【アバント】2017.9(1Q決算)

アバントの過去エントリ。

http://tamojun51.com/archives/1339(本決算)

連結経営・会計システムパッケージソフト開発販売。導入サービス。

あとは連結会計業務のアウトソーシングなどが主業。

事業構成比は以下の通り。

事業構成比 売上 セグメント利益 構成比
連結会計 1,393 145 54.7%
コンサル 882 22 34.7%
アウトソーシング 270 51 10.6%

 

大きい構成比が連結会計システム関連。利益率は10.4%とそこそこ。

コンサルと上の表には書きましたが、決算短信には、「ビジネス・インテリジェンス」と書いてある。

なんのこっちゃか、よく分からん。利益率も2.5%と振るわない。こういう変に恰好をつけて、わかりづらいセグメント情報を出している会社の事業は薄っぺらいです。

連結会計等のアウトソーシングの利益率はなかなか良い。18.8%

連結会計をできる人的リソースが社内にいないのか、あるいは管理部門の固定コストを嫌った会社などが当社のアウトソーシングを利用しているのでしょう。

以下当社の決算情報、定性情報は決算資料より。

単位は特筆なき場合全て百万円とする。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 当期純利益
当決算① 2,544 247 162
前決算② 2,272 280 183
業績予想③ 11,246 1,224 752
YoY 272 △ 33 △ 21
12.0% -11.8% -11.5%
③-① 8,702 977 590
進捗率 22.6% 20.2% 21.5%

 

対前四半期増収(+272、+12.0%)、減益(△33、△11.8%)

増収なのに減益。理由は、人的リソースの拡充による人件費や採用コストが増大したためらしい。

労働集約型のサーヴィス産業ゆえということでしょう。

営業利益率は12.3%から9.7%へと2.6ポイントの大幅ダウン。

人件費コストや採用コストを吸収できなかった。

対業績予想では、どのアイテムも軒並みショート。厳しい決算でしょう。

 

当初業績予想から計算する各経営指標

当四半期決算期末時点における決算パラメタ。

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 業績予測 1,224
有利子負債 当決算期末残高 19
現金預金 当決算期末残高 3,433
純資産 当決算期末残高 3,887
当期純利益 業績予測 752
総資産 当決算期末残高 6,879
発行済み株式数 当決算期末残高 18.775
支払利息 業績予測 316
減価償却費 業績予測 210
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 40
BPS 純資産÷発行済み株式数 207
株価 前日終値 933
予想配当金額 決算短信 10
予想配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 187.747
時価総額 株価×発行済み株式数 17,517

 

総資産6,879、純資産3,887、自己資本比率56.5%と高くはない。

有利子負債19、D/Eレシオはほぼ0と考えて良いでしょう。

流動資産2,848、流動比率41.4%とこちらも高くはない。

ネットキャッシュが3,414、対総資産比率が49.6%

カネ、持ちすぎ。使わなさすぎ。

事業投資先がないなら、配当出すとか、自社株買いとかやったら?

財務内容は安定していますが、カネを使わないだけというのも経営としてはいかがなものか。

時価総額175億円。

以下計算結果。

各指標
ROE 自己資本利益率 19.35%
ROA 総資本利益率 10.93%
PER 株価収益率 23.29
PBR 株価純資産倍率 4.51
ROIC 投下資本利益率 20.17%
WACC 加重平均資本コスト 10.01%
EBITDA 減価償却前営業利益 1,434
FCF Free cash Flow 1,048
EV 企業価値 14,103
予想利回り 1.07%
配当性向 24.97%

 

ROE,ROAのスコアは良い。分母も小さいため。

しかしグレアム指数(PER*PBR)が104.9と超割高。この数字だけで買うべきではないと分かります。

ROICも確かに良いスコアなのだが、WACCもでかい。

EV/EBITDAは9.8倍と、そこまで割高という感じは、このスコア自体はしない。

配当利回りと配当性向は特に書く事がない。凡庸な数字でしょう。

 

進捗率から計算する各経営指標

現状の進捗率から計算する各業績予想パラメタは以下の通り。

修正業績予想 売上 営業利益 当期純利益
業績予想④ 10,176 988 648
④-③ △ 1,070 △ 236 △ 104

 

軒並みショート。営業利益988、最終利益648を業績予想パラメタとして各指標を再計算すると以下の通り。

各指標
ROE 自己資本利益率 16.67%
ROA 総資本利益率 9.42%
PER 株価収益率 27.03
ROIC 投下資本利益率 16.28%
EBITDA 減価償却前営業利益 1,198
FCF Free cash Flow 896
配当性向 28.97%

 

ROE,ROAががくっと悪化。

グレアム指数も121.8と超割高に。

ROICも悪化。

EV/EBITDAは11.7倍とかなり割高になってきました。

ここまでの価値はないでしょう。

 

まとめ

現状高すぎ。私なら買わない。

そもそも私は、会計や経理などの既存の事務作業的なホワイトワーカーはいなくなる未来を感じている。

過去エントリ。「ホワイトカラーが人手不足になることはおそらくないだろうと思う」

http://tamojun51.com/archives/889

なぜなら、自動化・機械化と相性の良い仕事だからです。

少し内部統制を整備すれば、今この瞬間にも多くのホワイトカラーが失業します。

連結会計も高度だとか考えている人がいるんでしょうが、これだって既存の会社法とか金融商品取引法に準じているだけ。

人間の頭で条文を丸暗記するよりも、システム化してしまった方が、効率が良いに決まっています。

よって、当社の連結会計パッケージも、現状は良いのでしょうが、ゆくゆくは自動化・機械化の自動仕訳ができるシステムにリプレイスされるはずだと考えているのです。

というか、そうなるべきでしょう。

ホワイトカラーを専業で社員として、雇用するのも無駄だし、それをアウトソーシングするのだって、実は無駄、な社会がすぐそこまで来ていると感じるのです。

そういう意味では当社の事業には、私は未来を感じない。

早く、自動化・機械化の流れで、ディスラプトされるといいのにとすら考えています。

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