【5大商社】財務分析

国内5大商社(三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・住友商事・丸紅)の直近決算(2017.3月期)の財務分析。

以下、各社決算資料より。単位は特筆ない限り、全て百万円。

 

2017.3月期決算数値

社名 売上 営業利益 純利益 利益率 ROE ROA
三菱商事 6,425,761 401,138 440,293 6.9% 9.3% 2.8%
三井物産 4,363,969 260,440 306,136 7.0% 8.6% 2.7%
伊藤忠商事 4,838,414 298,422 352,221 7.3% 15.3% 4.3%
住友商事 3,996,974 109,128 170,889 4.3% 7.4% 2.2%
丸紅 7,128,805 74,137 155,350 2.2% 11.1% 2.3%

 

この決算数値を見て、まず面白いなと感じたのが、丸紅の売上高。7,128,805.

この売上数値は5大商社でダントツです。三菱、三井を抑えて堂々の一位。

意外と言っては失礼だが、丸紅がまさか、という感じ。利益率はダントツの最下位なのですが。でも意外とROEがいい数字。5大商社の中では目立たない存在ですが、財務能力はかなり高い。

また、目につくのは伊藤忠の好成績。利益率7.3%、ROE15.3%、ROA4.3%はいずれも堂々のトップ。

ご立派な成績と思います。

2018.3月期計画数値

社名 売上 営業利益 純利益 利益率 ROE ROA
三菱商事 7,100,000 450,000 650,000 9.2% 9.4% 2.9%
三井物産 4,600,000 230,000 320,000 7.0% 8.6% 2.8%
伊藤忠商事 5,800,000 337,000 400,000 6.9% 16.7% 4.9%
住友商事 4,300,000 140,000 230,000 5.3% 9.7% 3.0%
丸紅 7,600,000 110,000 170,000 2.2% 10.1% 2.5%

 

2018.3月期の計画数値の比較。

まず面白いのは、三菱商事の利益率が2.3ポイントも改善されている事。相対的にかなり強気の決算。

また、伊藤忠商事のROE1.4%成長もかなり目を引く。ただでさえ高いROEを更にまた上げてくる事はかなり高いハードルのように見えるが。

そう考えてみると、丸紅の計画は割と強気に見えるが、ROE、ROAの観点から見ると、割とリアリティがある。地に足のついた目標と評価できるのではないでしょうか。

各指標

社名 予想PER 実績PBR 予想利回り 時価総額(億円) 営業CF
三菱商事 8.36倍 0.78倍 3.31% 35,442 583,004
三井物産 9.05倍 0.76倍 3.72% 26,875 404,171
伊藤忠商事 7.15倍 1.12倍 3.72% 26,207 389,693
住友商事 8.16倍 0.79倍 3.33% 17,677 345,788
丸紅 7.56倍 0.86倍 3.38% 11,842 324,263

 

最後に経営指標。PERはどこも10倍未満でかなり割安に放置されている。

中でも伊藤忠商事の7.15倍は低いだろう。

翻って、PBR.

どこも軒並み、1倍未満の中、伊藤忠商事だけが1.12倍となっている。

これはやはり上で見た高いROE,ROAと論理的に整合する。

伊藤忠商事は高いROE,ROAを維持するために他の4社と比べると、積極果敢な投資を行っているのだ。

今の所、その投資のパフォーマンスが良く、PERが一番割安で、PBRが割高になっているという側面があるが、これはもちろん保守的に見れば諸刃の剣だ。

積極果敢な投資に失敗すれば、PERは上がり、相対的に高めに維持されているROE,ROAは下がる事になろう。

そこのリスクを投資家としてどう考えるかである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です