【テレビキー局3社】2018.3期(決算比較分析)

関連過去記事。

★広告大手3社決算比較

http://tamojun51.com/archives/2034

★ネット広告がテレビ広告を凌駕する日

http://tamojun51.com/archives/753

★とんねるず&ナインティナインはオワコンである。

http://tamojun51.com/archives/1406

以下、テレビキー局大手3社(フジ、日テレ、TBS)の2018.3期の決算比較分析。

決算情報は各決算短信より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円未満の金額は切り捨てている。

 

経営成績

フジHD 日テレHD TBSHD
売上高 646,536 423,663 361,954
営業利益 25,258 50,964 18,800
営業利益率 3.9% 12.0% 5.2%
営業CF 46,735 50,435 35,536
営業CFマージン 7.2% 11.9% 9.8%
最終利益 24,956 37,416 17,182

 

意外だが、売上トップはフジ。6,465億円。

しかしトップ企業の売上が1兆円に遠く及んでいないという事実。

やはりテレビは斜陽産業なのかもしれないとこの数字を見ると思いました。

次に営業利益。

営業利益率はフジはガクンと下がって、最下位。3.9%しかない。

一方日テレがひとり気を吐く。12.0%というなかなかの高営業利益。

なぜここまで営業利益率に差が出るのか。

視聴率が下がってきたフジの広告枠のプライスが下がってきているのかもしれません。

営業CFマージンも営業利益率の高い日テレがトップ。

売上こそ、フジがトップですが、肝心な営業利益、営業CFでは、日テレに水を空けられているという予想通りの数的結果。

 

決算パラメタ比較

フジHD 日テレHD TBSHD
総資産 1,249,559 888,846 823,693
株主資本 617,519 608,464 363,830
現金預金 85,017 44,787 81,850
有利子負債 212,236 17,837 21,879
流動資産 403,903 262,746 159,488
流動負債 186,281 94,621 93,382
支払利息 1,204 554 378
非資金的費用 18,230 15,088 16,739
EPS 108 148 98
BPS 2,668 2,399 2,083
配当金額 40 34 30
配当総額 9,260 8,623 5,240
発行済み株式数 231.497 253.610 174.654
株価 1,913 1,865 2,290
時価総額 442,854 472,983 399,959

 

EPSではご覧の通り、日テレトップ。

BPSではまだ、フジがトップです。

時価総額は、4,729億円で、日テレがトップ。

つまりフジが日テレに勝っているのは、売上の規模のみか?

フジHD 日テレHD TBSHD
自己資本比率 49.4% 68.5% 44.2%
D/Eレシオ 0.34 0.03 0.06
流動比率 216.8% 277.7% 170.8%
ネットキャッシュ △ 127,219 26,950 59,971
 対総資産比率 -10.2% 3.0% 7.3%

 

自己資本比率も、68.5%という好スコアで日テレトップ。

D/Eレシオも0.03倍で、日テレトップ。

流動比率も277.7%で日テレトップ。

ネットキャッシュは599億円。対総資産比率7.3%で意外にTBSが王座。

意外とキャッシュリッチ№1はTBS

フジのネットキャッシュは、△1,272億円の大赤字。

財務状況では、日テレあるいはTBSと比較する憚られるほどの悪環境です。

 

当決算から計算する経営指標

フジHD 日テレHD TBSHD
ROE 4.04% 6.15% 4.72%
ROA 2.00% 4.21% 2.09%
ROIC 1.96% 5.24% 3.14%
PER 17.7 12.6 23.3
PBR 0.7 0.8 1.1
WACC 1.3% 1.5% 1.5%
EBITDA 43,488 66,052 35,539
FCF △ 775 3,338 18,114
EV 570,073 446,033 339,988
配当利回り 2.09% 1.82% 1.31%
配当性向 37.1% 23.0% 30.5%

 

ROE,ROA,ROICではご覧の通り、すべてにおいて、日テレの勝利。

(どの会社のスコアも決して良いとは言えないが。。。)

フジとTBSは似たようなスコアだが、ROICなど見ると、フジが際立って悪い。

配当利回りはフジが一番頑張っている。

カネないのに大丈夫なのか?

