【不動産大手3社】2018.3(直近決算比較)

関連過去記事。

★鉄道大手3社決算比較

http://tamojun51.com/archives/1968

★テレビキー局大手3社決算比較

http://tamojun51.com/archives/2039

★コンビニ大手3社決算比較

http://tamojun51.com/archives/1832

今回は不動産大手3社(三井不動産、三菱地所、住友不動産)の2018.3期、決算比較分析。

決算情報は各社決算短信より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額は切り捨てている。

 

経営成績

三井不動産 三菱地所 住友不動産
売上高 1,751,114 1,194,049 948,402
営業利益 245,902 213,047 205,637
営業利益率 14.0% 17.8% 21.7%
営業CF 30,143 293,338 189,933
営業CFマージン 1.7% 24.6% 20.0%
最終利益 155,874 120,443 119,731

 

売上は1.7兆円で三井不動産トップ。

ただ意外とそこまで売上が大きくないなという印象。

営業利益は横並び感。営業利益率では住友不動産が20%超えでかなり良い。

営業CFマージンで比較すると、三菱と住友が揃って20%を超えるかなりの高率をマークしているのに対して、三井だけが1.7%とかなり薄い。

理由としては、販売用不動産の取得で2,000億円以上のでかいキャッシュアウトがあるのが原因。

三井が営業利益率も一番低い。

棚卸資産がハケていないことで、PLとCFが悪化していることがかなり明瞭に浮かび上がります。

 

決算パラメタ

三井不動産 三菱地所 住友不動産
総資産 6,301,288 5,803,689 5,186,901
株主資本 1,577,949 1,061,700 987,841
現金預金 100,889 287,153 263,209
有利子負債 2,604,654 2,476,884 3,473,511
流動資産 1,927,962 1,229,041 1,147,911
流動負債 1,064,693 665,484 668,638
支払利息 25,671 23,122 20,351
非資金的費用 70,167 83,106 41,627
EPS 158 87 253
BPS 1,597 765 2,084
配当金額 40 26 27
配当総額 39,526 36,086 12,797
発行済み株式数 988.139 1,387.923 473.956
株価 2,689 1,932 4,080
時価総額 2,657,106 2,681,467 1,933,741

 

時価総額を比較すると、三井と三菱が似たような規模。

2.681兆円で、三菱地所が少しリード。

三井、三菱ともに、3兆円未達。意外とそこまで滅茶苦茶でかいわけではないんだなという印象。

三井不動産 三菱地所 住友不動産
自己資本比率 25.0% 18.3% 19.0%
D/Eレシオ 1.65 2.33 3.52
流動比率 181.1% 184.7% 171.7%
ネットキャッシュ △ 2,503,765 △ 2,189,731 △ 3,210,302
 対総資産比率 -39.7% -37.7% -61.9%

 

不動産会社はやはり借金が大きい。

自己資本比率はどこも低い。少しでもカネを借りて、不動産で運用したい。

D/Eレシオで見るとそれが顕著。

特に、住友は3.52倍とかなり借金が大きい。

流動比率も横並び。どこも流動比率高くはない。

理由は当然、大きな借金。

ネットキャッシュは当然、どこも大赤字。

特に住友は△3.2兆円とすごい規模の赤字。

この規模の負債をマネジメントできるのだから、やはり大手の不動産会社ってすごいんだなと思わされる。

財務管理が。

 

当決算から計算する経営指標

三井不動産 三菱地所 住友不動産
ROE 9.88% 11.34% 12.12%
ROA 2.47% 2.08% 2.31%
ROIC 3.78% 3.87% 2.97%
PER 17.0 22.3 16.2
PBR 1.7 2.5 2.0
WACC 1.6% 1.7% 0.7%
EBITDA 316,069 296,153 247,264
FCF △ 315,035 △ 88,738 △ 2,572
EV 5,160,871 4,871,198 5,144,043
配当利回り 1.49% 1.35% 0.66%
配当性向 25.4% 30.0% 10.7%

 

ROEは図体の割には、どこも結構スコアが良いかも。

借金しまくっているので自己資本が薄くなるので当然の結果ではある。

その証拠に、ROAはどの会社も悪い。せめて4%くらいは欲しいと思ってしまいます。

ROICも低い。

配当利回りも高くはない。借金多いですし。

三井不動産 三菱地所 住友不動産
グレアム指数 28.7 56.2 31.6
EV/EBITDA 16.3 16.4 20.8
PEGレシオ 16.1 20.1 14.8
FCFマージン -18.0% -7.4% -0.3%

 

グレアム指数を比較すると三菱が56.2倍で特に高い。

三井も住友も安さは感じないが、三菱の高さは群を抜いている。

EV/EBITDAも高い。特に、EVが5兆円を超えている住友が20倍超え。高い。

PEGレシオを見ると、どこも高くはないか。

PERは別に高くない。

 

次年度業績予想から計算する経営指標

三井不動産 三菱地所 住友不動産
売上 1,870,000 1,290,000 970,000
営業利益 250,000 215,000 213,000
営業利益率 13.37% 16.67% 21.96%
最終利益 153,000 123,000 130,000
EPS 155 89 274
予想配当金額 40 26 29
予想配当総額 39,526 36,086 13,745

 

各社業績予想。

売上は1.8兆円で、三井がトップ。住友の2倍くらいの規模があったりする。

営業利益率は住友が一番高いのだが。

三井不動産 三菱地所 住友不動産
ROE 9.70% 11.59% 13.16%
ROA 2.43% 2.12% 2.51%
ROIC 3.85% 3.91% 3.07%
PER 17.4 21.8 14.9
EBITDA 320,167 298,106 254,627
FCF 231,067 221,480 178,714
配当利回り 1.49% 1.35% 0.71%
配当性向 25.8% 29.3% 10.6%

 

ROE,ROA,ROICのスコア。

ROEは住友トップ。ROAも。ROICは三菱。

ただ、各社ともそんなに差はない。

滅茶苦茶良いということもないが、滅茶苦茶悪いということもない。

ただ、各社とも、ROAとROICは良くない。

これが伝統的レガシー企業の限界なのでしょうか。

三井不動産 三菱地所 住友不動産
グレアム指数 29.2 55.1 29.1
EV/EBITDA 16.1 16.3 20.2
PEGレシオ 17.1 21.6 14.4
FCFマージン 12.4% 17.2% 18.4%

 

グレアム指数。三菱だけやたら高い。どうしてかはよく分からない。

強いて言えば、3社の中でROICが一番高いことくらいか。

EV/EBITDAも各社とも割高だが、とりわけ住友が高い。

一番営業利益率が高いにもかかわらずである。

PEGレシオ。

全社とも、成長を見込む。

三菱地所がやはり高い。

FCFマージンは投資CF加味前なので良く見えている。

営業利益率が高い住友が一番スコアが良い。

 

総括

どの会社も割安なところは1社もないという印象。

PBRは各社1.7~2.5倍のレンジ。

お買い得さは感じない。

ROE,ROA,ROICのスコアは良くない。分母が重たい。

不動産会社なので借金も多い。

低金利なので、資本コストと比べるとかなりお得な時代ではあるが。

ただ、財務状況が良いとは言えないのは確か。

グレアム指数やEV/EBITDAも割高。

ここらへんの大手不動産株に投資するなら、もっと良い株がたくさんあるのではないかと思いました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です