天下りは是か非か。

今朝の現代ビジネスの記事。
まあ、天下りの役人を血祭りに上げています。
文科省の早稲田大学とか慶応大学の天下りで世論がまた沸騰しましたからね。

天下りは決して褒められた事ではないですが、しかし日本の公務員は相対的にかなり少ないのは事実。

主要国の1000人当たりの公務員数だと、
フランスが86.1人。
UKが81.8人。
アメリカが77.9人(連邦政府だから多い)
ドイツが54.9人。
日本は31.4人です。

公務員が相対的に少ないので、他の先進国に比べれば天下りもまだマシな方。
日本の公務員が天下りするのは全体の15%程度。
UKだとなんと43%が天下りです。

日本は世界的に見ればかなり小さな政府なわけですわ。

なぜなら、中央官僚と地方役人の比率は下記の通りです。
フランス→1:1.5
アメリカ→1:15(それぞれの州に役人がいるから自然地方分権となります)
日本  →1:9

これだけ地方の役人が多いわけです。
日本は小さな政府の地方分権型なんですね。イメージと違いますけど。

加えて、GDPに占める公務員の人件費比率だって、
デンマークが17.1%
スウェーデンが15.2%
フランスが13.3%
フィンランドが13.1%
UKが9.7%
アメリカが9.6%
ドイツが8.1%
日本が6.5%
OECD平均が10.4%
と軒並み高い中、日本は6.5%ですから。
OECD平均を大きく下回っているわけです。

ちなみに平均給与。(2014)
・正社員全体 478万円
・国家公務員 661万円
・上場企業  604万円

多いと見るか少ないと見るかは各人の価値観によってくるでしょうが、仕事の量とか考えると、とても国家公務員の給与は高いとは言えないと思いますね。

日本の公務員はかなり優秀な少数精鋭を経済的に使っていると言う事もできます。
相対的には。

日本の財政規模はGDPのおよそ42.3%だそうです。
これは公務員の仕事の量を表す指標ですが。
これに対して、公務員の全就業者に対する割合は全就業者中、6.7%

これだけの財政をたった6.7%で効率的に運営しているのですから、日本の公務員というのは本当に優秀です。

だから、天下りを赦そうと言っているのではありません。
しかし、批判するなら、こういう現状を知ってからにすべきとは思います。

言ってみれば役人も制度組成上の被害者の側面もある。
東大や京大を出て、難しい国家試験を受かってその努力の結果今の地位まで上り詰めた。
かなりストイックな尊敬できる人たちともいえる。

そんな人たちをこういう風にしか生かせない制度の方にこそ、建設的な怒りを向けるべきじゃないですかね。
公務員が事務次官になれず、お役御免になった後に、働ける社会の制度設計が求められているという事です。感情的な批判はやめましょう。

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