フジHD 日テレHD TBSHD
グレアム指数 12.7 9.8 25.6
EV/EBITDA 13.1 6.8 9.6
PEGレシオ 15.7 測定不能 測定不能
FCFマージン -0.1% 0.8% 5.0%

 

グレアム指数で見ると、9.8倍で日テレが一番割安。

EV/EBITDAでも6.8倍で日テレが最安値。

フジ以外はマイナス成長なのでPEGレシオは測定不能。

FCFはフジのみ赤字。

しかし日テレのマージンも薄い。

TBSのみ5.0%で頑張っているか。

割安感は日テレがトップ。

しかしどんぐりの背比べ感は強い。

 

業績予想から計算する経営指標

フジHD 日テレHD TBSHD
売上 623,000 428,000 367,000
営業利益 25,500 48,000 18,000
営業利益率 4.09% 11.21% 4.90%
最終利益 25,000 38,000 17,500
EPS 108 150 100
予想配当金額 44 34 32
予想配当総額 10,186 8,623 5,589

 

上が業績予想。やはり売上はフジがトップ。

しかし営業利益率は日テレトップ。ひとりだけ強気の利益予想。

フジとTBSの利幅はまあ薄い。

フジHD 日テレHD TBSHD
ROE 4.05% 6.25% 4.81%
ROA 2.00% 4.28% 2.12%
ROIC 1.98% 4.93% 3.00%
PER 17.7 12.4 22.9
EBITDA 43,730 63,088 34,739
FCF 34,642 45,981 28,324
配当利回り 2.30% 1.82% 1.40%
配当性向 40.7% 22.7% 31.9%

 

ROE,ROA,ROICはやはり日テレのひとり勝ち。

フジが特に弱い。経営効率が悪い。

売上は大きいがそれを生み出すための人件費やらが大きい。

大したパフォーマンスもない老人・高齢社員に、高いフィーを払っていることが露わ。

配当利回りも、相変わらずフジがトップ。

カネが余っているなら、事業投資すれば良いが、何に投資すれば良いのかすらわからない状態なんでしょうか。

フジHD 日テレHD TBSHD
グレアム指数 12.7 9.7 25.1
EV/EBITDA 13.0 7.1 9.8
PEGレシオ 17.5 測定不能 測定不能
FCFマージン 5.6% 10.7% 7.7%

 

グレアム指数およびEV/EBITDAを見れば一目瞭然。

どうせ買うなら、日テレ一択でしょう。

投資CFを加味しなければ、ご覧の通り、FCFでも業界トップ。

投資対象があるだけ、他社よりマシだと考えられる。

 

総括

決算の比較から分かったことは、フジは売上だけの虚像で、中身は日テレの方がかなりマシということ。

キー局にどうしても投資したかったら、日テレを選ぶ以外の選択肢はないでしょう。

テレビは斜陽と言われていますが、私もそう思います。

ずっと隆盛を保持できる産業なんて、おそらく金融くらいなもんではないでしょうか。

(金融でさえ、リーガルシステムはネット証券などに取って代わられています)

にもかかわらず、過去の成功体験しか持ち合わせていない、老人・高齢社員を高給で、いつまでも雇用し続けているため、低い営業利益率に喘いでいる業界のひとつではないかと思います。

読者も自分には関係ない、と考えているのかもしれませんが、さにあらず。

そういったパフォーマンスの低い老人たちの高い給料は、広告費でペイされています。

ではその広告費はどこから捻出されているかと言うと、広告を掲出する企業の、最終製品の値段に転嫁されているのです。つまりエンドユーザーである我々が負担している。

表現はちと過激ですが、過去の成功体験にすがることしかできない、パフォーマンスが低いクセに、説教だけは大好きのアラカン(60歳前後)の老人を養うための、社会保障装置のひとつとも考えることができるのです。

さっさと金銭解雇制度を導入し、http://tamojun51.com/archives/1573、比較的若年層(40代くらいまで)が産業の中心として活躍できるような素地を整えないと、日本という国の産業は地盤沈下してしまうことは、経済の素人でも分かります。

もはや手遅れなのかもしれませんが。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です