【昭和産業】2017.9(2Q決算)

昭和産業過去エントリ。

http://tamojun51.com/archives/1145(1Q決算)

http://tamojun51.com/archives/849(前年度本決算)

事業構成比は以下の通り。

事業構成比 売上 セグメント利益 構成比
製粉 32,418 1,215 27.9%
油脂食品 37,755 1,013 32.5%
糖質 17,458 906 15.0%
飼料 25,972 332 22.4%
倉庫 1,421 372 1.2%
不動産 997 556 0.9%

 

昨今健康の目の仇にされがちな小麦粉や糖質。

しかしなんだかんだ人間はそれらを摂取しなければ生活はできない。

食品卸の多角経営。

利益率はどの事業もあまり良くない。2-3%のレンジ。

しかし売上のシェアは小さいものの、倉庫業と不動産業の利益率はかなり良い。

食品事業でレバレッジをかけて、こういう成長産業に投資するというのも面白いが、あまり手広くやり過ぎるのは危険でしょう。

以下当社決算、定性情報は決算資料より。

単位は特筆なき場合全て百万円とする。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 当期純利益
当決算① 116,171 3,618 2,890
前決算② 117,800 5,244 3,604
業績予想③ 243,000 7,600 5,300
YoY △ 1,629 △ 1,626 △ 714
-1.4% -31.0% -19.8%
③-① 126,829 3,982 2,410
進捗率 47.8% 47.6% 54.5%

 

対前四半期累計において減収(△1,629、△1.4%)、減益(△1,626、△31.0%)

人口減少時代。減収は致し方ないとしても、利益率の低下を食い止める努力を最大限すべきなのではないかと思う。

営業利益率は4.5%から3.1%へと1.4ポイントもダウン。

対計画の進捗率は売上と営業利益はショートしているが、最終利益は超過達成している。

計画をきちんとこなしているのは好感。たとえ保守的な計画だったとしても。

 

当初業績予想から計算する各経営指標

当四半期末時点における決算パラメタ。

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 業績予測 7,600
有利子負債 当決算期末残高 33,988
現金預金 当決算期末残高 4,752
純資産 当決算期末残高 78,444
当期純利益 業績予測 5,300
総資産 当決算期末残高 167,119
発行済み株式数 当決算期末残高 31.572
支払利息 業績予測 184
減価償却費 業績予測 7,840
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 168
BPS 純資産÷発行済み株式数 2,485
株価 前日終値 2,923
予想配当金額 決算短信 50
予想配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 1,578.604
時価総額 株価×発行済み株式数 92,285

 

総資産167,119、純資産78,444、自己資本比率46.9%

有利子負債33,988、D/Eレシオが0.43倍。低くてよろしいです。

流動資産72,719、流動比率43.5%

ネットキャッシュが△7,007.かなり積極的に投資をしているようです。意外と言っては失礼ですが。

危機感は相当にあるという証拠でしょう。カネもある。

時価総額は922億円。結構外資とか、お買い得なのでは、とか思わないでもない。

財務的にはかなり安定している。

以下計算結果。

各指標
ROE 自己資本利益率 6.76%
ROA 総資本利益率 3.17%
PER 株価収益率 17.41
PBR 株価純資産倍率 1.18
ROIC 投下資本利益率 4.35%
WACC 加重平均資本コスト 1.51%
EBITDA 減価償却前営業利益 15,440
FCF Free cash Flow 2,856
EV 企業価値 121,521
予想利回り 1.71%
配当性向 29.78%

 

ROE,ROAは、もうちょっと頑張って欲しい、というスコア。でもそこまで悪くないな。

PERも適正っぽいです。PBRは安いくらい。

ROICのスコアは寂しい。営業利益率が最低5%は欲しいでしょう。

EV/EBITDAは7.8倍とお買い得。カネは持っている。まだ。

配当利回り、配当性向も悪くない。

 

進捗率から計算する各経営指標

現状の進捗率から各業績予想パラメタを計算すると以下の通り。

修正業績予想 売上 営業利益 当期純利益
業績予想④ 232,342 7,236 5,780
④-③ △ 10,658 △ 364 480

 

売上と営業利益はショートするが、最終利益は超過達成する。

営業利益7,236、最終利益5,780をパラメタとして、再度各経営指標を算出すると以下の通り。

各指標
ROE 自己資本利益率 7.37%
ROA 総資本利益率 3.46%
PER 株価収益率 15.97
ROIC 投下資本利益率 4.14%
EBITDA 減価償却前営業利益 15,076
FCF Free cash Flow 2,622
配当性向 27.31%

 

最終利益がポジティヴになったので、ROE,ROAが良化。

ROEはもう少しで8%の大台。ROAは4%の大台に乗るので、頑張って欲しい。

PERもそこそこ買いでしょう。

ROICは寂しいスコア。営業利益がネガティヴなため。

もう少し営業利益率が欲しい。最低5%は欲しい。

EV/EBITDAは8%に。しかしそれでもまだ割安だけど。

稼ぐ力は弱くなってきたが、まだまだカネはある。

 

まとめ

小麦粉や糖質が健康や肥満の目の仇とされている。

これは人間の生理なので、一過性のものとは言えない。

となると、今後、小麦粉や糖質はある程度までシュリンクしていく事は避けられないのだろう。

しかし、小麦粉や糖質が一切なくなることはありえない。

パンやパスタ、お好み焼きやたこ焼きなど、みんな大好きだという生理にもまた抗えないのである。

つまり当社の事業は人口減少や健康志向の勃興などにより、ある一定程度までシュリンクするが、1回底を打ったら、そこから下がることはありえない事業と言えるのだと思う。

それに当社は意外と良いと私が考えるのが、未だにカネがあること。

それがゆえに、PBRやEV/EBITDAの指標で当社を見るとまだまだ割安という評価になる。

まだカネはあるし、なんとかかんとか、利益も創出している。

まだ余力のある内に、新収益の柱などに投資して生き残りをかけているのかもしれない。

だから、人口減少や健康志向の流れには逆らわず、ある程度のリストラをしながら、まずは営業利益率5%程度を堅持するというところに邁進してもらいたいものである。

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