【リクルートHD】2018.3(本決算)

リクルートHDの過去エントリ。

★2017.12期、3Q決算

http://tamojun51.com/archives/1683

★2017.9期、2Q決算

http://tamojun51.com/archives/1460

★2017.6期、1Q決算

http://tamojun51.com/archives/1193

今回は2018.3期、本決算について分析。

決算情報および定性情報は決算資料より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額は切り捨てている。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 当期純利益
当決算① 2,173,385 191,794 151,667
前決算② 1,941,922 193,513 136,654
2017業績予想③ 2,166,000 191,500 149,000
2018業績予想④ 2,302,000 210,000 153,000
①-② 231,463 △ 1,719 15,013
成長率 111.9% 99.1% 111.0%
①-③ 7,385 294 2,667
達成率 100.3% 100.2% 101.8%
④-① 128,615 18,206 1,333
成長率 105.9% 109.5% 100.9%

 

【対前期】

増収(+231,463、111.9%)、減益(△1,719、99.1%)

結構増収したが、減益。

営業利益率は10.0%から8.8%へと1.2%もダウン。

営業利益率は結構低い。

【対業績予想】

増収(+7,385、100.3%)、増益(+294、100.2%)

着地はほぼほぼ業績予想通りで、お見事。

ちょうどいい感じで業績予想はクリア。財務能力は低くはない。

営業利益率も8.8%と実績と業績予想は同じ。

【対次年度業績予想】

増収(+128,615、105.9%)、増益(+18,206、109.5%)

微増収微増益といったところか。

人手不足が騒がれていますから、少し物足りないと言えば物足りないが。

ただこの規模でこれだけ成長を持続できるのは努力の賜物なのでしょう。

当期の業績予想とほぼ同じ着地をしたところから鑑みても、当社の財務能力は信用に値する可能性は高いでしょう。

営業利益率は9.1%で当期実績に+0.3%です。

 

セグメント情報

事業構成比 売上 セグメント利益 構成比
HRtech 213,260 30,621 9.8%
メディア&ソリューション 674,539 156,154 31.0%
人材派遣 1,285,585 72,724 59.2%
調整 △ 67,705 0.0%

 

現状注力しているのが、indeedやGlassdoorなどの買収によって着実に権勢を誇示しつつある、HRtech事業です。

これはとても良い取組。応援したい。

今後、もっと、人材の行き来は、電子化・オンライン化が進んでくるでしょう。

その時に、派遣を握っているのはやはりリクルートなのではないかと感じます。

一方現時点ではまだ、当社の主力事業である、メディア&ソリューション。

これはリクナビとかリクルートエージェントとか、ホットペッパーとか、フロム・エーとか。

リクルートエージェントの人材紹介サービスはガチで●なので使わない方が良いです。

★とある失礼な企業に面接に行った時の話。

http://tamojun51.com/archives/1181

★就職活動の謎。なぜ、書類を紙で持参しなければならないのか。

http://tamojun51.com/archives/1185

現状、企業に内定が決まった人の、年収の30%程度をマージンとして収奪していますが、もし、indeedとか、他のオンライン就活がもっと普及したら、この人材紹介という商売のパイはかなり激減するでしょう。

つまり、当社は、HRtechで、既存の自社の事業を自己否定しているんですね。

成功体験に依存しない。この姿勢は見習いたいと心底感じます。

企業も、個人の方も、なるべく人材紹介などで、無駄なコストは払わずに、オンライン就活しましょう。

 

当決算パラメタ

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 決算短信 191,794
有利子負債 当決算期末残高 183,075
現金預金 当決算期末残高 389,822
株主資本 当決算期末残高 835,605
当期純利益 決算短信 151,667
総資産 当決算期末残高 1,574,032
発行済み株式数 当決算期末残高 1,670.462
支払利息 決算短信 295
減価償却費 決算短信 61,363
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 91
BPS 純資産÷発行済み株式数 500
株価(円) 直近株価 2,942
配当金額 決算短信 23
配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 38,420.634
時価総額 株価×発行済み株式数 4,914,500

 

総資産1.5兆円。株主資本8,356億円。自己資本比率53.1%

有利子負債1,830億円。D/Eレシオは0.22倍。

流動資産7,709億円。流動負債4,477億円。流動比率172.2%

ネットキャッシュ+2,067億円。対総資産比率13.1%

財務的には問題ないでしょう。

時価総額は4.9兆円。5兆円の大台が見えてきました。

 

当決算から計算する経営指標

各指標
ROE 自己資本利益率 18.15%
ROA 総資本利益率 9.64%
PER 株価収益率 32.40
PBR 株価純資産倍率 5.88
ROIC 投下資本利益率 12.12%
WACC 加重平均資本コスト 3.79%
EBITDA 減価償却前営業利益 253,157
FCF Free cash Flow 120,430
EV 企業価値 4,707,753
配当利回り 0.78%
配当性向 25.33%

 

ROE,ROA,ROICはまあまあ。別に高くはない。もちろん悪くはないが。

グレアム指数は190.58倍。かなり割高。

EV/EBITDAは18.60倍。割高。

PEGレシオはマイナス成長なので測定不能。

FCFマージンは5.54%と高くない。

元々そこまで営業利益率が高いわけではないし、結構カネも使っている。

配当利回りはご覧の通り、低い。配当性向はそこまで低くはないので、つまり株価が高すぎるということでしょう。

 

次年度業績予想から計算する経営指標

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 決算短信 210,000
当期純利益 決算短信 153,000
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 92
予想配当金額 決算短信 27
予想配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 45,102.484

 

上記、次年度の業績予想パラメタを入力して、経営指標を再計算する。

その結果がこちら。

各指標
ROE 自己資本利益率 18.31%
ROA 総資本利益率 9.72%
PER 株価収益率 32.12
ROIC 投下資本利益率 13.27%
EBITDA 減価償却前営業利益 271,363
FCF Free cash Flow 196,519
EV 企業価値 4,707,753
配当利回り 0.92%
配当性向 29.48%

 

そこまで劇的な成長軌道を描いているわけではないので、どの指標もさして変わり映えはしない。

相変わらず割高ではある。

ROICが少し良いか。

 

総括

ファンダメンタルズはまあ、それなりに、やはり、良い。

びっくりするほど良い、というわけではないのだが、これだけの図体になっても、ある程度成長しているのはやはり強いとは思う。

特に上記したように、既存の自社事業を自己否定している姿勢は素直に評価できる。

昭和の成功体験でじわじわ真綿で首を絞められるように死んでいく、老人よりは幾層倍もマシでしょう。

ただ現状の株価は高すぎるので、私なら手は出さないでしょう。

今後劇的に、時価総額がハネ上がる銘柄とも思えません。

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