【レオパレス21】2018.3(本決算)

レオパレス21の過去エントリ。

★2017.12期、3Q決算

http://tamojun51.com/archives/1678

★2017.12期、2Q決算

http://tamojun51.com/archives/1479

今回は2018.3期、本決算について分析。

決算情報および定性情報は決算資料より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額は切り捨てている。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 当期純利益
当決算① 530,840 22,930 14,819
前決算② 520,488 22,898 20,401
2017業績予想③ 540,000 23,500 14,200
2018業績予想④ 553,000 24,500 15,000
①-② 10,352 32 △ 5,582
成長率 102.0% 100.1% 72.6%
①-③ △ 9,160 △ 570 619
達成率 98.3% 97.6% 104.4%
④-① 22,160 1,570 181
成長率 104.2% 106.8% 101.2%

 

【対前期】

増収(+10,352、102.0%)、増益(+32、100.1%)

増収増益とは言っても、本当に微々たるものです。

もう成長は止まって久しいでしょう。これからは成熟化する一方です。

営業利益率は4.4%から4.3%へと0.1%ダウン。

オワコンでしょう。

【対業績予想】

減収(△9,160、98.3%)、減益(△570、97.6%)

当期の業績予想は全然クリアできていません。

営業利益率は4.4%を狙っていましたが、0.1%届かず。

業績予想未達の反省はあるのでしょうか。

それにしても、営業利益率はかなり低いです。

【対次年度業績予想】

増収(+22,160、104.2%)、増益(+1,570、106.8%)

当期の業績予想は全然クリアできていなかったにもかかわらず、次年度は強気の成長を企図。

この成長は全く根拠がなく、無責任な数値と言って良いでしょう。

営業利益率は4.4%を企図。当期実績は0.1%足りない。

次年度はこれほどの成長(とは言ってももうとっくに成熟している数字ではありますが)ができると予測しているのに、当期の業績予想は全然達成できていない。

より低いハードルがクリアできなかった会社が、次の年度では、より高い目標をクリアできるという。

誰が信じるのでしょうか?

 

セグメント情報

事業構成比 売上 セグメント利益 構成比
賃貸 435,537 26,062 82.0%
開発 76,587 3,663 14.4%
シルバー 12,807 △ 1,596 2.4%
ホテルリゾートその他 5,908 △ 846 1.1%
調整 △ 4,353 0.0%

 

ご覧の通り、主事業は賃貸事業です。

利益率は6.0%と良くはないですが、低すぎるということもない。

しかしシルバーとホテルリゾートその他は大赤字ぶっこいています。

構成比が少ないとはいえ、赤字事業が足を引っ張っている。

賃貸だって、低クオリティの住居の人気なんかこれからどんどんなくなっていきます。

新事業で捲土重来を図りたいという気持ちもあるのでしょうが、ジリ貧ですね。

赤字事業はとっととリストラして、賃貸も不採算店舗などをリストラして、とにかく撤退戦の準備に入った方が良いでしょう。

そんなに経営力のある会社とは思えません。

 

当決算パラメタ

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 決算短信 22,930
有利子負債 当決算期末残高 53,828
現金預金 当決算期末残高 106,543
株主資本 当決算期末残高 157,926
当期純利益 決算短信 14,819
総資産 当決算期末残高 337,257
発行済み株式数 当決算期末残高 255.413
支払利息 決算短信 995
減価償却費 決算短信 12,248
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 58
BPS 純資産÷発行済み株式数 618
株価(円) 直近株価 899
配当金額 決算短信 22
配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 5,619.086
時価総額 株価×発行済み株式数 229,616

 

総資産337,257、株主資本157,926、自己資本比率46.8%

有利子負債53,828、D/Eレシオは0.34倍。

流動資産138,661、流動負債100,212、流動比率138.4%

ネットキャッシュは+535億円。対総資産比率15.9%

現状、財務状況は滅茶苦茶悪いというほどではない。

カネに余裕のある今のウチに、撤退戦に取り組んだ方がいいでしょう。

時価総額は2,296億円。そんなに価値のある会社なのかは大いに疑問。

 

当決算から計算する経営指標

各指標
ROE 自己資本利益率 9.38%
ROA 総資本利益率 4.39%
PER 株価収益率 15.49
PBR 株価純資産倍率 1.45
ROIC 投下資本利益率 6.97%
WACC 加重平均資本コスト 2.96%
EBITDA 減価償却前営業利益 35,178
FCF Free cash Flow 27,340
EV 企業価値 176,901
配当利回り 2.45%
配当性向 37.92%

 

ROE,ROA,ROICについては特段良くはない。経営効率は良くない。

グレアム指数は22.53倍。高くはないでしょうが、即買いを入れるほど安くもないでしょう。

EV/EBITDAは5.03倍と割安。

PEGレシオは15.47倍。あの低い成長率を考えると、随分安い。

つまりPERが低すぎるということ。誰の期待値も高くない会社ということです。

FCFマージンは5.15%、さして良くはないですが、黒字はキープ。

配当利回り、配当性向はなかなか。

今はまだカネがあるので。ただ枯渇するのも時間の問題でしょう。

今日明日、という話ではないでしょうが、ジリ貧です。

そんなに世の中に必要なサービスとは思えません。

 

次年度業績予想から計算する経営指標

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 決算短信 24,500
当期純利益 決算短信 15,000
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 59
予想配当金額 決算短信 22
予想配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 5,619.086

 

眉唾ですが、上記の業績予想パラメタを入力して、経営指標を再計算する。

その結果がこちら。

各指標
ROE 自己資本利益率 9.50%
ROA 総資本利益率 4.45%
PER 株価収益率 15.31
ROIC 投下資本利益率 7.45%
EBITDA 減価償却前営業利益 36,748
FCF Free cash Flow 28,016
EV 企業価値 176,901
配当利回り 2.45%
配当性向 37.46%

 

ROE,ROA,ROICは特段、良くも悪くもない。

自己資本比率が低い割には、ROEが低いか。

グレアム指数も割高ではないが、今すぐ買いを入れるようなスコアではない。

EV/EBITDAは4.81倍。安い。

PEGレシオ14.33倍、高くはない。

投資CF加味前のFCFマージンは5.19%、頼りない。

営業利益率が低いので、致し方ないが、いつ赤字になってもおかしくないでしょう。

配当利回りと配当性向は相変わらず高いが。

 

総括

ファンダメンタルが良いとは思えない。

ROE,ROA,ROICはさして高くない。

財務状況も、今カネに困っているという感じはしないが、まあジリ貧でしょう。

なぜなら、営業利益率と成長率が低いからです。

営業利益率が低いのは、人口減少などの国内市場のシュリンクというマクロ的要因もありながら、付け加えるならば、人気が減退してきたのではないでしょうか。

ご存じ、レオパレスと言えば、かなりの安普請。住居としてのクオリティはかなり低いです。

住居にはカネをかけず、テレビCMをバンバン流し、その費用を借主に転嫁している、最低最悪の会社です。

人口が増えて仕方ない国ならいざ知らず、良い住居がいっぱいあるこのご時世に、誰が好き好んで、レオパレスのような●●住宅に住みたがるというのでしょうか。

こういう顧客軽視の経営姿勢が、営業利益率と成長率の低さに如実に表れているのではないかと思料するものです。

当期は減損損失を75億円程度計上していますが、このような撤退戦を今後、余儀なくされるでしょう。

つまりもうオワコンなのです。

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