財政政策として打ち出された少子化対策と逆行する施策

昨日夜の、日本経済新聞の記事。

★児童手当の支給絞る 19年度以降、共働きは減額も 所得基準を世帯合算に

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24738620W7A211C1MM8000/

最近の自民党税調や財務省の出してくる施策はどれもこれもが増税、つまり緊縮財政ばかりの施策です。

そこでよく非難されるのが、財政政策と金融政策の足並みがそろっていないという指摘だ。

金融政策でほぼゼロ金利で運用している。非伝統的金融緩和までして、カネの供給を増やそうとしているのにもかかわらず、カネを刷ったそばから、税金として巻き上げられる。

これではただ政府のサイフから出たり入ったりを繰り返しているだけでなんら効果がない。

財政と日銀の施策がちぐはぐだというわけです。

そこらへんを差配できない政治家の責任が大きい。

そしてそれらの政治家を選択した、畢竟、国民の責任です。

この児童手当の所得制限をただ合算して、単純に受け取れない家庭を増やすというのも緊縮財政。

あまり筋が良くないでしょう。

 

世帯合算自体は賛成

しかし所得の世帯合算自体は賛成しています。

所得の世帯合算については先の記事に分かりやすい例が記載されているので、転載。

児童手当は夫婦と子供2人の世帯だと年収960万円未満が支給対象になる。小学生と3歳未満の子どもがいる場合、夫の年収が1000万円、妻が200万円だと支給額は月1万円。一方、夫800万円、妻400万円だと月2万5千円もらえる。稼ぎの多い人を基準にすると不公平との批判も出ている。

つまり現状は、世帯の中で一番稼いでいる人に合わせて、児童手当の支給額を決めていた。

配偶者の稼ぎは無視していたわけですが、これでは、配偶者の一方はそこそこに稼いで、片方もそこそこに稼いだ方が良いというバイアスが働きやすい。

つまり、一億総中流化というか、とても全体主義的、逸脱する個は認めないという社会主義国日本らしい政策だったわけです。

これを世帯合算に変えれば、こういう制約はなくなりますから、自分の稼ぎを調整しよう、という発想がなくなります。

そういう理由から、所得合算自体は悪いことではないと私は考えます。

 

児童手当の支給減はいただけない政策

しかしこの政策でいただけないと思うのは、単なる所得合算だけで終わっていることです。

つまり、どの家庭も所得合算をするので、所得は増える。

その結果、児童手当を受け取れる家庭が減るということです。

これは少子化対策と逆行する筋の悪い政策と言わざるを得ないでしょう。

こんな政策を打ち出したら、働かない方がマシ、というバイアスがかかるに決まっています。

現在は所得税の103万円の壁、とか社会保険の130万円の壁とか壁が色々ありますが、お次は児童手当の壁、のような家庭で稼ぎの少ない方の配偶者が、収入を調整する動きが出てくるでしょう。

せっかく働いて稼ごうと考えている若年世帯の勤労意欲を削いで、何の意味があるのでしょうか。

稼ごう、と頑張っている人の足を引っ張り、稼ぐことを罰するような政策は止めるべきでしょう。

 

子供ベーシックインカム組成の方が少子化対策としては筋が良い

過去エントリでも書きました。

http://tamojun51.com/archives/153

http://tamojun51.com/archives/105

http://tamojun51.com/archives/99

今、人口オーナス期を迎え、子供がどんどん減ってきている日本という衰退途上国において、必要な施策は子供の数を純増させることです。

そのために考えられる最もシンプルで、最も効果的だと私が考える施策が「子供ベーシックインカム」です。

これは世帯合算だの、所得制限だのはもう一切排除。

ただ年齢にして、0~15歳くらいまでの子供がいる世帯に、月10万円支給するという政策です。

この政策は少子化対策にはとても筋が良い。

まず子供を産む、金銭的インセンティヴが大きい。

下手に苦労して働くよりも、子供をたくさん産んで、それを育てていた方が、カネになる。

月10万円支給されるので、子供を育てる経済的負担もかなり軽減されます。

若年層にカネがあれば、景気も盛り上がることでしょう。

加えて、生まれた子供たちは今から20-30年後に立派な大人になります。

つまり担税力が身に着く。働いて、借金を返してくれる人的資本になるわけです。

衰退途上国日本において、最も効果的な少子化対策こそが子供ベーシックインカムだと言えましょう。

 

まとめ

子供ベーシックインカムのメリットを挙げると以下の3点。

・金銭的インセンティヴにより少子化が是正される。(むしろ多子化になる)

・若年世帯が相対的に裕福になり、富の移転が行われ、景気に好影響がある。

・生まれた子供たちが人口ボーナス期を創出し、未来の担税者となる。

これくらい大胆な財政政策を行えば、日本は衰退途上国から、再び発展途上国並みの経済力を取り戻すことでしょう。

無論デメリットもあります。

子供が生まれすぎて、それが財政を圧迫することが一番に考えられます。

しかし子供たちが大人になって納税者となって借金を返してくれればよいので、そこを心配しすぎても仕方ないでしょう。

今は国難である少子化を是正することこそが先決のはず。

財政政策はもっと大胆にやってもらいたいものです。

ただ緊縮財政するだけなら小学生でもできます。官僚に高い人件費を出している効果を国民は感じていません。

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