【ヘリオス テクノ ホールディング】2018.9
関連過去記事。
★2018.6期、1Q決算
http://tamojun51.com/archives/2030
今回は2018.9期、2Q決算について分析。
決算情報は決算短信より。
単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額は切り捨てている。
経営成績
経営成績 | 売上 | 営業利益 | 当期純利益 |
当決算① | 12,478 | 1,571 | 1,110 |
前決算② | 11,362 | 1,705 | 1,180 |
業績予想③ | 24,300 | 2,300 | 1,630 |
YoY | 1,116 | △ 134 | △ 70 |
109.8% | 92.1% | 94.1% | |
③-① | 11,822 | 729 | 520 |
進捗率 | 51.3% | 68.3% | 68.1% |
【対前四半期累計】
増収(+1,116、109.8%)、減益(△134、92.1%)
営業利益率は15.0%⇒12.6%へと2.4%もダウンしてしまった。
人材サービス事業は+24.1%増と調子が良かった。
一方でランプ事業が足を引っ張る。赤字幅拡大。
【対業績予想】
進捗率。
売上、営業利益ともに、予想数値を順調に消化中。
営業利益率は9.5%を見込んでおり、+3.1%という好成績。
全然悪くはない決算。というか良い決算。
営業CF
営業CF | マージン | |
当期 | -326 | -2.61% |
前期 | 233 | 2.05% |
増減 | -559 | -4.66% |
営業CFは残念ながら赤字転落。
△559、マージンも△4.66%となってしまった。
主な増減内訳は以下の通り。
・売上債権の増加による減少→△1,923
・棚卸資産の減少による増加→+2,202
・仕入債務の減少による減少→△390
・前受金の減少による減少→△464
残り半期で運転資本を改善し、営業CFは黒字に戻してもらいたい。
もっと言うなら、マージンも10%に乗せられるととても良いでしょう。
セグメント情報
事業構成比 | 売上 | セグメント利益 | 構成比 |
ランプ事業 | 1,583 | △ 16 | 12.7% |
製造装置事業 | 8,404 | 1,712 | 67.4% |
人材サービス事業 | 2,491 | 116 | 20.0% |
調整 | △ 241 | 0.0% |
セグメント情報。ランプ事業は赤字。
赤字幅は大きくなる一方。。撤退しちゃダメなんかな?と経営素人的には思わなくもない。
一方で、製造装置事業は良い商売をしている。利益率20.4%と高い。
生命線の主業である。
利益率が良くなりつつある人材サービス事業。利益率4.7%
しかし随分毛色の違う事業ではあり、事業間シナジーはあるのだろうか?という疑問もないではない。
決算パラメタ
項目 | 情報ソース | パラメタ |
営業利益 | 業績予測 | 2,300 |
有利子負債 | 当決算期末残高 | 841 |
現金預金 | 当決算期末残高 | 3,212 |
株主資本 | 当決算期末残高 | 11,801 |
当期純利益 | 業績予測 | 1,630 |
総資産 | 当決算期末残高 | 17,327 |
発行済み株式数 | 当決算期末残高 | 18.098 |
支払利息 | 業績予測 | 12 |
非資金的費用 | 業績予測 | 248 |
EPS | 当期純利益÷発行済み株式数 | 90 |
BPS | 純資産÷発行済み株式数 | 652 |
株価 | 直近株価 | 775 |
予想配当金額 | 決算短信 | 30.0 |
予想配当総額 | 1株当り配当×発行済み株式数 | 542.946 |
時価総額 | 株価×発行済み株式数 | 14,026 |
総資産173億円。株主資本118億円。自己資本比率68.1%
有利子負債8.4億円。D/Eレシオは0.07倍。
流動資産142億円。流動負債49億円。流動比率286.4%
ネットキャッシュは+23億円。対総資産比率は13.7%となかなかのキャッシュリッチ。
時価総額は140億円。まだまだのサイズ感。
業績予想から計算する経営指標
各指標 | ||
ROE | 自己資本利益率 | 13.81% |
ROA | 総資本利益率 | 9.41% |
PER | 株価収益率 | 8.60 |
PBR | 株価純資産倍率 | 1.19 |
ROIC | 投下資本利益率 | 11.71% |
WACC | 加重平均資本コスト | 4.36% |
EBITDA | 減価償却前営業利益 | 2,548 |
FCF | Free cash Flow | 970 |
EV | 企業価値 | 11,655 |
予想利回り | 3.87% | |
配当性向 | 33.31% |
ROE,ROA,ROIC
意外と言っては失礼だが、とてもバランスが取れている良いスコア。
特にROICのスコアには目を見張る。
グレアム指数は10.2倍と安い。PBRは1.19倍。まあ安い方。
EV/EBITDAは4.6倍。安い。
FCFマージンは4.0%と少し寂しいスコア。
売上債権の増加による減少が、△17億円あるのが痛い。
配当利回りはかなり良い。配当性向も。
総括
総括するに、良い銘柄なんではないかと感じました。
業績予想の進捗率も良い。営業利益率、ROE,ROA,ROICも良い。
それにしては現状割安と評価していいでしょう。
唯一難点を挙げるなら、営業CFが赤字ということか。
売上債権がかなり大きくなっているのは、少し気がかりです。
逆に言うと、営業CFが黒転して、マージン10%とか超えてくると、かなり魅力的な銘柄なんではないでしょうか。