スタグフレーションの恐怖

スタグフレーションとは、不況下で景気が良くないのに、物価だけは上がってしまう状態の事。

言い換えれば、給料は据え置きあるいは下がってしまうのに、物価だけは上がってしまうという、経済の超危険状態です。

今の金融政策では、このスタグフレーションが導かれてしまうのではないかと危惧しています。

なぜかと言うと、現在の金融政策のためです。

現今の日本の金融政策としては物価を2%程度引き上げたい。
だから金融緩和政策を実行しています。

金融緩和には2つのメソッドがあり、
・質的緩和
・量的緩和

質的緩和とは金利を下げて、企業や個人が銀行から金を借りやすくする政策。
これは日本では既にゼロ金利政策をしているので、質的緩和は手のうちようがない。
ちなみに各国の政策金利は下記の通り。

日            0.1%
米           0.25%
EU          0.05%
オーストラリア      2%
ニュージーランド  3.25%
南アフリカ      5.75%

量的緩和とは、日本銀行が積極的に、他の銀行から国債を買い取って、市場に流通する金を増やす方法です。

しかも日本はマイナス金利を導入して、より銀行から市場に金が出回るようにコントロールしています。

我々の使っている銀行は日本銀行から国債を買い取り、日本銀行から、その国債に係る、金利を主な収入源としています。
だから、銀行は我々から、なるべく長期性の預金を預かり、それを主に国債の運用に利用してきました。
日本銀行から貰う金利と、預金者に支払う金利の差額分がそれぞれの銀行の利益になってきたのです。

しかし、マイナス金利政策では、銀行は国債を保有していると、逆に日本銀行に金利を支払う事になってしまう。
預金者にも金利を払わなくてはならなくなると、赤字になる一方。
だから銀行としてはマイナス金利政策が続行するウチはなるべく預金を預かりたくない。

だから、積極的に貸し出したり、別の投資に回させようと躍起になっているのが現状なわけです。

それで確かに金の供給量というのはアップした。
それでも日本のこじらせたデフレはなかなか改善の兆しもない。

なぜなら、資金が入ってきた企業も個人も将来不安の為、それを再び貯めようとする姿勢だからです。

みんな、老後とか、いつ来るかわからない不景気が怖くて仕方ない。

だから金を使わない。

消費が伸びない、物価が上がらない。

デフレが終わらない。

という、企業も消費者もビビってしまっている。それが今の日本市場ですね。

まあ物も買わな過ぎ、投資もしなさすぎという事です。
若者にしてみりゃ、今まで貯蓄は正義だと育てられたんだから当然と言えば当然ですがね。

一般的に資金の供給量が上がれば、円安になりますから、輸出産業有利となり、株高も誘発されるはずなのですが、そこまで期待するほど盛り上がっているとも思えません。

どこもかしこもお金は余っているのに本当に必要な人のところには来ず、莫大なお金が高齢者などによって眠らされているという異常状態なわけです。

80歳代の老人が本気で、「老後の為に貯金する」と言い出す国家ですからね。

今の金融緩和はだから異次元的というか、かなり走っている。
出口治明先生によると、壮大な社会的実験であるとすらいえる。

物が売れないから日本の企業が物価を上げるという事は考えにくいですが、これで、石油の価格などが上がってしまったら。

コストプッシュインフレが起こります。石油などの資源が高くなったら、企業としてはそれを最終商品の価格に転嫁せざるを得なくなりますから。

すると、給料は下がっているのに、物価だけはコストプッシュインフレで上がってしまい、ますます景気が冷え込む。
そんなスタグフレーションの恐怖もあながちないとは言えない時代なのです。

だから、どうにか早く、デフレから脱却しないと日本は大変な貧乏国家になります。

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