保育士の待遇はなぜ悪いのか。

今朝の毎日新聞の記事。

「保育士不足」25% 入所受け入れ制限も

保育士の人手不足は深刻だという報道は昔からありましたが、改善されるどころか、むしろ状況は悪化していっているような印象も持ちます。

しかもこの記事中で、保育士不足の原因が下記のように記されています。

施設の大半が「少子化の中、短大など養成校の学生の減少に伴い応募者数が激減し、以前と比べて採用が厳しくなっている」などと回答。同機構は人材不足がさらに深刻化すると指摘している。

少子化で、保育士の成り手がどんどん減っていると。

少子化ならば、そもそも保育所自体不要になってくるんでは?と思うのですが、実態はどうもそうではないようです。

つまり、現状の保育が必要な乳幼児の数よりも、保育士の成り手割合が相対的に減っている。

それくらい、保育士という仕事が敬遠される職種になってきてしまった、という事なのだと思います。

 

ではなぜ保育士の成り手が減っているのか

保育士の成り手が少なくなってきている背景には、色々言われていますが、結論的に簡潔明瞭に言うならば、「給料が安いから」という点に収斂します。

介護職員なんかもそうですが、普通、労働供給力不足(つまり人手不足)に陥ると、その人件費はマーケットメカニズム的には上がるはずです。

成り手が少ないのだから、給料を上げて、報酬を担保に労働力を確保しなくてはいけないという資本主義の原理原則が働くからです。

ところが保育士は報道にもある通り、都市部などは圧倒的に足りていないにも関わらず、給料が低い。マーケットメカニズムが機能不全を起こしている。これは何故なのか。

これは以下2つの理由に大別されるんではないかと思う。

①認可保育園に子供を預けたいと考える現役世帯はそこまで裕福ではない。

②よって裕福ではない世帯でも保育園が利用できるように足りない分は自治体の補助金で賄っている。

つまり子供のいる世帯(20~40代)と、自治体の財政、どちらも余裕がないので、そのアオリを現場の保育士たちが受けているという惨状なんですね。

厚生労働省の管掌下にある、という事実も、マーケットメカニズムが機能しない一因でしょう。

 

構造改革は急務だ

前記事でも書きましたが、日本には不要なホワイトカラーが多すぎると思います。

RPA(Robotic Process Automation)という技術も日進月歩で、ホワイトカラーは漸進的にこれに置き換えられていくことになるでしょう。

ホワイトカラーの事務作業を機械化自動化する事のメリットは大きくは下記3点。

①人件費コストを極小化できる。

②人間による有機的エラーをヘッジできる。

③業務の合理化による事務作業を極限までスピードアップできる。

これだけの利点があるわけで、今後は金銭解雇なども合わせて、オフィスから人間を減らしていき、コストカットをした企業から利益が出る、という社会になっていくはずなのです。

ではあぶれたホワイトカラーだった人員はどこに行くか。

ブルーカラー労働。つまり保育業や介護職員、陸運業や飲食・小売業などにシフトウェードしていくのが正しい在り方、自然なあり方なのではないでしょうか。

保育という乳幼児の面倒を見る仕事は、人間的で複雑で、有機的な措置が必要になるので、技術的には自動化するのは困難でしょう。

一方パソコンを人間が使う職種は、それと比較するとかなり機械の代替可能性は高いと確信しています。

つまり何が言いたいかと言うと、こんな人手不足の惨状が眼下にある時に、ホワイトカラーの既得権だけ温存するのはおかしいという事です。

まずは構造改革。ホワイトカラーを大胆に減らすべきです。

それは解雇をするのもいいでしょうし、給料をがつんと下げるのでもいいでしょう。

人余りなのだから当然です。

そうして、人手がいらなくなった事業から人手が不足している事業に人間が流れていくのは至極当然な市場機能だと思います。

人類は、少し前、「ブルーカラーからホワイトカラーへ」という流れがありました。

しかし今度はそれが翻って、「ホワイトカラーからブルーカラーへ」という流れに回帰している過渡期なのではないかと私は考えています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です