【美濃窯業】2018.9(2Q決算)
セメント向け耐火れんが中堅。独立色。
れんが張り替えなどプラントにも注力。ニューセラ強化。
今回は2018.9期、2Q決算について分析。
決算情報は決算短信より。
単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額は切り捨てている。
経営成績
経営成績 | 売上 | 営業利益 | 当期純利益 |
当決算① | 6,532 | 903 | 620 |
前決算② | 5,000 | 449 | 299 |
業績予想③ | 13,000 | 1,300 | 900 |
YoY | 1,532 | 454 | 321 |
130.6% | 201.1% | 207.4% | |
③-① | 6,468 | 397 | 280 |
進捗率 | 50.2% | 69.5% | 68.9% |
【対前四半期累計】
増収(+1,532、130.6%)、増益(+454、201.1%)
営業利益率は9.0%⇒13.8%へと+4.8%という大躍進。
営業利益も2倍になっている。良い決算でした。
要因は耐火物事業のブレイクが大きい。
原料価格高騰分の一部価格転嫁などが奏功。
【対業績予想】
進捗率。順調な消化具合。
とりわけ営業利益の進捗率はかなり良い。
営業利益率は10.0%を見込んでいるが、+3.8%で推移。
総じて良い決算と評価できると思われます。
営業CF
営業CF | マージン | |
当期 | 623 | 9.54% |
前期 | 440 | 8.80% |
増減 | 183 | 0.74% |
営業CFも良い。+183、マージンも+0.74%の仕上がり。
主な増減は以下の通り。
・税引き前利益→+432
・売掛債権の増加→△673
・棚卸資産の減少→+543
・仕入債務の減少→△290
などなど。
やはり利益の伸長が効いています。
決算パラメタ
項目 | 情報ソース | パラメタ |
営業利益 | 業績予測 | 1,300 |
有利子負債 | 当決算期末残高 | 2,105 |
現金預金 | 当決算期末残高 | 2,665 |
株主資本 | 当決算期末残高 | 8,147 |
当期純利益 | 業績予測 | 900 |
総資産 | 当決算期末残高 | 16,682 |
発行済み株式数 | 当決算期末残高 | 9.934 |
支払利息 | 業績予測 | 10 |
非資金的費用 | 業績予測 | 271 |
EPS | 当期純利益÷発行済み株式数 | 91 |
BPS | 純資産÷発行済み株式数 | 820 |
株価 | 直近株価 | 665 |
予想配当金額 | 決算短信 | 10.0 |
予想配当総額 | 1株当り配当×発行済み株式数 | 99.339 |
時価総額 | 株価×発行済み株式数 | 6,606 |
総資産166億円。株主資本81億円。自己資本比率48.8%
有利子負債21億円。D/Eレシオは0.26倍。
流動資産102億円。流動負債57億円。流動比率は177.5%
ネットキャッシュは+617と対総資産比率が3.7%で黒字キープ。
財政状態は何の問題もない。
時価総額は66億円とまだまだ小さい。
業績予想から計算する経営指標
各指標 | ||
ROE | 自己資本利益率 | 11.05% |
ROA | 総資本利益率 | 5.40% |
PER | 株価収益率 | 7.34 |
PBR | 株価純資産倍率 | 0.81 |
ROIC | 投下資本利益率 | 8.16% |
WACC | 加重平均資本コスト | 1.03% |
EBITDA | 減価償却前営業利益 | 1,571 |
FCF | Free cash Flow | 453 |
EV | 企業価値 | 6,046 |
予想利回り | 1.50% | |
配当性向 | 11.04% |
ROE,ROA,ROICは結構良いスコアと思います。
グレアム指数は6.0倍とこれまた安いです。PBRは0.81倍とかなり安い。
EV/EBITDAは3.8倍とこれまたすごく安い。
PEGレシオは3.65倍と安い。成長率が良い。元々PERも安い。
FCFマージンは3.5%と営業利益率は大きいのでもうひと伸び欲しかったか。
運転資本、棚卸資産の増加が△181、仕入債務の減少が△142とそれぞれ効いている。
配当利回りはまあそこそこ。カネが余っているなら事業投資か自社株買いをしてくれればよいでしょう。
総括
良い会社と思います。
営業利益率、ROE,ROA,ROIC,EV/EBITDA、すべてのスコアが及第点以上のように感じます。
財政状態も悪くない。
グレアム指数やPBRはかなり安いでしょう。
大阪万博が決まったということで。
★誘致決定・大阪万博の「本当の経済効果」についての話をしよう。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58645
建設・インフラ株などのディフェンシブ株が見直され始めているような潮流を感じます。
人口は減るものの、やりようによってはまだ全然、日本経済は死んではいないように考える見方もあるのではないかと思います。