【お菓子企業3社】財務分析

みんな大好きオヤツ企業。大手三者の比較。

グリコ(パピコ、カプリコ、GABA等々)

カルビー(ポテトチップス、じゃがりこ、フルグラ等々)

森永製菓(森永ビスケット、チョコモナカジャンボ、ウイダー等々)

どの企業の商品も聞いた事がない人は、日本にはそういないでしょう。(メーカーと商品名が一致している人もそれほどいないと思いますが。)

テレビのバラエティなどで、お菓子選手権などやると、上位の常連になっています。

これぞ資本主義、という感じでしのぎを削っていますね。

そして、テレビに出てくる社員さん達がみんな、自社の商品を心から愛しているんだなあ、と見ていて微笑ましくまた、時に、ぐっとくる事があります。

あんな風に、社員が自分たちの会社の商品を愛している企業は強いですよね。

そんなお菓子大手の財務比較分析。

数値は決算資料から。単位は全て百万円。

 

直近決算

グリコ カルビー 森永製菓
売上高 353,217 252,420 199,479
営業利益 24,254 28,841 17,612
営業CF 29,563 25,958 18,400
利益率 6.9% 11.4% 8.8%
ROE 9.9% 14.9% 13.6%
ROA 5.6% 10.2% 6.0%

 

王者グリコに迫る勢いのカルビー。売上の差はおよそ1,000億円。

しかしカルビーの営業利益率は高いですね。11.4%、他と比較すると突出しています。

しかし気になるのが、カルビーだけが、営業CFが営業利益よりも低い点です。

営業CFというのは、営業活動で得たキャッシュ。営業利益に対して、減価償却費や貸倒引当金繰入額、のような、非支出性の費用を足したものと金額が近くなるので、普通は営業利益より大きくなるのが一般的。

なぜ、カルビーに関しては、営業CF<営業利益なのか。

大きな原因は、売上債権が増えすぎている事です。なぜ、当期末においては売上債権の残高がこんなに積み上がっているのか。

カルビーのような会社にはよもやないでしょうが、こんな風に、売掛金が滞留している企業は、そこに粉飾決算が隠れていたりする事もあるので、営業利益と営業CFを比較するというのは、財務分析では、結構重要になってくるかと思います。

それにしても、カルビーと森永製菓はROEが高いですね。少し高すぎやしないかと思うくらいです。

株主還元の自社株買いもいいのですが、それで投資余力を失って、長期的な成長機会を逸するのは結局、投資家利益に反する事ですから、ROEが高すぎるのは、個人的にはどうかと思っています。

財務数値 グリコ カルビー 森永製菓
売上高 353,217 252,420 199,479
売上原価 188,086 140,847 99,125
53.2% 55.8% 49.7%
販管費 140,877 82,732 82,742
39.9% 32.8% 41.5%
 内人件費 28,039 14,807 11,261
7.9% 5.9% 5.6%

 

営業利益率は一番大きかったカルビーですが、原価率も逆に一番大きい。55.8%

その分販管費削減努力で頑張っているという事のようです。ただそれでも人件費割合は5.9%と森永製菓よりも大きい。

だとしたら、なぜカルビーの営業利益率は大きいのか。

 内販促及び広告 65,965 37,685 47,124
18.7% 14.9% 23.6%

 

どうも販管費内訳の中の、販促費と広告宣伝費、つまりマーケティング費用に原因がありそうです。

マーケティング費用はダントツで率が低い。カルビー。

そう言われて見ると、最近、テレビCMなどの露出が減ったか??

それはよく分からないのですが、いずれにせよ、カルビーの大きな営業利益率の陰には、マーケティング部門の高パフォーマンスがありそうです。

テレビからネット広告にシフトウェードしたのでしょうか?そもそも、十二分に有名な企業なので、今更、高いカネ出して、マス向けに広告なんて打たなくてもいいと判断したのか?

ネット広告に軸足を移した方がマーケティングでは勝ちという時代の到来かもしれません。

 

直近計画

グリコ カルビー 森永製菓
売上高 375,000 260,000 210,000
営業利益 25,500 30,000 19,000
利益率 6.8% 11.5% 9.0%
ROE 9.4% 14.8% 14.8%
ROA 5.6% 10.4% 7.1%

 

どの会社も増収増益で計画。利益率は微増減。

しかしROEが高い。特にカルビーと森永製菓。個人的には、ROEは8~10%程度が適切なのかとも考えているので、あまり高すぎるのも。

例えば資金調達を株主資本ではなく、ファイナンスに依存すれば、ROEは上がる。(その分、ROAは下がるが)

カルビーはROEが高いが、ROAも同時に高いのでさほど財務能力に問題があるとは思えないが、ここに開きが出てきたら要注意だろう。

カネをファイナンスに依存しすぎると、ROEは良くなるが、資金繰りは悪化する。

 

まとめ

グリコ カルビー 森永製菓
予想PER 24.18倍 32.68倍 27.3倍
予想EPS 259.3 142.0 243.6
実績PBR 2.14倍 4.84倍 3.89倍
実績BPS 2,927.10 958.60 1,713.49
配当利回り 0.64% 0.99% 0.68%

 

PERは軒並み割高か。PBRも割安感はない。

やはり名ブランドだけあって、期待値も大きい。

ただ少子高齢化の人口減少時代、子供が減ってくる時代にお菓子の未来ってどうなのでしょうか。

やはりお菓子も、ゆくゆくは外需頼みになってきてしまうのでしょうか。

ちなみに、ROEが高かった、カルビーと森永製菓。どちらもPBRが高め。

PBRとROEが整合している。

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