【ラーメン大手3社】2018決算比較分析

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今回はラーメンチェーン店の大手3社(リンガーハット、ハイデイ日高、幸楽苑HD)の直近決算の比較分析を行う。

厳密にいって、リンガーハットに関しては、ちゃんぽんはラーメンなのかという議論はあるとは考えるが、ラーメンチェーンという細分類に含まれていることと、売上金額が大きいことより採用している。

決算情報および定性情報は決算資料より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額はすべて切り捨てている。

 

経営成績

リンガーハット ハイデイ日高 幸楽苑
売上高 43,844 40,643 38,576
営業利益 3,284 4,679 △ 72
営業利益率 7.5% 11.5% -0.2%
営業CF 3,544 4,652 1,471
営業CFマージン 8.1% 11.4% 3.8%
最終利益 1,620 3,021 -3,225

 

売上は438億円でリンガハットがトップ。しかし日高屋も肉薄の406億円。

営業利益率では、日高屋の11.5%がダントツトップ。

飲食で営業利益率10%超えは凄い。

酷いのは幸楽苑。営業赤字になってしまっている。

幸楽苑は大きな減損を計上しているため、最終赤字もかなり大きい。

他の2社と比較すると結構危機的状況でしょう。

営業CFマージンでは、やはり営業利益率トップの日高屋がトップで11.4%

日高屋と幸楽苑、同じラーメンチェーンでこれだけ差がつくのは面白い。

なぜなのかは消費者が知っているということでしょう。

 

各社決算パラメタ比較

リンガーハット ハイデイ日高 幸楽苑
総資産 33,192 29,310 18,044
株主資本 18,694 23,057 3,825
現金預金 8,906 11,252 1,878
有利子負債 7,069 90 7,010
流動資産 11,307 12,410 3,458
流動負債 7,620 4,728 7,179
支払利息 60 1 82
非資金的費用 1,448 1,292 1,734
EPS 73 87 △ 218
BPS 845 667 258
配当金額 20 36 5
配当総額 442 1,244 74
発行済み株式数 22.117 34.554 14.819
株価 2,634 2,777 1,744
時価総額 58,257 95,956 25,845

 

総資産は331億円でリンガーハットトップ。

しかし株主資本は230億円で、日高屋がトップ。

幸楽苑はご覧の通り、財務的にも他の2社に大きく引き離されている。

時価総額トップは日高屋で959億円。1,000億円が目前に迫っている。

幸楽苑は258億円。。

リンガーハット ハイデイ日高 幸楽苑
自己資本比率 56.3% 78.7% 21.2%
D/Eレシオ 0.38 0.00 1.83
流動比率 148.4% 262.5% 48.2%
ネットキャッシュ 1,837 11,162 △ 5,132
 対総資産比率 5.5% 38.1% -28.4%

 

自己資本比率を比較すると、日高屋がぶっちぎりトップ。

D/Eレシオもゼロ。ほぼ無借金経営と言ってよいでしょう。

流動比率も日高屋トップ。

ネットキャッシュも111億円で日高屋。対総資産比率が38.1%とかなりすごい。

財政状態に関しては日高屋が他の追随を許していない。

一方幸楽苑は、ネットキャッシュも△51億円もの赤字を計上。

D/Eレシオも高い。財政状態的にも結構危機的に見える。

 

当決算から計算する経営指標

リンガーハット ハイデイ日高 幸楽苑
ROE 8.67% 13.10% -84.31%
ROA 4.88% 10.31% -17.87%
ROIC 8.20% 13.01% -0.43%
PER 36.0 31.8 △ 8.0
PBR 3.1 4.2 6.8
WACC 1.9% 5.4% 1.4%
EBITDA 4,732 5,971 1,662
FCF 1,841 3,161 2,695
EV 56,420 84,794 30,977
配当利回り 0.76% 1.30% 0.29%
配当性向 27.3% 41.2% -2.3%

 

日高屋がかなり振るっている。

ROE,ROA,ROICともに、飲食店にしてはかなり良いスコアと思える。

リンガーハットはなんとか及第点というところか。それでも飲食的でこのスコアはすごいが。

酷いのは案の定、幸楽苑。営業赤字はなんとか是正しないとまずいでしょうね。

リンガーハット ハイデイ日高 幸楽苑
グレアム指数 112.1 132.2 測定不能
EV/EBITDA 11.9 14.2 18.6
PEGレシオ 31.0 31.0 測定不能
FCFマージン 4.2% 7.8% 7.0%

 

グレアム指数はどこも高い。特にハイデイ日高は高い。

業績も財政状態も良いので、当然の期待値でしょう。

しかし幸楽苑は赤字なので測定不能。きつい。

EV/EBITDAで比較すると、どこも高いが、リンガーハットが比較的安いか。どこも割高ですが。

PEGレシオに関してはリンガーと日高は同着。幸楽苑は測定不能。

FCFマージンでも営業利益率が高い。日高屋がトップ。

一方業績は惨憺たる有様の幸楽苑だが、事業資産の売却などで投資CFが黒字などの影響もあり、FCFマージンだけはそこそこ良い。

ただまあ消費者になじみの深い飲食店だけあって、どこも株価は高いです。

 

業績予想から計算する経営指標

リンガーハット ハイデイ日高 幸楽苑
売上 45,000 43,000 38,446
営業利益 3,370 4,900 629
営業利益率 7.49% 11.40% 1.64%
最終利益 1,680 3,190 269
EPS 76 92 18
予想配当金額 20 36 5
予想配当総額 442 1,244 74

 

幸楽苑は黒字を企図。信じるか信じないかは投資家次第。

日高の営業利益率が11.4%と相変わらず高い。

リンガーハット ハイデイ日高 幸楽苑
ROE 8.99% 13.84% 7.03%
ROA 5.06% 10.88% 1.49%
ROIC 8.42% 13.62% 3.74%
PER 34.7 30.1 96.1
EBITDA 4,818 6,192 2,363
FCF 3,617 4,446 2,139
配当利回り 0.76% 1.30% 0.29%
配当性向 26.3% 39.0% 27.5%

 

ROE,ROA,ROICともに、日高の圧勝。

日高強い。

リンガーハット ハイデイ日高 幸楽苑
グレアム指数 108.1 125.2 649.2
EV/EBITDA 11.7 13.7 13.1
PEGレシオ 33.8 28.7 9.9
FCFマージン 8.0% 10.3% 5.6%

 

グレアム指数では幸楽苑が650倍という超割高に。

EV/EBITDAはどこも高い。割高銘柄ばかり。

PEGレシオ、幸楽苑が良く出ていますが、赤字から黒転する影響で、異常値とも言えます。

FCFマージンでは日高が10%を超えてくる。

日高の強さの秘密が気になります。そんなにラーメン美味しいのでしょうか?

 

総括

実質的に、日本の大手ラーメンチェーンはリンガーハットと日高屋の一騎打ちになっているということが明らかになりました。

しかしラーメンチェーンは本当に多い。そして独立系のひとり親方ラーメン店もいっぱいあり、ライバルが多すぎ。

かなりの過当競争になっています。

対外的に見て、日本のラーメン屋は味や値段などがとてつもなく進化しています。

激しい競争のたまものでしょう。戦っている人たちからして見たら地獄でしょうが。

そんな激しい競争の中で、スケールメリットという武器はあるものの、営業利益率10%を叩きだしている日高屋はなかなか驚異的な会社と言えるのではないかと思いました。

この高い営業利益率の裏にはどんな秘密があるのか、ビジネス的な側面も気になります。

ただ、現状の株価は割高と思いましたので、買うことはないと思いますが。

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