【ビール大手3社】財務分析

キリンHDとアサヒ、そしてサッポロHD、各社ビール大手の財務分析。

最近はミレニアル世代のビール離れなんて言われていますが、どこの決算も調子良さそうですね。

私なんかは日常的に飲酒する習慣がないし、飲むとしたら身体にいいと言われるワイン一択なので、ビールはあまり飲まないのですが、未だに居酒屋で最初の一杯と言えば、ビール派が大勢を占めるでしょう。

そんなビール各社の財務比較。数字はどれも各社決算資料より。

数字は特筆なき場合、全て百万円。

 

直近決算

キリンHD アサヒ サッポロHD
売上高 2,075,070 1,706,901 541,847
営業利益 141,889 136,889 20,267
営業CF 226,468 154,452 32,570
利益率 6.8% 8.0% 3.7%
ROE 17.6% 11.0% 5.9%
ROA 5.0% 4.3% 1.5%

 

売上はキリンがぶっちぎり、というわけでもなく、アサヒが肉薄してきました。

特にアサヒは営業利益率が高いですね。8.0%

営業利益では、もうキリンとアサヒの間には、5,000百万円の差しかない。

キリンとしては営業利益で抜かれたらコトでしょうね。

しかしキリンのROEが高い。17.6%

例によって自社株買いの影響でしょうか。アサヒも高い。

自社株買いするくらいならば、配当にしてくれればいいのになあ、と株主としては少し思います。

こっちとしては一応ファンダメンタルを見て厳選して、中長期投資をしているわけで、あまり目先の裁定取引には興味がない。

変に短期のボラティリティを上げるよりかは、配当の方がなんぼもマシなのです。

もうROE一辺倒主義はそろそろ終わりにしませんか。

財務数値 キリンHD アサヒ サッポロHD
売上高 2,075,070 1,706,901 541,847
売上原価 1,157,692 1,098,173 352,420
原価率 55.8% 64.3% 65.0%
販管費 775,488 460,241 189,426
販管費率 37.4% 27.0% 35.0%
 内広告&販促 268,309 155,083 59,170
 広告宣伝費率 12.9% 9.1% 10.9%
 内人件費 161,062 117,039 34,549
 人件費率 7.8% 6.9% 6.4%

キリンの原価率だけがやたら低い。55.8%

これは経営的財務的に見ればいいことなのですが、消費者目線からすると、相対的に原価の安いビールを買わされている事になる。

キリンとアサヒとサッポロ、ビールの味なんて正直よくわからない私ですが、ビール好きの方としてはどうなんでしょうか。

アサヒとサッポロのビールの方が旨かったりするんでしょうか。

また販管費の内訳。

キリンだけが、販管費の内訳を短信に提示していませんでした。

投資家目線で言えば、短信にそれくらい記載しておいてくれよ、とは思います。

アサヒとサッポロに比べると不親切。相対的に投資家フレンドリーではない。

販促費及び広告宣伝費率はキリンがトップ。12.9%

これは販売奨励金などのリベートなども含まれています。いわば卸売店への値引き。

あるいは原価を絞って、このリベートで卸売店に便宜を図っている、つまりビールの味や品質で勝負せずに、こういった政治力で販売力を高めていると見る事もできるわけです。

数字的に、アサヒとサッポロの方が、味と品質で勝負しているのでは?と思わされます。

人件費率も7.8%でキリンがトップ。

社員に報いる会社が悪いわけはないが、アサヒとサッポロは7%台に到達していない。

こっちに少し頑張ってもらいたい、と思うのは人情。

 

直近計画

キリンHD アサヒ サッポロHD
売上高 1,980,000 1,950,000 563,500
営業利益 146,000 160,000 21,500
利益率 7.4% 8.2% 3.8%
ROE 15.5% 12.7% 6.9%
ROA 4.9% 3.5% 1.8%

 

キリンが減収予測、そしてアサヒが増収予測で、営業利益においては、アサヒがトップに君臨する計画です。

数字的に見ても、勢いはアサヒ。

売上で抜かれるのも時間の問題ではないでしょうか。

キリンは利益率を改善させたいのでしょうね。

しかし相変わらずROEが高いです。もう当分自社株買いは止めた方がいいと思います。

 

まとめ

キリンHD アサヒ サッポロHD
予想PER 15.85倍 20.63倍 22.16倍
予想EPS 155.4 217.1 135.8
実績PBR 3.3倍 2.45倍 1.46倍
実績BPS 745.92 1,825.57 2,062.86
配当利回り 1.58% 1.34% 1.23%

 

PERを見るとキリンが15.85倍と割安でアサヒが20.63倍と相対的に割高になっている。

さもありなん。今はアサヒの方が勢いがあると私でも分かります。

それに今後は、卸へのリベート合戦、というような不毛な政治闘争は止めて、ビールの味で競ってもらいたいものです。

旨いビールを作る事が一番の業績拡大効能があるでしょう。

また、税制もバカみたいに複雑にしていないで、ビール会社が味を競い合えるようなシンプルで分かりやすい税制に替えていかねばなりません。

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