【花王】2017.12(本決算)

花王の過去エントリ。

【3Q決算】

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【2Q決算】

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【1Q決算】

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【中期経営計画】

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【トイレタリー3社比較分析】

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今回は当社の2017.12期の本決算について書いていきます。

決算情報および定性情報は会社決算資料より。

単位は特筆なき場合すべて百万円で、百万円以下の金額は切り捨てています。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 当期純利益
当決算① 1,489,421 204,791 147,010
前決算② 1,457,610 185,571 126,551
業績予想③ 1,540,000 215,000 152,000
YoY 31,811 19,220 20,459
2.2% 10.4% 16.2%
③-① 50,579 10,209 4,990
YoY 103.4% 105.0% 103.4%

 

対前四半期増収(+31,811、+2.2)、増益(+19,220、+10.4%)

増収幅と比較して増益幅がすごい。

ここで事業構成比。

事業構成比 売上 セグメント利益 構成比
ビューティケア 585,995 57,596 39.3%
ヒューマンヘルスケア 294,292 38,661 19.8%
ファブリック&ホームケア 335,709 76,057 22.5%
ケミカル 273,425 30,299 18.4%
調整 2,178 0.0%

 

ビューティケアが大きいが、どの事業の構成比もバランスが取れている。

中でも利益率の伸びが大きいのが、ヒューマンヘルスケア。

9.5%⇒13.1%へと3.6ポイントも伸びている。

主因は、やはり中国、アジア。

以下会社決算短信より引用。

ベビー用紙おむつ「メリーズ」は、売上を大きく伸ばしました。

日本の売上は激しい競争の中、国内市場で前期を上回り、中国市場向けの越境Eコマースも大きく伸長しました。

中国では、2016年度から実施してきた販売構造改革が順調に推移したことやEコマース向けの出荷が伸びたこともあり、売上は大きく伸長しました。

インドネシアでも、中間所得層向けの現地生産品が順調に売上を伸ばしました。

生理用品「ロリエ」は売上を伸ばしました。

日本では競争が激しく苦戦しましたが、アジアでは順調に売上を伸ばしました。

つまり、デフレでしみったれた日本市場ではなく、中国やアジア市場に狙いを定めたのが功を奏したといういつも通りの展開でしょうか。

営業利益率は、12.7%から13.7%へと1ポイントもアップ。

これまでも、これからも、いかに中国市場、発展著しいアジア市場で勝つかが大きなポイントです。

次年度の計画では営業利益率は14.0%と更に営業利益率を追求する構えです。

より一層、中国市場の開拓がキーになってくるでしょう。

 

当決算から計算する経営指標

当決算期末時点の決算パラメタ。

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 決算短信 204,791
有利子負債 当決算期末残高 120,584
現金預金 当決算期末残高 343,076
株主資本 当決算期末残高 806,381
当期純利益 決算短信 147,010
総資産 当決算期末残高 1,427,375
発行済み株式数 当決算期末残高 492.832
支払利息 決算短信 1,339
減価償却費 決算短信 54,508
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 298
BPS 純資産÷発行済み株式数 1,636
株価(円) 直近株価 7,718
配当金額 決算短信 110
配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 54,211.531
時価総額 株価×発行済み株式数 3,803,678

 

総資産1,427,375、株主資本806,381、自己資本比率56.5%とバランスが良い。○

有利子負債120,584、D/Eレシオは0.15倍と低い。○

流動資産789,380、流動比率55.3%とそこそこ。△

ネットキャッシュは+222,639で対総資産比率が15.6%とお金持ち。◎

少しカネを持ちすぎなくらいです。

財務的には何の問題もないでしょう。

時価総額は3.8兆円という巨大カンパニーです。

以下計算結果。

各指標
ROE 自己資本利益率 18.23%
ROA 総資本利益率 10.30%
PER 株価収益率 25.87
PBR 株価純資産倍率 4.72
ROIC 投下資本利益率 14.22%
WACC 加重平均資本コスト 5.94%
EBITDA 減価償却前営業利益 259,299
FCF Free cash Flow 71,396
EV 企業価値 3,581,186
配当利回り 1.43%
配当性向 36.88%

 

ROE,ROAのスコアはとても良い。どっちも二ケタ。○

グレアム指数は122.05倍と割高。×

EV/EBITDAは13.81倍と割高。×

PEGレシオは249.81倍と割高。×

FCFマージンは4.79%と結構カネを使いました。投資CFは△96,146.〇

配当利回り・配当性向もそこそこ。連続増配中です。○

 

業績予想から計算する経営指標

業績予想パラメタは以下の通り。

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 決算短信 215,000
当期純利益 決算短信 152,000
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 308
予想配当金額 決算短信 120
予想配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 59,139.852

 

計算結果がこちら。

各指標
ROE 自己資本利益率 18.85%
ROA 総資本利益率 10.65%
PER 株価収益率 25.02
ROIC 投下資本利益率 14.93%
EBITDA 減価償却前営業利益 269,508
FCF Free cash Flow 174,113
EV 企業価値 3,581,186
配当利回り 1.43%
配当性向 38.91%

 

ROE,ROAは高い。○

グレアム指数は118.04倍と割高だが多少緩和されている。×

EV/EBITDAは13.29倍とまだ高い。×

PEGレシオは23.84倍となかなか良い成長。△

FCFマージンは11.31%。次年度もカネは使えそうです。〇

配当利回りと配当性向も変わらず良い。○

 

まとめ

2017年の総決算ですが、総じて良い決算に思われます。

何より、この規模の会社が営業利益率を1ポイントも丸々上昇させたのは大きいのではないでしょうか。

やはりケチくさい、しみったれた日本市場に見切りをつけて、巨大なアジア、中国市場に早くから狙いを定めていたのが奏功したということでしょう。

ネットキャッシュは大きく、財務状態は健全で、FCFも順調に稼いでいます。連続増配も成し遂げている素晴らしい会社と思います。

次年度の計画にも期待大でしょう。

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