87,894
株主資本 当決算期末残高 144,069
当期純利益 業績予測 △ 7,000
総資産 当決算期末残高 311,022
発行済み株式数 当決算期末残高 249.118
支払利息 業績予測 770
非資金的費用 業績予測 13,434
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 △ 28
BPS 純資産÷発行済み株式数 578
株価 直近株価 475
予想配当金額 決算短信 5.0
予想配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 1,245.589
時価総額 株価×発行済み株式数 118,331

 

総資産3,110億円。株主資本1,440億円。自己資本比率46.3%

有利子負債523億円。D/Eレシオは0.36倍。

流動資産1,110億円。流動負債952億円。流動比率116.6%

ネットキャッシュは+355億円。対総資産比率11.4%

カネはまだあるようなので、過去の入居者に対する賠償なども実施しなくてもよいのでしょうか?

過去の入居者の中には、騒音などで苦しめられた人もいたことでしょう。

とりあえず既存の物件だけ工事だけ完了してチャンチャンにしてしまっていいのか甚だ疑問に感じます。

時価総額は1,183億円もまだあります。

まあ572,000戸もの物件を管理しているのを考えると社会的な影響は小さくはないのでしょうが、それにしても酷い会社です。

 

業績予想から計算する経営指標

各指標
ROE 自己資本利益率 -4.86%
ROA 総資本利益率 -2.25%
PER 株価収益率 -16.90
PBR 株価純資産倍率 0.82
ROIC 投下資本利益率 2.46%
WACC 加重平均資本コスト 0.89%
EBITDA 減価償却前営業利益 20,934
FCF Free cash Flow -760
EV 企業価値 82,743
予想利回り 1.05%
配当性向 -17.79%

 

最終利益が赤字なので、ROE,ROAは測定不能。

ROICも低い。営業利益率が低いので当然です。

PERが測定不能なので、グレアム指数も測定不能。

PBRは0.82倍と1倍を割っていますが、私はこれでも高すぎるくらいだと感じます。

EV/EBITDAは4.0倍と安値に見えますが、上記の理由から、私は絶対買うべきではない銘柄のひとつと評価しています。

マイナス成長なので、PEGレシオも測定不能。

FCFも赤字。棚卸資産の増加(△22億円)、仕入債務の減少(△119億円)などが効いていますね。

配当は未定ということで、5円を仮に入れている。

しかし最終利益が赤になるのに、配当を出すというのは。。。

 

総括

営業利益が黒字なのを見て、そもそも違和感を抱きました。

補修工事費用が計上されたら、とてつもない赤字になると考えていたからです。

ところが、補修工事関連損失引当金繰入額は特別損失という扱い。

この処理には違和感ありありですね。

そもそも、建物を建てる際に、漏らした費用なのだから、原価にしたっていいくらいなのでは?という解釈を持っています。

もし原価あるいは販管費に計上したら、営業利益はもっとボロボロになるでしょう。

 

財務状態はまだ、カネについては余裕がある感じです。

上記もしましたが、過去の入居者などに対しても、賠償などをこのカネでした方が良いんではないかと、私なぞは考えます。

本当に会社が反省しているならそれくらいのことは自主的にしてほしいものです。

ただそんなことを自主的にするくらい、利用者想いの会社なら、そもそも施工不良物件を貸し出したりはしないでしょう。

ゆえに、国土交通省には頑張ってもらって、この会社を締め上げて欲しいと見守っています。

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