マンデル=フレミング効果を考える。

マンデル=フレミング効果とは、コトバンクによると以下の通り。

財政赤字が拡大すると実質長期金利が上昇し、設備投資や住宅投資が減少する(クラウディング・アウト効果)。また、実質長期金利が上昇すると国内への資本流入圧力が生じて自国通貨が増価し、輸出が減少して輸入が増加するためGDPが減少する。よって、変動相場制のもとで景気回復や雇用を増やすには、財政政策よりも金融政策が効果的だという理論。ロバート・A・マンデルとJ・マルコス・フレミングが1963年に発表、1999年にノーベル経済学賞受賞。

 

フローとしては以下の通り。

・財政支出のため、政府が公債を発行する。

・銀行や企業、個人が国債を買う。

・市場におけるカネの供給量が減少する。

・金利が上がる。

・通貨が上がる。円高。

・輸出が不利になり、輸入が増え、経常収支が悪化する。

・GDP(民間消費+民間投資+政府支出+輸出-輸入)の内、政府支出は増えるが、(輸出-輸入)が輸入超過になるので、結局GDPは増えない。

・経常収支が赤字(貿易赤字)になるので、資本収支は黒字化(アメリカや中国に円を買ってもらう)する。

 

つまり、政府が動的な財政拡大を行うと、それがすべて国内にて費消されるわけではないので、必ずしも、GDPは増大しないという事である。

政府が建設公債や教育公債を発行して、財政拡大をするのに私はそもそも反対であるが、上記のように、財政拡大が国内の景気拡大につながらない可能性も考えられるとすると、なお一層政府の動的財政拡大はするべきではないのではないかと思料される。

もしどうしても財政拡大をするのであれば、減税が最も筋が良いだろう。

 

マンデル=フレミングモデルが示唆する事

マンデル=フレミングモデルが示唆する事を私なりに思考すると、以下のように考えられるのではないかと思う。

「日本のような先進国はモノを作って、それを外国に売る、という新興国のビジネスモデルが脱却して、金融国家にそろそろ鞍替えしなければいけないのではないか」

奇しくも都民ファーストの会がやろうとしている「東京の国際的な金融国家」化政策である。

上記したように、変動相場制を取り、カネがグローバル化している日本のような国では、財政政策はもはや効かない。

なぜなら財政拡大により、むしろ経常収支が痛んでしまうから。

一方で、経常収支の悪化はコインの表裏として、資本収支の改善を表す。

アメリカや中国が、日本国債を買ってくれるようになり、外貨が自然と稼げる。

日本はこの資本収支の改善効果を利用して、グローバル金融システムを組成しないといけない時点に来ているのではないかと思う。

もちろん、世界に名だたる、自動車産業や製造業のコアコンピタンスはそのままに、先進国らしい金融システムを大胆に組成し、為替の動向や経常収支に振り回されない、真の意味での先進国化していくことが人口オーナス期における一番効果的な経済対策になるのでは、と考えるもの。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です