【日産自動車】2017.12(3Q決算)

日産自動車過去エントリ。

【2017.9期2Q】

http://tamojun51.com/archives/1451

【2017.6期1Q】

http://tamojun51.com/archives/1119

【2017.3期本決算】

http://tamojun51.com/archives/1052

今回は2017.12期、3Qについて分析していきます。

決算情報および定性情報は決算資料より。

単位は特筆なき場合すべて百万円とし、百万円以下の金額は切り捨てている。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 当期純利益
当決算① 8,527,992 364,235 578,135
前決算② 8,264,767 503,241 414,170
業績予想③ 11,800,000 565,000 705,000
YoY 263,225 △ 139,006 163,965
3.2% -27.6% 39.6%
③-① 3,272,008 200,765 126,865
進捗率 72.3% 64.5% 82.0%

 

対前四半期累計増収(+263,225、+3.2%)、減益(△139,006、△27.6%)

微増収で大減益。営業利益率は6.1%から4.3%へと、1.8ポイントもの大滑落。

非常に厳しい決算でしょう。

セグメント(地域)別の成績がこちら。

事業構成比 売上 セグメント利益 構成比
日本 1,517,653 231,045 17.8%
北米 4,351,118 99,646 51.0%
欧州 1,225,084 △ 3,256 14.4%
アジア 746,231 42,662 8.8%
その他 687,906 △ 11,149 8.1%
調整 5,287 0.0%

 

売上の構成比では北米が51%でトップ。しかし利益率は2.3%としょぼい。

国内市場の構成比は17.8%とどんどんシュリンクしてくる。しかし利益率は15.2%とここだけ気を吐いている。

しかし欧州やその他地域では相変わらずの赤字決算で厳しい。

アジアが利益率5.7%と、外国では相対的にかなりマシな成績になっている。

対業績予想では、売上と営業利益は未達。特に営業利益はかなり厳しいでしょう。

この数字は業績予想の「下方」修正済みの数字です。

https://www.nissan-global.com/JP/DOCUMENT/PDF/FINANCIAL/TSE/2017/20173rd_tsefiling_219_j.pdf

下方修正した数字でさえ達成困難な状況。これが今の日産自動車の紛れもない実力でしょう。

 

業績予想から計算する経営指標

当四半期末時点における決算パラメタはこちら。

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 業績予測 565,000
有利子負債 当決算期末残高 8,803,931
現金預金 当決算期末残高 1,120,740
株主資本 当決算期末残高 6,011,051
当期純利益 業績予測 705,000
総資産 当決算期末残高 19,565,396
発行済み株式数 当決算期末残高 3,911.379
支払利息 業績予測 12,373
減価償却費 業績予測 877,346
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 180
BPS 純資産÷発行済み株式数 1,537
株価 直近株価 1,128
予想配当金額 決算短信 53
予想配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 207,303.074
時価総額 株価×発行済み株式数 4,410,080

 

総資産19,565,396、株主資本6,011,051、自己資本比率30.7%、低い。30%を下回ると、債務超過も見えてくると思います。

有利子負債8,803,931、D/Eレシオが1.46倍と高い。借金が多い。

流動資産12,332,584、流動比率63.0%

ネットネット株判定は△1,087,486の大赤字。借金が多い。

ネットキャッシュも、△7,548,859の大赤字。カネない。

財務的にはお世辞にも良いとは言えない会社だ。

時価総額は4.4兆円。そこまでの価値があるのだろうか。

以下計算結果。

各指標
ROE 自己資本利益率 11.73%
ROA 総資本利益率 3.60%
PER 株価収益率 6.26
PBR 株価純資産倍率 0.73
ROIC 投下資本利益率 2.45%
WACC 加重平均資本コスト 1.45%
EBITDA 減価償却前営業利益 1,442,346
FCF Free cash Flow -462,883
EV 企業価値 12,093,271
予想利回り 4.70%
配当性向 29.40%

 

ROE,ROAのスコアは良くはない。

グレアム指数は4.6倍と割安ではある。

EV/EBITDAは8.4倍とこちらも割安。

一方PEGレシオはマイナス成長なので、測定不能。この地合いで成長はマイナス。それが日産。

FCFも△4,628億円の大赤字。この会社は本当にカネがないと思われ。

ROICもひっくい。

カネがないのに、配当利回りと配当性向はなかなかに高い。大丈夫か、この会社。

 

まとめ

以上の分析結果から、私なら買わないでしょう。

確かに、グレアム指数やEV/EBITDAのスコアを見ると、安い。

しかし上記してきた通り、財務内容はかなり悪いということは意識しておいた方が良いとは思う。

あと懸念すべきは営業利益のマイナス成長。しかも△27.6%のかなり大幅のマイナス成長である。

営業利益率は5%未満の4.3%に転落。これは由々しき事態と言って差し支えないでしょう。

配当なんて大盤振る舞いしている場合なのか?

また、この会社は大企業病に冒されまくっていると感じています。そのエピソードがこちら。

http://tamojun51.com/archives/1181

http://tamojun51.com/archives/1185

http://tamojun51.com/archives/1567

官僚組織になってしまっている。こんな組織から革新的で儲かるイノヴェイションなど生み出せるわけがない。

日産、がオワコンになる時代も遠からず来るのではないか、なんて頭をよぎったりもします。

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