【ナカノフドー建設】2018.9(2Q決算)

関連過去記事。

★2018.6期、1Q決算

http://tamojun51.com/archives/2037

今回は2018.9期、2Q決算について分析。

決算情報は決算短信より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額は切り捨てている。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 当期純利益
当決算① 56,998 2,932 2,303
前決算② 48,031 2,113 1,913
業績予想③ 120,000 5,000 4,000
YoY 8,967 819 390
118.7% 138.8% 120.4%
③-① 63,002 2,068 1,697
進捗率 47.5% 58.6% 57.6%

 

【対前四半期累計】

増収(+8,967、118.7%)、増益(+819、138.8%)

営業利益率は4.4%⇒5.1%へと+0.7%

増益幅が大きい。

【対業績予想】

進捗率。

売上はショートしているが、営業利益はかなり順調に超過達成を成し遂げている途中。

営業利益率は4.2%を見込んでいるので、+0.9%で進行中。

総じて良い決算と評価できそうです。

 

営業CF

営業CF マージン
当期 △ 4,173 -7.32%
前期 4,311 8.98%
増減 △ 8,484 -16.30%

 

対前四半期累計において、△84億円と大きく減少させている。

マージンも、△16.30%と大きな下げ。

△41億円と、営業CFが赤字に転落してしまった主な要因は以下の通り。

・売上債権の増加→△47億円。

・未成工事受入金の減少→△78億円。

・税引き前利益→+9.4億円。

・未成工事支出金の減少→+15億円。

ただこれは、大末建設http://tamojun51.com/archives/2160と同様に、一時的な下落ではありそう。

工事を完成引渡ししたタイミングや、進行基準による、売上・利益の計上タイミングのずれによって、関連のストック項目が増減してしまう弊害。

工事会計はもう少しシンプルに設計し直せないのかという疑問もあります。

 

決算パラメタ

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 業績予測 5,000
有利子負債 当決算期末残高 3,085
現金預金 当決算期末残高 26,947
株主資本 当決算期末残高 31,223
当期純利益 業績予測 4,000
総資産 当決算期末残高 80,534
発行済み株式数 当決算期末残高 34.372
支払利息 業績予測 30
非資金的費用 業績予測 304
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 116
BPS 純資産÷発行済み株式数 908
株価 直近株価 645
予想配当金額 決算短信 12.0
予想配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 412.470
時価総額 株価×発行済み株式数 22,170

 

総資産805億円。株主資本312億円。自己資本比率38.8%

有利子負債30億円。D/Eレシオは0.1倍。

流動資産608億円。流動負債437億円。流動比率139.2%

ネットキャッシュは+238億円で対総資産比率が29.6%

かなりの金持ち企業。財務的には問題まったくなし。

そして時価総額が221億円。。。

ネットキャッシュ>時価総額、、、という企業。。

保有しているカネよりも低く見積もられるというのはどういう現象なのでしょうか。

・日本乾溜http://tamojun51.com/archives/2158

・松井建設http://tamojun51.com/archives/2156

上記2社とも、ネットキャッシュ>時価総額状態になっています。

そこまで厚くないとはいえ、営業黒字を出している、金持ち企業が、保有しているカネよりも低くプライシングされているというのが、何だかとても理不尽な状況に感じているのです。

 

業績予想から計算する経営指標

各指標
ROE 自己資本利益率 12.81%
ROA 総資本利益率 4.97%
PER 株価収益率 5.54
PBR 株価純資産倍率 0.71
ROIC 投下資本利益率 9.38%
WACC 加重平均資本コスト 1.26%
EBITDA 減価償却前営業利益 5,304
FCF Free cash Flow 1,996
EV 企業価値 -1,692
予想利回り 1.86%
配当性向 10.31%

 

ROE,ROA,ROICはなかなかのスコアです。

営業利益率5.1%でこのスコアなら及第点以上なのではないか。

グレアム指数は3.9倍ととても安い。PBRは0.71倍と安定の1倍割れ。

そして、ネットキャッシュ>時価総額状態であるため、EVもマイナスになっているという現象が生じています。

いくら何でもかわいそう。

PEGレシオは3.99倍と安い。

FCFマージンは1.7%と薄い。

売上債権の増加も重いが、仕入債務の減少がかなり大きい。

運転資本の悪化ゆえに。

配当利回りはまあそこそこ良いという感じですね。

 

総括

日本乾溜や松井建設に引き続き、「ネットキャッシュ>時価総額」状態になってしまっている企業です。

持っているカネよりも価値がないってそんなことあるんでしょうか??

何度も書いている通り、建設業には未来がない、という考え方が織り込まれたプライシングのように感じています。

確かに、建設業とは、少子化による人口減少や、円安による建設資材費などの高騰、人手不足による労務費の高騰などなど。

マクロ経済のネガティヴな面による影響をもろに直撃する業界であることは明らかであり、決して未来を楽観できるわけではないでしょう。

しかし、未来のビジネス環境がこうなる、と確定的に予測することができる人間はおそらく存在せず、(いるとしたら詐欺師か狂人)5~10年後の未来となると、もうどうなっているのか、私には見当もつきません。

なので、下手な未来予想、ビジネス予想などはしないが吉と考えています。

そうすると、今までの実績こそが何よりも信頼に足る情報になります。

営業利益率や営業CF、FCF、PBRやグレアム指数、EV/EBITDAなど、これら過去積み上げてきた企業のファンダメンタルを測定して、その自身の測定結果に忠実にいることがベストだと考えています。

それで負けたら仕方ないという程度のレベルに、自身の投資スタイルを昇華させるということ。

このことこそが、下手にラッキーパンチで儲かるよりも大事なことなのではないかという考え方もできると思います。

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