【大戸屋HD】2017.6(1Q決算)

定食専門店「大戸屋ごはん処」を直営&FCで国内、海外において展開。

主には国内首都圏に展開。店舗調理が特徴。弁当事業も行う。

大戸屋は店舗調理するので、配膳されるまで多少時間はかかるのですが、確かに出来立てであったかくて美味しい。

お気に入りは真鱈と野菜の黒酢あん定食とか鯛の塩麹漬け定食とか。

事業構成比は以下の通り。

事業構成比 売上 セグメント利益 構成比
国内直営 3,473 △ 22 56.0%
国内FC 1,976 244 31.9%
海外直営 708 △ 42 11.4%
海外FC 47 30 0.8%

 

国内直営など事業構成比は大きいが、なんと赤字。

海外直営も赤字。

FCは経営を外出しできるので辛うじて黒字。国内FCの利益率は12.3%と悪くない。

しかし直営店がこれだけ赤字というのは原因は何なのでしょうか。

昨今の飲食店の人手不足など受け、人件費が経営を圧迫しているのではないでしょうか。

http://tamojun51.com/archives/1163

もう値上げをせざるを得ない局面を迎えているのではないかと危惧されます。

以下決算情報、定性情報は当社決算資料より。単位は全て百万円とする。

 

経営成績

経営成績 売上 営業利益 営業CF
当決算① 6,270 35
前決算② 6,206 86
業績予想③ 27,000 860
①-② 64 △ 51 0
成長率 1.0% -59.3% #DIV/0!
③-① 20,730 825
進捗率 23.2% 4.1%

 

対前四半期比において増収(+64、+1.0%)、減益(△51、△59.3%)

辛うじて増収はしていますが、大幅な減益。飲食店の経営は相変わらず厳しそうです。

営業利益率も前四半期の1.4%から0.6%へと0.8%の大幅ダウン。当社の利益は風前の灯。

別にボランティアをやっているわけではないので、もう少し値上げしてもいいのでは?

特に都心部の大戸屋なんていつも激混みしてますしね。値上げして、混雑を緩和した方がいいと素人目にも分かりますよ。

安くて旨い定食が食べられるのは、消費者としては歓迎ですが、この数字は苦境がまざまざと見て取れ、数字を見るだけで苦しいです。

対計画進捗度は売上が23.2%、営業利益が4.1%

売上はまだしも、営業利益の進捗度は酷い。。。

経営責任として、進行年度中の値上げは断行しなければならないのではないでしょうか。

 

各指標

以下決算数値の変数を入力して各指標を算出する。

項目 情報ソース パラメタ
営業利益 会社業績予想 860
有利子負債 当決算期末残高 1,201
純資産 当決算期末残高 4,322
当期純利益 会社業績予想 300
総資産 当決算期末残高 9,702
発行済み株式数 当決算期末残高 7.200
支払利息 会社業績予想 22
減価償却費 会社業績予想 819
EPS 当期純利益÷発行済み株式数 42
BPS 純資産÷発行済み株式数 600
株価 前日終値 2,030
予想配当金額 決算短信 25
予想配当総額 1株当り配当×発行済み株式数 180.000
時価総額 株価×発行済み株式数 14,616

 

総資産97億円。純資産が43億円。自己資本比率44.3%、悪くない自己資本比率。

時価総額146億円。大戸屋という超有名企業にしては少し物足りない時価総額。

以下各指標。

各指標
ROE 自己資本利益率 6.94%
ROA 総資本利益率 3.09%
PER 株価収益率 48.72
PBR 株価純資産倍率 3.38
ROIC 投下資本利益率 10.02%
WACC 加重平均資本コスト 3.52%
EBITDA 減価償却前営業利益 1,679
FCF Free cash Flow 1,289
予想利回り 1.23%
配当性向 60.00%

 

ROE,ROA,奮闘している数字だと思う。しかし計算の分子の当期純利益は当社の業績予想から引用している。

果たして現在の利益の計画消化具合から考えて、3億円の当期純利益が達成できるのか。甚だ疑問ではある。

PER,PBRどちらも割高。有名店だから仕方ないでしょう。利用した事のあるお店ならば、親近感も湧く。またファンが応援したいという気持ちから買っている側面もあるのではないでしょうか。頑張って欲しいですね。

ROIC>WACC,ROICが何気に10%を超えていていいスコア。しかし上記したように、この指標を算出するために用いている営業利益860は飽くまで計画数値。とても現状のままでは達成は不可能でしょう。どう挽回するのか。

EBITDAもFCFも同様。予測数値の営業利益を基に算出しているから、実力以上によく見えている。12~13億円の資金余力がある事になっていますが、こんなに余裕はないでしょう。直営店をどう立て直し、黒字化していくのか、2Q以降の当社の数字には期待します。

株価が実力以上に高いので、利回りはそれほど良くありませんが、配当性向は60%と頑張っていますねー。

こんなに大盤振る舞いして大丈夫なのか、とこちらが心配になるほどです。

東海旅客鉄道http://tamojun51.com/archives/1155という会社は規制ビジネスで競合もいない事からかなりあくどく儲けていますが、なんと配当性向はたったの8%。。。恐るべき投資家軽視です。

資本集約型企業ですから、少しでも余ったカネは資本集約型事業に投資して、地歩を固めています。

このカネや資本を自分で一から築き上げたのなら、本当に賞賛に値しますが、実質は単に国営事業を引き継いだだけですから。何の尊敬にも値しない企業です。

しかも民営化したはいいものの、結局官僚化し、大企業化も甚だしい。社員も実力以上にかなり尊大な人間が多く、あまりいい印象は抱けない会社です。

もっと東海旅客鉄道のような会社をリストラして、無駄をなくし、実力や成果以上に高給を得ているホワイトカラーが大戸屋のような飲食店の肉体労働に勤しむような社会になれば、日本はマッチョでとてもいい国になると思うのですが。

日本をその政治力を駆使して、停滞させている元凶の代表選手のような会社が東海旅客鉄道です。

 

理論株価

理論株価は(妥当PER×妥当EPS)で算出。
妥当PERは直近の業界平均PER.
妥当EPSは当社業績予測における当期純利益を当四半期末時点の発行済み株式数で除して求める。

妥当PERは小売業の26.2倍、EPSは上記において計算した、42円を用います。その結果、

理論株価
業界PER*EPS 1,091.67 業界PERは日本取引所HP(http://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/misc/04.html)より

 

現在の株価が2,035円ですから、大幅に割高と思われます。

しかもEPSは当社の業績予想の当期純利益からはじいているわけで、この当期純利益自体がかなり絵に描いた餅状態です。

単純に四半期は純損失計上なわけで、目標達成は果たしてウルトラCでも見せてくれないと不可能でしょう。

もう定食値上げを断行しなくてはいけない時期なのではないでしょうか。

あれだけ手の込んだ定食ですから、多少値上げしたところで客は離れないし、むしろ応援してくれると思うのですが。。

企業努力は買いですが、ステークホルダーは消費者だけではないお立場をお忘れなきようお願いします。

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