【日産自動車】2017.9(2Q決算)

日産自動車過去エントリ。

http://tamojun51.com/archives/1119(1Q決算)

http://tamojun51.com/archives/1052(前期本決算)

http://tamojun51.com/archives/1056(大手自動車3社比較分析)

日産の最近の話題と言えば基本ネガティヴ。

製造業は全くずぶの素人で何も分かりませんが、要は内部統制のフロー上にある製品監査を無資格者で済ませていたので叩かれているという問題らしい。

既存の規定を無視して形骸化した運用を行っていた日産は無論、悪ではあるが、そもそもこの監査自体が旧態依然とした実効性のないものだという意見もちらほら。

国土交通省は無駄な品質保証を求めてメーカーを苦しめていたという側面もあるようだ。

私などの門外漢からするとこんなのはどっちもどっちという気がする。

既存のルールがあったのだから、不服があったら行政に申し立てすれば良かった。日産は。

あるいはロビィ活動とか。とにかく既存のルールが古くていかんならば、それを変える努力をすればよいのに、現場(立場の弱い者)に無言の圧力をかけ、結果、不正の芽を作った。(しかもその責任を現場におっかぶせようとしている経営者の無責任、無能ぶり)

国土交通省は自らの省の存在意義や既得権益を守ることばかりにきゅうきゅうしており、日産自動車を悪者に仕立て上げる事で仕事をしている感を演出している。

不要な規制を作ることが仕事。JR東海http://tamojun51.com/archives/1389などもそうだが、規制産業、資本集約型産業に甘く、国民、消費者のことは置いてけぼり。

正に自省ファーストの呆れたお役所体質。

かほどにどちらにも同情できない話はそうはない。

日産自動車も国土交通省も腐りきっている。

いったんこういう日産や国交省やJR東海のような既得権益、規制産業、資本集約産業はディスラプトして清浄な空気に入れ替えた方が良いでしょう。

おっさんの加齢臭で息がつまりそうです。

以下当社決算情報、定性情報は決算資料より。単位は特筆なき場合全て百万円とする。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 当期純利益
当決算① 5,652,509 281,832 276,509
前決算② 5,321,037 339,731 282,433
業績予想③ 11,800,000 685,000 535,000
YoY 331,472 △ 57,899 △ 5,924
6.2% -17.0% -2.1%
③-① 6,147,491 403,168 258,491
進捗率 47.9% 41.1% 51.7%

 

対前四半期増収(+331,472、+6.2%)、減益(△57,899、△17.0%)

国内販売車の出荷停止などもあり、大幅に減益。売上は伸びているが、国内販売は利益率が良い。

事業構成比 売上 セグメント利益 構成比
日本 1,067,485 182,426 18.9%
北米 2,890,391 82,775 51.1%
欧州 784,527 △ 5,213 13.9%
アジア 479,046 28,331 8.5%
その他 431,060 △ 7,849 7.6%
調整 1,362 0.0%

 

国内の事業シェアは18.9%ぽっちだが、利益率は飛びぬけて高く、17.1%

ここの販売減が響いている。一過性のモノになるかどうかは日産次第。

シェアの大きい北米市場だが、利益率は2.9%とかなり悪い。

赤字の欧州などと比べればはるかにマシなのだが、この利益率はきついでしょう。

アジアは利益率5.9%とそれなりの利益率をキープ。

営業利益の業績予想も下方修正しているが、それでも計画はショート。

苦戦を強いられている現状は変わらないでしょう。

 

当初業績予想から計算する各経営指標

当四半期末時点の決算パラメタ。

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 業績予測 685,000
有利子負債 当決算期末残高 8,180,806
現金預金 当決算期末残高 1,046,568
純資産 当決算期末残高 5,373,025
当期純利益 業績予測 535,000
総資産 当決算期末残高 19,192,624
発行済み株式数 当決算期末残高 3,911.479
支払利息 業績予測 12,002
減価償却費 業績予測 859,256
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 137
BPS 純資産÷発行済み株式数 1,374
株価 前日終値 1,071
予想配当金額 決算短信 53
予想配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 207,308.393
時価総額 株価×発行済み株式数 4,189,194

