【レオパレス21】2018.6(1Q決算)

関連過去記事。

★2018.3期、本決算

http://tamojun51.com/archives/1900

★2017.12期、3Q決算

http://tamojun51.com/archives/1678

★2017.9期、2Q決算

http://tamojun51.com/archives/1479

今回は2018.6期、1Q決算について分析。

決算情報は決算短信および四半期報告書より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額は切り捨てている。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 当期純利益
当決算① 129,268 4,120 △ 957
前決算② 128,450 6,957 5,559
業績予想③ 553,000 24,500 11,500
YoY 818 △ 2,837 △ 6,516
100.6% 59.2% -17.2%
③-① 423,732 20,380 12,457
進捗率 23.4% 16.8% -8.3%

 

【対前四半期】

増収(+818、100.6%)、減収(△2,837、59.2%)

増収はほぼないに等しいが、減収幅がかなり大きい。△40.8%

営業利益率は5.4%から3.2%へと2.2%もの大落下。

元々高くはなかった営業利益率が更に地盤沈下しています。

そして更に悪いことには、補修工事関連損失引当金を50億円も繰り入れている影響で、最終利益が赤字に転落してしまっています。

【対業績予想】

進捗率。

すべてのアイテムにおいてショートしている。

特に、最終利益に関していえば、大赤字。

業績予想の営業利益率は4.4%を見込んでいますが、1.2%足りていません。

補修工事関連損失引当金も、50億円で果たして収まるのでしょうか?

かなり厳しい決算にしか見えません。

 

セグメント情報

事業構成比 売上 セグメント利益 構成比
賃貸事業 111,847 7,214 86.5%
開発事業 12,450 △ 891 9.6%
シルバー事業 3,360 △ 366 2.6%
ホテルリゾートその他 1,611 △ 612 1.2%
調整 △ 1,222 0.0%

 

構成比が86.5%の賃貸事業が主業であることは間違いない。利益率は6.4%

しかし酷いのが、賃貸事業以外の事業はすべて赤字になっているという事態。

特にホテルリゾート他の赤字幅が大きい。

この数値だけを見ると、経営センスを感じることは難しいでしょう。

そもそもこの会社の賃借人に対するサービスの品質のひどさを鑑みると、不採算事業はさっさとロスカットして、本業の賃貸にリソースを集中させたら?という気持ちになります。

使ってくれているお客さんに、もう少し報いていくのが社会の公器としての会社の在り方だと思います。

 

決算パラメタ

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 業績予測 24,500
有利子負債 当決算期末残高 53,946
現金預金 当決算期末残高 93,000
株主資本 当決算期末残高 153,160
当期純利益 業績予測 11,500
総資産 当決算期末残高 324,239
発行済み株式数 当決算期末残高 252.009
支払利息 業績予測 784
非資金的費用 業績予測 3,328
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 46
BPS 純資産÷発行済み株式数 608
株価 直近株価 499
予想配当金額 決算短信 22.0
予想配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 5,544.196
時価総額 株価×発行済み株式数 125,752

 

総資産3,242億円。株主資本1,531億円。自己資本比率47.2%

有利子負債539億円。D/Eレシオは0.35倍。

流動資産1,187億円。流動負債967億円。流動比率122.7%

ネットキャッシュは+390億円。対総資産比率が12.0%

まだカネは少し余裕がある。

時価総額は1,257億円。

かなり下がってきた、とは言え、まだまだ1,000億円の大台をキープしている。

しかし本当にこの会社にその価値があるのだろうか?

 

業績予想から計算する経営指標

各指標
ROE 自己資本利益率 7.51%
ROA 総資本利益率 3.55%
PER 株価収益率 10.93
PBR 株価純資産倍率 0.82
ROIC 投下資本利益率 7.61%
WACC 加重平均資本コスト 2.92%
EBITDA 減価償却前営業利益 27,828
FCF Free cash Flow 10,913
EV 企業価値 86,698
予想利回り 4.41%
配当性向 48.21%

 

ROE,ROA,ROICはギリギリアウト、というスコアか。

というか、本当に上の業績予想が達成できるのか、私はかなり眉唾と感じています。

何といっても1Q実績の最終利益は赤字ですから。

そもそも業績予想に、補修工事にかかる引当金を見込んでいたのか、怪しいとすら感じています。

しかし偽装していたのは分かっていたのだから、見込みの数字にそれを反映しないのは、会社の怠慢・能力不足・投資家軽視の姿勢を如実に表している、と再確認しました。

グレアム指数は9.0倍。PBRも0.82倍と安く見えます。

しかし私ならこの銘柄はどんなに安くなっても買わないでしょう。

EV/EBITDAも3.1倍と安いですが、果たして業績予想の営業利益を達成することはできるのでしょうか?

甚だ疑問です。

マイナス成長なので、PEGレシオも測定不能。

FCFマージンは2.0%と辛うじて黒字をキープ。しかし投資CFを加味していないので。

投資CFを入れ込んだら、きっと赤字に転落することになると考えています。

(投資家にこのような憶測をされるのが嫌ならば、CF計算書くらい、決算短信に記載するべきでしょう)

そして配当利回りと配当性向がやたら高いです。

しかし繰り返しになりますが、私はこの会社が上記の業績予想を達成するのはかなり困難と考えており、配当の金額も保証できるのか少し疑っています。

まだ多少カネはあるので、無理して払うことは可能なんでしょうけど。

 

総括

★レオパレス21建築基準法違反

https://this.kiji.is/374115529411593313

★レオパレス21エアコン3時間で自動停止

https://this.kiji.is/396775723350557793?c=113147194022725109

この建築基準法違反も、家賃に光熱費コミコミにもかかわらず猛暑にエアコンを自動停止させる姿勢も、すべて「顧客軽視」が染み出てきていることが誰の目にも明らかです。

そしてそんな「顧客軽視経営」の姿勢が、最近の数字に如実に出ていると、私は強く感じています。

こういう「顧客軽視」を続ける企業というのは、遅かれ早かれ、市場に罰せられる、という良い事例だと思います。

当ブログをお読みいただいた賢明な読者諸氏におかれましては、利用者としても株主としても、こういう企業に関わり合いにならない方が良いのではないか、と私は思料するものです。

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