【電通】2017.12(本決算)

電通過去エントリ。

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今回は当社2017.12期、本決算について分析します。

決算情報および定性情報は決算資料より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額は切り捨てている。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 当期純利益
当決算① 928,841 137,392 105,478
前決算② 838,359 137,681 83,501
業績予想③ 1,006,900 112,900 61,600
YoY 90,482 △ 289 21,977
10.8% -0.2% 26.3%
③-① 78,059 △ 24,492 △ 43,878
YoY 108.4% 82.2% 58.4%

 

対前期増収(+90,482、+10.8%)、減益(△289、△0.2%)

結構増収したのに、減益。

営業利益率は16.4%から14.8%へと1.6ポイントもダウンしています。

あまり良い決算とは言えないでしょう。

以下セグメント情報。

事業構成比 売上 セグメント利益 構成比
国内 416,671 88,801 44.9%
海外 519,405 75,146 55.9%
調整 -7,235 △ 26,555 -0.8%

 

今では、売上構成比では海外の方が、11%も大きい。

国内市場はシュリンクしていく一方なので、これは正しい戦略。

しかし利益率は国内市場が21.3%とかなり高いのに対し、海外市場は14.5%と大きく劣ります。

国内産業を良いシノギにしてきて、そのメッキが段々剥がれてきた、という印象を受けます。

次年度の業績予想は売上は増収ですが、営業利益と最終利益は大幅ダウン。

国内市場の陰りを反映させているのでしょうか。意欲的とは言えない計画数値でしょう。

 

当決算から計算する経営指標

当決算期末時点における決算パラメタ。

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 決算短信 137,392
有利子負債 当決算期末残高 460,512
現金預金 当決算期末残高 305,760
株主資本 当決算期末残高 1,093,211
当期純利益 決算短信 105,478
総資産 当決算期末残高 3,562,857
発行済み株式数 当決算期末残高 282.702
支払利息 決算短信 11,424
減価償却費 決算短信 55,587
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 373
BPS 純資産÷発行済み株式数 3,867
株価(円) 直近株価 4,995
配当金額 決算短信 90
配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 25,443.206
時価総額 株価×発行済み株式数 1,412,098

 

総資産3,562,857、株主資本1,093,211、自己資本比率30.7%

有利子負債460,512、D/Eレシオ0.42倍。

流動資産1,836,584、流動比率51.5%

ネットキャッシュは△152,917の大赤字。

財政状態が良いとはお世辞にも言えないのではないでしょうか。

時価総額は1.4兆円。ここまでの価値がある会社なのかは不明。

以下計算結果。

各指標
ROE 自己資本利益率 9.65%
ROA 総資本利益率 2.96%
PER 株価収益率 13.39
PBR 株価純資産倍率 1.29
ROIC 投下資本利益率 5.69%
WACC 加重平均資本コスト 2.11%
EBITDA 減価償却前営業利益 192,979
FCF Free cash Flow 70,238
EV 企業価値 1,566,850
配当利回り 1.80%
配当性向 24.12%

 

ROE,ROAはそこまで良いスコアではないでしょう。

グレアム指数は17.29倍、割安といっていいスコア。

EV/EBITDAは8.12倍。こちらも割安でしょう。

PEGレシオはマイナス成長のため、測定不能。

FCFマージンもそんなに良くはない。

ROICも良いスコアではない。

配当利回り・配当性向はそこそこ?カネはなさそうなのに大丈夫なのか。

 

業績予想から計算する経営指標

次年度業績予想パラメタはこちら。

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 決算短信 112,900
当期純利益 決算短信 61,600
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 218
予想配当金額 決算短信 90
予想配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 25,443.206

 

このパラメタだけを上記の計算パラメタと入れ替える。

その計算結果がこちら。

各指標
ROE 自己資本利益率 5.63%
ROA 総資本利益率 1.73%
PER 株価収益率 22.92
ROIC 投下資本利益率 4.68%
EBITDA 減価償却前営業利益 168,487
FCF Free cash Flow 140,006
EV 企業価値 1,566,850
配当利回り 1.80%
配当性向 41.30%

 

最終利益の減退に伴い、ROE,ROAがかなり悪化しました。

グレアム指数は29.61倍となり、割高銘柄に変貌。

EV/EBITDAは9.3倍とまだかろうじて割安をキープしている。

PEGレシオは次年度もマイナス成長予想なので、測定不能。

FCFマージンは13.9%、ここには投資CFが加味されていないので高く出ています。

ただFCF1,400億円規模の投資余力はあるのかもしれない。

ROICも低い。

配当利回りは変わらずですが、業績予想の悪化の影響で、配当性向が急激に上がっている。

 

まとめ

私なら買わない銘柄だなあと思った。

まず昨今、顕在化してきた、時代錯誤なブラック労働をしている企業が大手を振って営業していて良いのか?という疑問はある。

加えて、上記してきた通り、既に成熟期はとうに過ぎ、マイナス成長期をひた走っています。

どんなM&Aとかをするのか知りませんが、衰退途上の企業に投資する人ってその衰退企業に具体的に何を期待しているのでしょうか?

主力収益であるところの、国内市場の主にテレビコマーシャル?もどんどんネットにディスラプトされていますし。

テレビCMがなくなることはないでしょうが、規模はシュリンクするのは不可避でしょう。

そもそも、こういう広告代理店とかのマージン業というのは、歴史的に労働集約型産業で、労多くして益少なし、な産業なのです。

それがインターネットの勃興により、よりその傾向は顕著になっていくでしょう。

長いスパンで見れば、私は広告代理業というモノに、あまり先があるとは思えないのです。

オリンピック利権などを持っているのでしょうが、このオリンピックだって、政治利用されたり、一部の既得権益を潤したりしている、いかがわしい商売です。

また、とかくこの電通という企業は嫌われがちな商売ですし、私は最早オワコンなのではないかなあと感じている次第です。

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