 

総資産19,192,624、純資産5,373,025、自己資本比率28.0%とかなり低い。

有利子負債8,180,806、D/Eレシオ1.52倍とかなり高い。

財務内容は本当に悪い。

流動資産12,047,111、流動比率62.8%と流動比率はそこそこ高い。

ネットキャッシュは△6,977,607、と大赤字。借金が多すぎ。財務内容は良くない。

時価総額4.1兆円。以下計算結果。

各指標
ROE 自己資本利益率 9.96%
ROA 総資本利益率 2.79%
PER 株価収益率 7.83
PBR 株価純資産倍率 0.78
ROIC 投下資本利益率 3.25%
WACC 加重平均資本コスト 1.59%
EBITDA 減価償却前営業利益 1,544,256
FCF Free cash Flow 187,225
EV 企業価値 11,323,432
予想利回り 4.95%
配当性向 38.75%

 

エクイティが少ない割には、ROEが良くない。ROAは普通に悪い。

しかしPER,PBRはそれでもかなりの割安である。ただ財務内容が決して良い会社ではないので、私は注意している。

ROICもしょぼい。

EV/EBITDAが7.3倍と割安と言って良いヴァリュエーションだ。

配当利回りと配当性向も高い。ここは買いだが。

 

進捗率から計算する各経営指標

現状の進捗率から各業績予想数値を計算すると以下の通り。

修正業績予想 売上 営業利益 当期純利益
業績予想④ 11,305,018 563,664 553,018
④-③ △ 494,982 △ 121,336 18,018

 

売上、営業利益は大きくショート。

段々と国内の出荷停止の影響も薄らいでくるだろうから、多少保守的な見積もりにはなるかもしれないが、それにしてもこのショートぶりはなかなか悲しい。

営業利益563,664、最終利益553,018の数字で各経営指標を再計算すると。

各指標
ROE 自己資本利益率 10.29%
ROA 総資本利益率 2.88%
PER 株価収益率 7.58
ROIC 投下資本利益率 2.68%
EBITDA 減価償却前営業利益 1,422,920
FCF Free cash Flow 109,133
配当性向 37.49%

 

最終利益はポジティヴなのでROE,ROAは良化。それでもROAは良くない。

PERも更に割安になってはいる。

営業利益がネガティヴとなり、ROICが悪化。

EV/EBITDAも7.9倍と多少割高に。しかし7.9倍はまだまだ安い。

資本効率や財政状態がお世辞には良いとは言えないが、それでも現状の稼ぐ力等鑑みるに、安くないこともない、という感じです。

 

まとめ

資本効率のスコアが寂しい。というか悪い。

ROE,ROA,ROICを改善させると株価のヴァリュエーションも適正な価格に近づくのではないかと思う。

そのためには一にも二にも、営業利益率の改善でしょう。

特にシェアの大きい北米市場を最低でも5%台まで押し上げて欲しいが。(ちなみに王者トヨタも北米市場の利益率は2.7%ぽっち。北米市場は売上規模は大きいが意外と渋い)

あとは欧州の赤字解消は急務でしょう。トヨタはなんとか黒転しています。トヨタの欧州利益率は2.4%とこちらも渋いが。

向こうは本場のドイツ車とかイタリア車とかがあるので、苦戦は宿命。

EVで捲土重来を期することができるか否かが中長期的には勝負の分かれ目でしょうか。

自動車メーカーはどこもそうですが、課題はパイの大きいアメリカ、中国、EU

ここの市場をどう抑えていくのかが勝負の分かれ目。

特に、原油系で覇権を握っている中東やアメリカからすれば、ゴリゴリのガソリン車志向でトヨタが圧倒的有利ですが、中国やEUはその状況をディスラプトしたいからこそEV進出に躍起になっている。

アメリカVS中国&EUの仁義なきVEICLE WARの中でどこが頭一つ抜けるのか。

鍵はやはり次世代燃料車が握っているのでしょう。

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