【花王】2018.9(3Q決算)

関連過去記事。

★2017.9期、3Q決算

http://tamojun51.com/archives/1395

★2017.12期、本決算

http://tamojun51.com/archives/1631

★2018.6期、2Q決算

http://tamojun51.com/archives/1974

今回は2018.9期、3Q決算について分析。

決算情報は決算短信より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額は切り捨てている。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 当期純利益
当決算① 1,097,809 142,187 99,436
前決算② 1,080,250 137,791 96,423
業績予想③ 1,540,000 215,000 152,000
YoY 17,559 4,396 3,013
101.6% 103.2% 103.1%
③-① 442,191 72,813 52,564
進捗率 71.3% 66.1% 65.4%

 

【対前四半期累計】

増収(+17,559、101.6%)、増益(+4,396、103.2%)

営業利益率は12.8%⇒13.0%で+0.2%

大きく派手な成長ではない。

ただ、これだけのサイズの企業が、まだ成長を続けていられることは素直に感服。

地力が強いことは誰も否定できないでしょう。

【対業績予想】

進捗率。売上、営業利益ともに75%未達。

見込みの営業利益率は14.0%で1%足りていない。

少し、目標達成が厳しくなってきたか。

残りの四半期(10-12月期)は冬になってくる季節なので、化粧品やスキンヘア・ヘアケアなど期待したい。

 

セグメント情報

事業構成比 売上 セグメント利益 構成比
化粧品 193,807 11,718 17.7%
スキン・ヘアケア 257,555 37,359 23.5%
ヒューマンヘルスケア 196,442 22,282 17.9%
ファブリック&ホームケア 241,737 46,931 22.0%
ケミカル 208,268 23,317 19.0%
調整 580 0.0%

 

アタックなどの衣料用洗剤や台所用洗剤などのファブリック&ホームケアが強い。利益率19.4%

石化原料等の価格上昇などの影響もあったということだが、一番利益率の良い商売ができている。

スキン・ヘアケア(ビオレやジャーゲンズ、リライズ、Oribe等々)も利益率14.5%と強い。

M&Aなども活用。

ヒューマンヘルスケア(紙おむつや生理用品)、ケミカル事業も利益率が10%を超えていて、やはり優等生という印象。

ただ頼みの化粧品事業がやはり少し物寂しい。

構成比17.7%、利益率6.0%

ただ前年同期と比べると増収(104.6%)、増益(3958.7%!!!)とすごい成長!

総額で営業利益が増益できたのは、弱点と言われている化粧品事業の伸びによるところが大きいです。

よって化粧品事業の今後に期待していいのではないでしょうか。

 

決算パラメタ

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 業績予測 215,000
有利子負債 当決算期末残高 120,757
現金預金 当決算期末残高 211,291
株主資本 当決算期末残高 796,502
当期純利益 業績予測 152,000
総資産 当決算期末残高 1,384,016
発行済み株式数 当決算期末残高 489.912
支払利息 業績予測 1,193
非資金的費用 業績予測 59,456
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 310
BPS 純資産÷発行済み株式数 1,626
株価 直近株価 7,261
予想配当金額 決算短信 120.0
予想配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 58,789.424
時価総額 株価×発行済み株式数 3,557,250

 

総資産1.3兆円。株主資本7,965億円。自己資本比率57.6%

有利子負債1,207億円。D/Eレシオは0.15倍。

流動資産6,560億円。流動負債4,055億円。流動比率161.8%

ネットキャッシュ+905億円。対総資産比率6.5%

財務的にも優等生。

のれんは1,905億円計上で、137.3%増加しているのは少し気がかりか。

時価総額は3.5兆円。2018.6期の2Qでは4.1兆円だったので、0.6兆円も減少している。

米国や中国の金融不安などの影響もあるが、これだけの経営成績、財務能力で、見込み売りされるのはきついなあという印象。

長期ホールドが吉だと思います。

化粧品もさることながら、紙おむつ、生理用品、衣料用洗剤、台所用洗剤の需要はなくなることはありません。

競争は激しそうですが。

 

業績予想から計算する経営指標

各指標
ROE 自己資本利益率 19.08%
ROA 総資本利益率 10.98%
PER 株価収益率 23.40
PBR 株価純資産倍率 4.47
ROIC 投下資本利益率 15.09%
WACC 加重平均資本コスト 6.49%
EBITDA 減価償却前営業利益 274,456
FCF Free cash Flow 37,022
EV 企業価値 3,466,716
予想利回り 1.65%
配当性向 38.68%

 

ROE,ROA,ROICは引き続き強い。

とりわけROAが10%を超えていること、ROICが15%を超えていることは高評価。

グレアム指数は104.5%とちと高く見えるが、上の経営効率を考えるとそうでもない。

EV/EBITDAも12.6倍と高すぎることはない。

PEGレシオは22.68倍とそこそこ。営業利益の成長はそこまで大きくはない。

FCFマージンは2.4%、運転資本の悪化と投資CF△1,421億円は大きい。

配当利回りもこの株価なら高い。配当性向もかなり高い。

 

総括

3Q決算にもかかわらず、CF計算書を掲出する、超優等生。

ステイクホルダーを大事にしている姿勢が伝わってくる。

加えて社内の財務能力の高さを窺わせる。人材の強さも物語る。

営業CF+121,784で、売上に対するマージンは、11.0%とかなり強い。

PBR4.47倍は少し高いが、やはりROE,ROA,ROICの好スコアなどを鑑みるに、致し方ない面が大きい。

最近の金融危機の影響で、大幅に値下がっている。

これを機に、長期ホールド銘柄としてポートフォリオに加えるのも一興ではないかとも思う。

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