【自動車3社】財務分析

日本を代表する大手自動車メーカー3社の財務能力の比較。

以下各社決算資料より。単位は特筆なき場合を除いて百万円。

 

2017.3月期決算

トヨタ ホンダ 日産
売上高 27,597,193 13,999,200 11,720,041
営業利益 1,994,372 840,711 742,228
営業利益率 7.2% 6.0% 6.3%
ROE 10.6% 8.8% 13.8%
ROA 3.8% 3.3% 3.6%
期中平均株式数
(百万株)
3,008 1,802 3,998

 

売上高だけを見れば、圧倒的にトップのトヨタ。ホンダの約2倍。

トヨタは営業利益率もトップの7.2%

にも関わらず、突然日産のROEが13.8%という好成績でトップに躍り出る。

この異常値とも言えるROEの高さは親会社の仏ルノーの影響があるのかもしれません。

欧州のサプライチェーンを活用できるとか。でないとホンダに丸々5ポイントも差をつけている理由が説明できません。

トヨタ ホンダ 日産
売上高 27,597,193 13,999,200 11,720,041
売上原価 22,734,336 10,865,848 9,422,551
営業利益率 82.4% 77.6% 80.4%
販管費 2,868,485 1,601,212 1,555,262
販管費率 10.4% 11.4% 13.3%

原価率と販管費率の比較。

原価率はトヨタが一番高く、82.4%。売上のボリュームが大きくなればなるほど、原価率も縮小するのでは?と素人考えでは思いがちなのですが、どうにも世界に冠たるトヨタには通用しない考え方のようです。

原価率だけを見れば、やはりトヨタの車が一番性能が良いので、消費者としてはトヨタの車を買うべきなのではないかと思わされます。

ところで、この各社の売上高の中には、どの会社も金融による収益が混じっています。

PL上で、この自動車売上と金融売上は分けて欲しいと投資家としては思います。分けて表示しているのは唯一トヨタだけです。

販管費率は日産が一番大きくて13.3%

販管費率が大きいと聞くと自然、外国人役員の相対的に高い役員報酬の存在が想起せられます。

世界相対的にはトヨタとホンダの経営者が貰ってなさすぎ、という指摘もあるようですが。

あと、これはどこの企業にも言える事ですが、販管費の内訳、特に、人件費と研究開発費と広告宣伝費くらいは別掲して表示して欲しいものです。

そこの比較可能性も担保して初めて決算資料足りうるのではないでしょうか。

別掲くらい大した手間でもないでしょうからお願いしたい。営業外損益や特別損益の内訳と同じくらい大事だと思うのですが。

 

2018.3月期計画数値

トヨタ ホンダ 日産
売上高 27,900,000 15,000,000 12,000,000
営業利益 1,800,000 800,000 720,000
営業利益率 6.5% 5.3% 6.0%
ROE 9.4% 8.2% 11.8%
ROA 3.4% 3.2% 3.1%

2018.3月期の計画数値。ここで面白い、というか特筆すべきは、どの会社も、対2017.3月期決算において、微増収減益の予想を立てているという事でしょうか。

為替に左右されたり、原材料費が高騰したり、米国での競争激化や政治の不安定を反映すると、どうしても総花的に増益する、とは言い切れない経営者の苦悩を感じます。

それらの対外的経営リスクはもう運の良し悪しの世界で、努力でヘッジできる領域の話ではないですから。

せめて日本国内の政治は安定してくれ、という悲痛な叫び声が聞こえてきそうです。

しかし頼みの綱の安倍内閣も危機的状況という事で、予断を許さない情勢は、更に経営者を追い詰めていく事となりそうです。同情。

自動車産業は日本の基幹産業ですから、日本人は誰しも、他人事ではいられないはずですが。。。

自民党降ろしを要求している人はそこをどう思っているのでしょう。

私は右でも左でもないと自負していますが、アベノミクスで雇用が改善されたのは事実で、今、経済の舵取りをする政権が交代するのは、とても歓迎できない動きなのですがね。

 

各指標

トヨタ ホンダ 日産
予想PER 12.55倍 9.46倍 8.46倍
予想EPS 498.5 331.2 136.0
実績PBR 1.06倍 0.77倍 0.93倍
実績BPS 5,887.88 4,047.81 1,242.90
配当利回り 3.04% 3.06% 4.61%
時価総額(億円) 197,000 55,502 45,330

そんな経営の不確実性を反映してか、各社とも割安感があります。

トヨタはさすがにPER12.55倍ですが、ホンダと日産はどちらも10倍を下回っています。

PBRも同様に、トヨタは1倍を超えていますが、ホンダと日産はどちらも1倍未満。過小評価され過ぎでしょう。

しかし上記したように国内および米国の政治不安や世界的EV(電気自動車)の台頭。既存市場の飽和などを勘案すると、各社が計画した数値のようにこれ以上大きくスケールできる余地はなさそうです。

良くて現状維持。だとすると、シュリンクしていく国内市場を皮切りに外需依存を強めるわけで、そうすると為替が重要なファクターになってきますが、実は日本は金利が低いので、世界的には円高のデフレ圧力がかかり続けている国なのです。

自動車メーカーに投資家が夢を見られなくなったとしても、無理からぬ事情もあるのかなと思ったりもします。

自動車産業が仮に斜陽産業になってしまい、次世代を担う産業がなくなったら、それは日本産業界の真の終わりを意味すると思われます。

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